こんにちは。スギムーです。(@sugimuratakashi)
今、世界でなにが起きているのか?どう対応すべきか?を1記事で解説を試みます。
なぜかうまくいかない、というのは時代が大きく変わっているからです。
- 「いくら頑張っても業績が上がらなくなった」
- 「広告コストが上がった」
- 「労働が増えた」
- 「収入が上がらない」
といった、「うまくいかない」というのは、基本的に自分が原理原則に沿っていない決定をしているという内部の問題の場合がほとんどです。つまり、自業自得ということ。敗因は常に「情報不足」「怠惰」「思い込み」から生まれます。
しかし、働き方の方向性、起業の方向性、ビジネス改善の方向性は、自分側のことだけではなく、外部要因である「時流」を理解している必要があります。
時流というのは、市場の変化や、ビジネスの手法の変化、といった外部のリスクやチャンスのことです。
その時流があまりにも大きく変わっているため、あるいは逆転現象が起きているため、ビジネスのルールそのものが変わってしまう時代に突入しました。
ルールが変わると
- 今までやっていたことが通用しなくなる
- 今までの常識では生きていくのが大変になる
- 今までの教育が間違いになる
- これからの時代のお手本が存在しなくなる
- これからどうなるのか分からずに知識人に振り回される
ということになります。
何事においても「先が見えない状態」というのは苦しいものです。
これらあらゆる不安の根本的な原因は、経済問題です。
結局のところ、国が不安定、会社が儲かっていない、だから個人の収入が十分じゃない。だから、労働が増える。支出が多い。貯蓄がない。だから、自由がなく、心理的にも余裕がなく、人間関係、家族関係にも響く、という悪循環が生まれる。全てとは言いませんが、ほとんどの問題は経済問題からの派生です。
有名投資家であるジム・ロジャーズ氏はこれからの日本経済についてこんなことを言ったそうです。
「もし私がいま10歳の日本人ならば……。そう、私は自分自身にAK-47を購入するか、もしくは、この国を去ることを選ぶだろう。なぜなら、いま10歳の日本人である彼、彼女たちは、これからの人生で大惨事に見舞われるだろうからだ」
出典:週刊現代
拳銃を持たなければならないくらい治安が悪化するのではないかという話です。それくらい日本経済の見通しが立たないということ。
じゃあ、一体、経済はどうなってるのか?という話です。
なんで、収益が上がらないのか?
なんで、労働が厳しくなっているのか?
というのは、例えばこういうことがあるからです。
・成長市場から成熟市場になった
・大手の寡占化が始まり、業種ビジネスは続々倒産している
・情報爆発で広告が効かない時代
・ICTで嘘がバレる時代
・AIなど第四次産業革命で衰退するビジネス、なくなる仕事がある
・EC化率が進み、リアルビジネスが危機
・シェアリングエコノミーで企業の市場縮小
・人口減少問題による売上減少
・ライフシフトで長寿化により客層の大幅変更
・後継者不足による倒産でBtoB市場も市場縮小
その結果、労働基準法に違反する企業は84%、ブラック企業は3割にのぼるという調査結果があったり(中小企業においてはそれどころじゃないでしょう)、あるいは賃金の問題であったり、倒産・合併・経営縮小・リストラなど、事例をあげたらきりがありません。
それは世界のルールが変わりつつある「過渡期」だからです。
今回はこれからの人生の変化や、ビジネスを始めたり、改善を行う前に「これだけは知って起きたい」という4つの変化についてお話しして行きます。
常識が変わっていますから、これを知らなければ、正反対の方向に突っ走ってしまうと思ってください。いまの時代、なぜうまくいかないのか?それはこの4つに原因があります。
Contents
■これからの時代の仕事・ビジネスと人生が変わる4つのポイント
(1)競争マーケットへの突入
・成長市場から成熟市場へ
市場が成熟し、普通に仕事をしていてもうまくいかない時代になりました。
90年台半ばを境に、日本経済は戦後始まって以来の競争市場に突入しました。つまりは価格の下落です。需要が多かった高度成長期は年々価格が上昇していましたが、需要より供給の方が多くなったため、モノの値段が下がり始めた。これが、成熟市場。競争の始まりです。
簡単に言えば、物を買う人が少なくなって、売っている人の方が相対的に増えたということ。ものが行き渡ったということです。
