思考法

オズボーンのチェックリストを使った具体的な商品アイデアの事例

こんにちは。スギムーです。

ビジネスアイデア、商品サービスのアイデアの発想法として「オズボーンのチェックリスト」は非常に有名ですが、ネットで検索しても、そのフレームワークのみしか掲載されておらず、実際にどうやって使うの?って感じなんですよね。

僕もアイデア発想の基本はこのフレームワークをベースにしているので、実際にどのようにしてオズボーンのチェックリストを使ってアイデアの発想をしていくのか?実用的な事例で解説していきます。


Contents

■オズボーンのチェックリストとは?

「オズボーンのチェックリスト」とは、ブレインストーミングの生みの親、A・F・オズボーンが考案したアイデア発想の方法で、オズボーンの法則とも言われます。

以下の9つの質問によって新しいアイデアを発想します。

(1)【転用】他に使い道がないか?
(2)【応用】他からアイデアを借りられないか?
(3)【変更】変えてみてはどうか?
(4)【拡大】大きくしたらどうなる?
(5)【縮小】小さくしたらどうなる?
(6)【代用】他のもので代用したらどうなる?
(7)【置換】入れ替えたらどうなる?
(8)【逆転】逆にしたらどうなる?
(9)【結合】組み合わせたらどうか?

ブレストでこうした質問を軸にしてアイデアを量産する、というやり方です。

とはいえ、これだけを聞いても実用的ではありません。これだけで「使える」アイデアを量産できるとしたら、それはかなりの熟練者でしょう。
なので、実際にどうやって使用して行くのか?他の記事や書籍では書かれていない現場でどうやって考えれば、どういうビジネスになるのか、事例とともにその思考法を書いていきます。

■オズボーンのチェックリスト法|具体的な商品アイデアの事例

(1)【転用】他に使い道がないか?

・そのままでも新しい使い道はないか?
・加工、改良、改善によって他に使うことができないか?
・ほかの分野へ適用できないか?

今のビジネス、商品サービスを、あるいは資源そのものを、それそのままで、全く新しい使い道はないか?あるいは、ニーズに対して多少の資源の加工をすることで、新たな使い道は生まれないか?といった、他の顧客層、他の市場へのアプローチが「転用」です。

事例1:<年商2億6千万円の葉っぱビジネス>

「ただの葉っぱ」が年間2億6千万円ものビジネスになっている「葉っぱビジネス」。
徳島県上勝町の農家さん、平均年齢70歳の人たちが働いている。おばあちゃんたちが年収500万円以上ということ。
これは、日本料理などを出す料亭が使う「つまもの」市場に対して、村の葉っぱを販売するというアイデア。お刺身などを飾る紅葉のアレである。ただの葉っぱをそのままで、別の新しい使い道に使ったのである。今では、この町はつまもの市場の80%のシェアを獲得している。

・株式会社いろどり
http://www.irodori.co.jp

(2)【応用】他からアイデアを借りられないか?

・他にこれと似たような結果を出すものはないか?
・マネができるものはないか?
・過去にこれと似たようなものはないか?

他からアイデアを借りてきて、別の価値を作り出す、というのが応用の考え方です。例えば、コンビニの24時間営業を応用したのが駐車場のTIMESでしょう。月極め駐車場の常識を打ち破り、10分単位の場所貸しにするというのは、空き時間をどう使うか?という時間のマーケットを応用したアイデアです。

事例2:<成果報酬のアイデアを借りたジョブセンス>

求人広告費用を負担する企業のリスクを取り除くために、ほか業界で使われていた支払い制度である「成果報酬型」を取り入れたことで企業はリスクなしで求人掲載ができ、バイトが決まったら採用者にも報酬を支払うということで人気サービスに。

・ジョブセンス(現マッハバイト)
https://j-sen.jp

(3)【変更】変えてみてはどうか?

・場所を変えられないか?
・意味、デザイン、機能、色形、匂い、パッケージの変更

その商品サービスの意味や、色形、場所など何かを変更することによって新しい需要が生まれないか?と考えるのが「変更」の考え方です。デザインの変更や用途の変更、何を変更すると、誰が喜ぶか?考えてみましょう。

事例3:<色を変えただけで大ヒットした黒綿棒>

綿棒の色は普通は「白」ですが、それを「黒」にしたことでニーズが生まれた例。「取れた汚れがよくみえる」というコピー通り、耳かきをした時の汚れの取れ方がよくわかる「黒綿棒」。この例で重要なのは、お客さんは別に「黒い綿棒があったらいいな」とは誰一人言ってなかったということです。これは利用者の本音に気づいたからこそ生まれるアイデアと言えるでしょう。

(4)【拡大】大きくしたらどうなる?

・より多くできないか?
・より長くできないか?
・より高くできないか?
・より強くできないか?
・より厚くできないか?
・より頻繁にできないか?

多くすること、大きくすること自体に意味があるわけではありません。大きく、長くすることによって、何の需要を満たせるのか?が重要です。このアイデアは拡大解釈が必要です。

事例4:<24時間営業のコンビニ>

セブンイレブンは朝7時から夜11時まで営業しているお店としてスタートし、朝、通勤前の需要、夜、会社帰りの需要など、今まで買うことができなかった時間というものを拡大したことで、成功を収めたモデルです。当初、「コンビニエンス=利便性」というのは、「時間の利便性」だったわけです。これはほかのサービス業でも同じ考え方でまだまだ需要がある考え方ですね。

事例5:<借り放題のサブスクリプション>

動画見放題のHuluやネットフリックスなどの動画配信サービス、DVD借り放題などの月額課金サービスは、頻度を極端にあげられないかを検討した結果と言えます。

(5)【縮小】小さくしたらどうなる?

