こんにちは。スギムーです。(@sugimuratakashi)
ビジネスシーンでは「WIN-WIN(ウィンウィン)の関係」という言葉をよく聞きます。お互いにメリットがある関係という意味合いですね。
WIN-WIN(ウィンウィン)というのは、良い人間関係の絶対的な基本です。
お互いにWIN-WIN(ウィンウィン)でなければ、人間関係・仕事上の関係・家族・恋人、どんな関係でもうまく行きません。
ビジネスで失敗する人は、「自分のウィン」しか考えていないことがほとんどです。自分の利益は考えているが、顧客にとっての利益を考え切れていない。
商談がうまくいかない、ビジネスパートナーとうまくいかない、というのも相手にとってのウィンになっていないからです。
「相手のウィン」が何なのかを考えるということこそ、「自分のウィン」に繋がるわけなので、自己中心的ではWIN-WIN(ウィンウィン)にならず、関係がうまくいかないという話です。
・自分が好きなことだけしていたい
・自分ができることをする
・自分が自由になりたい
・自分が儲かりたい
・自分がどうやったら売れるか?
・自分が好きな相手と一緒にいたい
自分が、自分が、自分が、と。自分のことを中心に考えた場合、それがイコールでたまたま相手のウィンになっている場合にしか良い結果にはなりません。自分だけがうまくいったとしても、相手が良くなければ、それは長続きしないでしょう。
・社員を疲弊させて儲けようとする
・下請けを叩いて儲けようとする
・よくわからない高額商品を売りつける
・意味のない資格を販売する
・ブランディング先行で中身のないビジネスをする
・顧客の需要のない商品を「どうやって売るか?」ばかり考える
・リピートもされないズレた商品サービスを続ける
・自分を経歴や資格や有名人との絡みや出版などで大きく見せようとする
こんなことを続けていれば、自分が一時的にうまくいったとしても、自分が苦しくなりメンタル的に病んでいったり、いずれ悪事ばバレたり、人が離れて行ったり、売れなくなって行ったり、という結果が見えています。
「じゃあ、WIN-WINを考えよう」となりますが、そうは簡単に行きません。
WIN-WIN(ウィンウィン)ほど、難しいものはありませんし、そもそも、WIN-WIN(ウィンウィン)なんて考え方が、もう古いんですよ。
勝つ人がいるから、負ける人がいるわけで、等価交換や勝ち負けといった、考えは捨てて、お互いに協力をして、そこにまだない価値を生み出す時代なんです。
本当のWIN-WIN(ウィンウィン)の正体を理解せずに、「WIN-WINの関係になりましょう!」なんて言ってたら、気持ち悪い人しか寄ってきませんよ?(笑)
だって怪しいでしょ?
Contents
■WIN-WIN(ウィンウィン)の関係とは?
WIN-WINというのは「7つの習慣」に出てくる概念です。それ以前ではアドラー心理学、もっとさかのぼれば仏教などの宗教にも似ような概念が出てきます。
仏教だと「自利利他」という概念がWIN-WINと同じものと言えます。
自分の利益が相手の利益にもなる状態という意味です。
WIN-WIN(ウィンウィン)は以下の6つの考え方があります。
1、WIN(ウィン)自分が勝つ
自分が勝てば相手がどうなってもいいという考え方をしている人。自分の利益をまず守ろうという考えですね。相手の気持ちも考えない、ストーカー的な発想です(笑)
まぁ実際は、ビジネスをこの考え方で始めれば、自分も勝てないです。だって、自分の好き勝手にビジネスをやっていて、自分がうまくいくことありますか?成り立つとしたら詐欺行為だけです。
2、WIN-LOSE(ウィンルーズ)自分が勝って相手が負ける
相手を蹴落としてでも勝とうとする人。
これは実は多くの人が持っている考え方と言えます。子供時代から、競争社会の中で生きてきているので、誰もが自分が勝つことを考えるように教育を受けているので当然です。
「たくさん稼ぎたい」
「有名になりたい」
「売れたい」
「モテたい」
「〇〇が欲しい」
「こんな暮らしがしたい」
とか、こういう欲求は、他者と比較した競争に過ぎないわけです。
他者よりも優れていたい、というWIN-LOSE(ウィンルーズ)の考えです。
また、「どうやったら売れるのか?」と考えている人は、この考え方がベースにあります。
「どうやったら売れるか?」というのは、自分が儲かればしょうもない商品を売りつけてなんぼだという考えにすぎません。
自分がどう売るかではなく、顧客が何を買っているのか?何が欲しいのか?と考えるのがビジネスです。欲しい商品を売っていれば、売れないわけがありません(笑)
売れないのは欲しくない商品を売ってるからです。これを認めない人は多いですが、それこそがこのWIN-LOSEの思考です。
他にも、あからさまな例で言えば、競合他社に対して、こういう態度や考えを持つ経営者はよく見受けられますが、実際に、僕がやってたプロジェクトで、製品の模倣をしてきた会社があって、クレームを入れたら「証拠はあるのか!ビジネスはやったもん勝ちなんだよ!」と暴言が来たときがありました。