そうなれば、90年台半ば以前はやればやるほど、作れば作るほど売れる時代で、何もせずとも価格も上がるため、どんどん企業は利益を上げましたが、以降は逆転現象が起き、値段が下がり始め、競争になり、さらに値段が下がり、企業は利益を獲得するのが難しくなりました。
これを「釣り場から魚がいなくなった」と表現する方もいます。
それから20年以上が経過し、日本は今や次のステージに突入しました。それが次に説明する寡占化です。
・寡占化による業種ビジネスの終焉
成熟化した市場は、効率化に向かいます。つまり、コストの低下によって利益を獲得する方向性に切り替わるということです。そうなれば大手企業のように資本集約型ビジネスを展開しやすい企業が、大量生産・仕入れによるコスト削減で巨大化してくる。
特に、ものづくりをしていたメーカーが以前は強かったわけですが、成熟化すると、エンドユーザーに近い、小売り・サービス業などの方が利益額が大きいので、巨大化します。簡単に言えば、メーカーは問屋を通して小売に販売するわけですから大量に卸販売するわけで利益額は小さいが、大量に販売できる。でも、大量に消費される時代ではなくなるとメーカーよりも、直接販売している小売の方が売上高が大きくなる。
巨大化した一部の企業によって、ほぼ全ての市場は寡占化しました。寡占化とは、一部の大手企業数社によって市場の過半数が取られた状態です。こうなれば、中小企業のマーケットは縮小して行く一方です。
これが意味するのは、「業種ビジネスの終焉」です。
商品サービスくくりでビジネスをする「業種ビジネス」が終了し、「業態ビジネス」が主流になりました。業種とは売り手の「売り方」を考えた販売方法。業態というのは顧客の「買い方」を考えた販売方法。「野菜を扱う八百屋」ではなく、「夕ご飯の材料を扱うスーパーマーケット」の方が顧客の用途に合致しているためです。
中小個人がやっているのは業種ビジネスが多く、「〇〇屋さん」と商品単位で扱っているビジネスはどんどん縮小化されています。商店街、個人ストアが消えているのはこのためです。
<業態ビジネスに市場が取られている例>
・内食・中食→コンビニ・スーパーへ
・家電・衣料品・家具など小売→カテゴリーキラー、ECへ
・家庭の生活用品→ホームセンターへ
・薬局→スーパードラッグストアへ
・外食→ファミリーレストラン・ファストフードへ
・学習塾・セミナー→Eラーニングへ
・銀行→フィンテックサービスへ
・不動産→マッチングサービスへ
・会計士→クラウドサービスへ
・印刷→Webサービスへ
etc…
といった感じで、顧客の目的によって商品を供給してくれる買いやすい業態店・業態サービスに市場は移行しているわけです。
個人単位で言えば、「業種ビジネス」に就職、または立ち上げたりするとアウトの時代です。
あるいはすでにビジネスをやってるならば、業種ビジネスなら先は明るくありません。これからの時代、さらに大手は合併を繰り返し加速的に大きくなります。大手同士の合併、M&Aブームです。
「成熟化からの脱却」と「業態化」は、これからの時代の仕事の基礎の基礎ですので、まずこれを覚えておいてください。
(2)情報革命
・情報爆発時代によるプロモーション力の低下
情報革命によりインターネット、PC、スマホの普及。消費される情報量が1996年から10年間で65倍。選択可能な情報量においては532倍にもなるという総務省のデータもあります。情報爆発時代というのは、まぁビジネスマンの基本なので今更ですね。
ここから言えることは、まず1つ目は、つまり広告などの企業メッセージは消費者に届きづらくなったということです。
「集客できない」「リストが取れない」ということになり、広告コストは上がりました。実際に、15年前はインターネットで見込み客リストを1件集めるのに100円程度のコストで集められたかもしれませんが、現在では1000円を超えるという業界もあります。
情報革命時代において、マーケティングプロモーションの能力だけでは厳しい時代となりました。
もう一つが、キュレーションの重要性です。情報を選び、噛み砕いて伝えることができる個人や企業の需要はどんどん高まります。個人なのに大きな影響力をSNSで持っているインフルエンサーのブームが典型的な例です。
・嘘がバレる既存マーケティングの終焉
さらにICTによって、消費者同士の距離が近くなりました。誰もが簡単に検索をし、スマホで人と連絡を取り、SNSを見て、レビューを見て、記事を書きます。つまり情報を集めるのが容易な時代です。
それによって購買決定要因となる第三者の声が大きくなり、一般的に、販売者の情報は信じられにくくなりました。商品の選択肢も多くなり、判断材料も多くなったのです。