・より小さくできないか?
・より軽くできないか?
・より弱くできないか?
・より短くできないか?
・省略することはできないか?

これも小さくすること自体に意味があるわけではありません。小さくしたことによってどんな需要を満たせるのか?誰が助かるのか?が大切です。

事例6:<一人暮らしの中食>

例えば、スーパーのレタスを1/4サイズに小さくすることで、レタス丸ごとは食べきれないという独身の人の需要が生まれました。コンビニなどの惣菜もそうですね。小さいパッケージに入れ替えたことで、需要が生まれています。商品は同じでも、サイズを変えただけで問題を解決しているのです。

事例7:<カーブス>

こちらは何度か別の記事でも紹介していますが、30分体操の女性専門フィットネスのカーブスは、トレーニング器具やトレーニング時間を短くしたことで、低価格化を実現し、人気のフィットネスになっています。これは、体を鍛えたいというヘビーユーザー向けのジムに対して、反対に、「ちょっとした体操だけしたいという女性」のライトユーザーに注目したものです。

・カーブス
http://www.curves.co.jp

(6)【代用】他のもので代用したらどうなる?

・素材を代用できないか?
・材料を代用できないか?
・方法を代用できないか?
・場所を代用できないか?

商品サービスの何かを別のもので代用することで、新しい需要が生まれないかと考えるのが「代用」の考え方です。発泡酒は別の素材を使うことでアルコールの税金に対して価格を落として成功しています。素材や製法、手段などを代用できないか考えてみましょう。

事例8:<素材を変えた電子タバコ>

去年から爆発的なヒットをしているアイコスやVapeのような電子タバコは、煙草の葉っぱを燃やさずに、特殊なリキッドに対して熱を加え、水蒸気は発生させる無害のタバコの代わりになっています。素材を変えたことで、禁煙、節煙、などに役立っていますね。

(7)【置換】入れ替えたらどうなる?

・要素を入れ替えられないか?
・配置を変えたらどうか?

要素をバラバラにして再構成することで、何か需要が生まれないか?要素を入れ替えたらどうか?と考えるのが置換の考え方です。例えば、外食を家で食べるというのが宅配サービス。自宅とお店を入れ替えて考えることで別の需要に対応していますね。

事例9:<どこでもデータが取り出せるドロップボックス>

クラウド上に自分のデータを置いて、職場でも自宅でも外出先でも同じデータを扱えるドロップボックス。僕も有料プランを使っていますが、これは置き換えアイデアともいえますね。同じ環境でデータを取り出したいというニーズを満たしています。

・ドロップボックス
https://www.dropbox.com/

(8)【逆転】逆にしたらどうなる?

・考え方を逆にできないか?
・順番を逆にできないか?

要素を逆にしたことで新しい需要は生まれないか?という発想が逆転です。おかずにかける調味料をおかずに変えてしまった「食べるラー油」など、立場の逆転で需要を生み出しています。上下、左右、前後、順序、立場、など逆転することによって何ができるかを考えてみましょう。

事例10:<仕事旅行>

仕事旅行は、「仕事を体験する旅行」というコンセプトの仕事体験サービス。つまり、仕事をする人はお客さんということ。立場の逆転によって、変わった仕事を体験したいという需要を満たし、有名サービスになっている。

・仕事旅行
https://www.shigoto-ryokou.com

(9)【結合】組み合わせたらどうか?

・何かと組み合わせることはできないか?
・真逆なものと組み合わせられないか?

消しゴム付きの鉛筆、PCと携帯電話を合わせたスマホなど、「組み合わせ」というのは最も多いアイデアの出し方です。合わせたことによって、どんな需要が生まれるか?あるいは、高機能にできるか?を考えてみましょう。

事例11:<ネットカフェ>

漫画喫茶とインターネットを組み合わせたネットカフェ。当時からあった漫画喫茶の業態に、当時、PCが普及していなかったためインターネット環境を整えて需要拡大した業態転換の例。

■オズボーンのチェックリストが学べる本

・創造力を生かす

オズボーンのチェックリストのネタ元はA・F・オズボーン著「創造力を生かす」にあります。チェックリストだけが有名になっていますが、ルーツを読むと理解が深まります。

・アイデアのつくり方

アイデアを作る方法は、1940年に発行されたアメリカの実業家ジェームズ・ウェブ・ヤング著「アイデアのつくり方」が最も古い本でしょう。非常にシンプルで短い本ですが、アイデア作りの基本中の基本が書かれています。これを知らなければアイデアというもの自体が作れないと思うので、必読書でしょう。

■オズボーンのチェックリスト法のExcelチェックシート

・Excelチェックリスト

オズボーンのチェックリストをExcel表にまとめましたので以下より自由に使ってください。

ダウンロード

・PDFチェックリスト

マンダラート法のように9つの表でアイデアを展開していくPDFファイルを作成しましたので自由に使ってください。

ダウンロード

■オズボーンのチェックリストのまとめ

アイデアは単に組み合わせたり、新しければいいわけではありません。あくまで、何の問題を解決するのか?そのアイデアによって何のニーズが生まれるのか?ということが最も大事です。

オズボーンのチェックリストだけでは漠然としていてアイデアが作れない場合は、以下の記事で、より確実なニーズ単位の切り口を解説していますので、そちらのフレームワークも試してみてください。

 

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