ここまで暴力的でなくとも、競争社会なので、多くの人間にWIN-LOSE(ウィンルーズ)は根付いています。
ちなみに僕はストレングスファインダーで「競争性」という資質が『最下位』でした(笑)
全く競争する気がありません。ヨーイドン!する気なしですw
3、LOSE-WIN(ルーズウィン)自分が負けて相手が勝つ
自己犠牲の精神ですね。卑屈です。相手を負かすくらいなら自分が犠牲になるという考えです。
・労働条件に我慢をする
・嫌な仕事を自分が引き受ける
・値引きをする
・意見を言わない
・争わない
こういう態度ですね。
一見して慎ましく思えますが、問題から目を背けているだけです。
「あなたが幸せなら、私はどんなに苦しくっても平気!」
「自分なんかどうせ、うまくいかない」
「自分には才能がない」
こんな重いひと、嫌ですよね。どうせ、どこかで爆発して有る事無い事、当たり散らすタイプです。
「自分はこんなに頑張っているのに!」
「自分はこんな被害者だ!」
そんな被害者意識の塊です。
この意識の人は、一見すると「譲り合いの精神」「競争はしない」と言った感じで「達観」しているように見えたりしますが、内情は問題に向き合う勇気もなければ、気力もなく、能力もないという話です。
こういう人を「優しい」と表現したりするから厄介です(笑)
もちろん、パワハラや上下関係で、仕方なくLOSE-WIN(ルーズウィン)の関係を余儀なくされている場合もあるので、その場合は、ここから抜け出すように後でお話しする「6」の考えにシフトして欲しいです。
4、LOSE-LOSE(ルーズルーズ)敵対視、お互いメリットがない
共倒れですね。自分がうまくいかないなら、相手も引きずり落としてやろうという考え方。
・自分の思い通りにならないならぶち壊してやろう
・裏切ってやろう
・悪い噂を立ててやろう
・どうせ儲からないなら〇〇してやろう
と言った感じで、最終的に嫌がらせをしてくるタイプです。もはや逆ギレですね。いい迷惑です。
仕事を断ったり少し厳しいことを言った途端に、SNSの友達を解除してきたり、メルマガを解除してきたり、みたいな人はよくいます(笑)まぁそれくらい可愛いものです。ひどい人はもっといますから。
5、WIN-WIN(ウィンウィン)お互いメリットがある
これがWIN-WINですね。お互いが得たい結果を得るということです。
・欲しい商品を欲しい価格で買う
・頼みたい仕事を相手が喜ぶ価格で取引する
・仕事にみあう報酬を得る
WIN-WIN(ウィンウィン)とは、こう言ったごく当たり前のイーブンの関係です。
お互いが納得できる合意点を探り、競争ではなく協力関係を築ける態度ですね。
6、WIN-WIN or NO DEAL(ウィンウィン オア ノーディール)
「7つの習慣」では、このWIN-WIN or NO DEAL(ウィンウィン オア ノーディール)こそが、理想的な考え方であると述べています。
つまり、WIN-WIN(ウィンウィン)にならない場合は、 NO DEAL(取引をしない)という考え方です。
当然、僕も全ての関係性において、WIN-WIN or NO DEAL(ウィンウィン オア ノーディール)は採用しています。
例えば、僕の場合、お仕事の依頼は8割近く、お断りしています。
なぜなら、WIN-WINにならない場合が8割ほどあるからです。
僕は経営コンサルティングのサービスをやっているわけですが、以下の場合はお断りをするのです。
・自分が相手に価値を提供できない
・相手の問題を解決できないと判断した場合
・自分のサービスを買わないほうがこの相手のためになると判断した場合
・この相手では自分のサービスが機能しないと判断した場合
・相手の性格的な問題
・相手のビジネスが可能性がない場合
・目標が低すぎる場合
などです。
いわゆる「スクリーニング」というやつで、マッチングしてもいい案件だけを選別させてもらいます。それはお互いがWIN-WINになるためですね。
こういう考えがベースにあるので、
- テレビ取材の依頼
- 出版の依頼
- 大企業からの案件
- 講演の依頼
- セミナーの依頼
- 高額報酬の提示(1000万くらい)
と言ったことが、実際に何度かご依頼いただきましたが、WIN-WINにならないと判断した場合は普通にお断りしています。
僕の場合は、セミナーも講演もしないし、メディアに出てもメリットもないので、ノーディールなのです。お話自体はありがたいですし、お話をいただければ、友人などをご紹介しているんですけどね。なので、一度声はかけてください(笑)
■ウィンウィンの関係の現実
さて、WIN-WINの仕組みはご理解いただけたと思いますが、でも実際はWIN-WINという考え方はこれだけでは理解できたとは言えませんし、WIN-WINだけではダメなのです。
なぜなら理由を2つ挙げます。