今の時代、マスコミでやってることを信じ切っている人は少なくなりました。これも事実が出回る情報革命の影響です。
これまでのマーケティングプロモーションというのは、ある種、その商品サービスが良いものだと信じ込ませるために、表現を工夫し、心理に基づいたコピーやビジュアルを生み出すことが重要視されましたし、顧客の声や推薦する人間など、情報によって、顧客の信頼を得ようとしました。
しかし、そうした「誇張」はこの情報量においてもう通用しません。調べれば全てがわかるのですから。
<情報爆発時代に通用しなくなること>
・ブランドイメージを先に作り影響があるように見せかける
・フォロワー数を増やして見せかける
・コピーによる説得
・レビューによるイメージアップ
・お客様の声によるイメージアップ
・推薦者の声によるイメージアップ
・パブリシティの活用による信頼獲得
・教祖ビジネス
こういったことを全て鵜呑みにして購買に至るのはタダ乗りに近い情報弱者のみであり、彼らは優良顧客にはなり得ません。
人間関係を作ることで行われる営業活動も、判断材料が増えた今では行えなくなるでしょう。
中小企業・個人ビジネスが主に取り組んでいる、心理学を取り入れたダイレクトレスポンスマーケティングは、果たしていつまで通用するでしょうか?という時代なのです。
(3)第四次産業革命・テクノロジー企業の世界支配
・IoT・AI・フィンテック・3Dプリンターによるコスト削減
IoT(モノのインターネット)・ビッグデータ・人工知能といった、テクノロジーの自律制御の時代に突入しています。
人工知能ロボットによって労働が奪われる、といった論調がありますが、ビジネス側からすると人件費削減ということになります。
これが意味するところは一言では言い表せませんが、あえて中小企業へのリスクとして言えば、大手が人件費削減によって利益を拡大し寡占化が促進するというだけでなく、「個別サービスの量産化が可能な時代になる」ということですね。
例えば3Dプリンターの登場で、住宅が1日で作れるようになりました。これは個別に人間が対応して作っていたものですが、ロボットが自動で作ってしまうわけなので、オーダーメイド品さえもコストが最小限になるということになりますよね。
人工知能が、文章を作成したり、経理をしたり、絵を描いたり、タクシーやコンビニが自動化したり、自動運転の車が開発されたり、ウォルマートなど大手各社がドローンの配達を始めたりと、ということも話題になっていますが、これらの業務はオーダーメイドサービスなわけです。個別対応。量産する業務は当然のこと、個別業務でさえ、第四次産業革命の影響は図りし得ません。
「自分は大量生産の業界じゃないから関係がない」なんてことさえないのです。2020年にはロボット産業は3兆円市場、2035年には35兆円市場にまで膨れ上がるという予測です。(参考:自動車産業が68兆円市場)
<テクノロジーによる衰退ビジネスの例>
・電子マネー・フィンテックの影響でメガバンクが3万人リストラ・店舗縮小化
・クラウド会計により会計・税理士業務に影響
・3Dプリンターで住宅が1日、42万円で完成
・ファッションモデルへの影響
・個性を求めないライター業への影響
<AIにより今後なくなる職業の例>
1位 小売店販売員
2位 会計士
3位 一般事務員
4位 セールスマン
5位 一般秘書
6位 飲食カウンター接客係
7位 商店レジ打ち係や切符販売員
8位 箱詰めや積み下ろし作業員
9位 帳簿係など金融取引記録保全員
10位 大型トラック・ローリー車の運転手
出典:週刊ダイヤモンド
・FANG・EC・サブスクリプションの台頭
「EC化率」というのは、市場がインターネット販売に切り替わっている比率のことです。BtoC市場では2016年時点で5.43%がEC取引になっています。BtoB市場は28.3%です。具体例でアパレルだけを見ると、EC化率は11%程度です。ジャンルにより異なります。
これだけネットが普及していても、まだ5%程度しかネット取引になっていません。これはこれからぐんぐん伸びて行きます。
出典:経済産業省
これが何を意味するかというと、リアルビジネスからネット取引に移行しているわけなので、リアルビジネスは縮小化していくということです。
「FANG」というのがあります。現在の世界的な企業です。Facebook・Amazon/Apple・Netflix・Googleの頭文字をとってFANG(ファング)です。全てIT企業です。
FacebookやGoogleなどのは広告市場をインターネットに切り替えました。それによってテレビ・雑誌・ラジオ・出版・新聞などは縮小しています。Amazonによって小売業、本屋は続々全滅しています。トイザらスが破綻したのも記憶に新しいです。Appleによって音楽販売も変わりました。だいぶ前にタワーレコードが破綻。Netflixはビデオレンタルを変え、ツタヤが参考にした最大手のブロックバスターが破綻。
EC化の波は大手でさえ逆らえません。
注目したいのは成長企業はほぼ全てはサブスクリプション(定期販売・定期購読)の販売形式をとっていることです。月額課金制のビジネスは、今後の主流になり、収入の何パーセントを何に使うのか?という取り合いになっています。もうフロー型(一度きりの販売)では、情報爆発時代において広告コストが見合わないのです。
フリーミアム&サブスクリプションというEC化の波を理解しておく必要がある時代です。
<ECによる衰退業界の例>
・Amazonの台頭による小売業全般への影響
・電子書籍による出版業界への影響
・DVDレンタル店舗への影響
・スマホゲームなどの娯楽が伸びたことによる娯楽業界への影響
・シェアリングエコノミーの台頭
テクノロジー関連でもう一つ知っておくべきは「シェアリングエコノミー」です。物を買って所有するという時代から、ものや時間を「共有する」という時代に変わりつつあります。簡単に言えば、消費者同士が持っているものや時間を、別の消費者に貸し出したり提供するという経済圏のことをシェアリングエコノミーと言います。
例えば、カーシェア。「ウーバー」は「配車アプリ」によって誰でもタクシーサービスが提供できるマッチングサービスですが、これによりタクシー会社最大手が破産。まだシェアリングエコノミーのサービスは不安定ではありますが、個人同士がビジネスをする流れによりコストダウンし、利用者は企業ではなく個人に依頼することも多くなりました。
他にもオークション、ハンドメイドなどのCtoCの販売も、個人間取引ですし、これからクラウドワークスのようなネット上で単発で仕事を依頼するというギグエコノミーが台頭し、ますます中小企業のマーケットは縮小化します。
別にこれはカーシェアやIT系の技術職の話ではなく、例えば美容師のようなフィールドワークも、クラウドによる発注ができるようになってきているので、全ての業種において個人間取引が拡大していく見込みです。
これが意味するのは、中小企業のマーケット縮小だけではなく、人材の流出ということです。良い人材は、「複業」でそれらのサービスを自分で提供し始めます。個人にはチャンス。企業にはリスクということです。
<シェアリングエコノミーによって衰退する業界>
・カーシェアによるタクシー業界、車両販売などへの影響
・ルームシェア・民泊などによる施設貸出業への影響
・衣料品などモノのシェアによる小売業への影響
・個人取引拡大による小売業への影響
(4)ライフスタイルの変化
・人口減少による売上減
日本は少子高齢化ですが、2015年には1億2709万人の人口が2060年には9284万人と1億人を割り込み、今から27%の減少となる見込みらしいです。
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平成27年国勢調査によると、2015年の総人口は1億2,709万人、生産年齢人口(15歳~64歳)は7,629万人である。 国立社会保障・人口問題研究所の将来推計によると、総人口は2030年には1億1,913万人、2053年に1億人を割り、2060年には9,284万人にまで減少すると見込まれている。
出典:総務省
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そうなれば、単純に市場が小さくなるので売上は減少するわけです。
単純計算ですが、売上が27%減ったとしたらどうなるかは誰でもわかりますね。ビジネスには損益分岐点がありますから、あるラインを超えなければ利益が出ません。赤字企業が7割とも言われる日本で、ギリギリの経営をしていれば、人口減少による売上減少だけでも存続の危機になります。
・ライフシフト(長寿化)
平均寿命が100歳を超えます。
そうなると、2つの大きな変化が現れます。
1つ目は、個人の人生設計です。100歳まで生きることで、「教育→仕事→老後」という三段階で考えることができなくなり、仕事期間が22歳〜80歳以上まで、あるいは年金問題が解決していなければ生涯現役となります。60〜80年間も働く必要性が出ます。しかし、企業の平均寿命は今や23年と年々短くなっていて、ずっと同じ会社に勤め続けるということはほぼ不可能です。
これからの時代、複業が前提になります。いくつかのビジネスを個人の誰もが持ち、60~80年間という期間を、次々に変身しながら自由に好きなことをしていく時代になります。
そうした経済圏をギグエコノミーと言います。個人がネットで仕事を気軽に受注して提供するようになるという経済圏です。アメリカでは廃車アプリのウーバーのようにその業界の企業を潰す勢いで成長している経済圏です。
逆に言えばそういった優秀な人材が企業から流出していくわけです。個人で勝手に稼いでしまうので、中小企業はビジョンや良い条件がない限り人材確保がかなり難しくなるということです。
2つ目は、ビジネスでの客層の変化です。BtoC市場の客層が高齢者向けに変わって行きます。子供向け・若者向けビジネスは客数が足りずに市場が縮小する時代がやってきます。
2020年には女性の過半数が50歳以上になります。
消費が最も盛んな20歳〜34歳の女性をF1層と言いますが、その常識は近々崩れます。
つまり今までの常識的な感覚でビジネスのターゲットを決めていると大きなズレが生じ始める時代なのです。必ず、商圏分析、セグメンテーションの調査が重要になります。
・2025年に後継者不足により中小企業の3割以上が廃業
2025年には6割以上の中小企業(小規模事業者含む)の経営者が70歳を超え、うち127万社が後継者が決まっていないという後継者不足問題があります。うち半数が黒字企業。中小企業全体が380万者(2014年)なので、実に3割程度が後継者不足による倒産の可能性があります。
しかし、そもそも中小企業は1999年には483万者だったので、15年で100万者の減少をしています。
出典:総務省
最初に説明した寡占化などによる自然減と、後継者不足のダブルパンチで中小企業は減少傾向にあるということです。
このように企業が減っていくとはどういうことになるかというと2つの意味があります。
1つ目は、BtoBビジネスの顧客数の減少です。企業向けサービスを提供している場合、客数が減少し、ビジネスの縮小化の可能性が高くなります。2つ目は、経営代行、M&Aなどのチャンスがあります。
■これからの時代の副業・働き方4つのポイント(個人編)
さて、ここまでをまとめるとビジネスの変化がこれでもか!とあります。
しかし、個人にとってはチャンスもたくさんあります。以下の4点が重要です。
(1)企業をあてにせず、マルチステージによる複業を前提にする
まず、企業はつぶれる時代だと思ってください。一社からの収入しかないのは危険な時代になります。これから伸びる第四次産業革命に関する企業でもない限り、ほとんどの企業は合併・倒産・リストラと言った、変化が生涯のうちに何度か訪れます。
なので「複業」が基本です。いくつかの収入源を同時に持つことが重要です。
(2)ギグエコノミー・シェアリングエコノミー・ソーシャルの活用
複数の収入源を持つ際は、ギグエコノミー(マッチングサイトなど)で業務委託先を見つけたり、ブログをやって顧客を獲得したりと言った、ビジネスをすることになります。それまでに顧客がお金を支払うほどのスキルやノウハウを身につけておく必要があります。
現職でスキルやノウハウを身につけておかないと、ビジネスをするときに必ず実行できない状況に陥りますから、気をつけてください。趣味でもなんでも、人がお金を払って解決したいことを解決できるスキルかノウハウ、または解決できる人脈の獲得が大切です。そうじゃないと、独自のサービスや商品が作れません。
それができなければアルバイトのような副業しかなくなります。時給で働くのはビジネスではないのです。
<クラウドソーシングの例>
■ココナラ
■クラウドワークス
■Bizseek
(3)経験をビジネスにする
どんなビジネスをするかは、利益率が高く、在庫を持たず、事務所もいらず、雇用もいらず、資金もさほどいらないというビジネスをやる方がいいです。その状態に最も近いのは、以下のビジネスです。
・インストラクター・コンサルタントなど教育ビジネス
・Webサービス
・キュレーター(情報発信)
自分の経験、ノウハウ、知識を武器に低リスクでスタートできる業種を選びましょう。
他の記事も参考に。
(4)変身し続ける
そしてそのビジネスも業態化して行ったり、業態転換をしていくという、変化が前提で考えましょう。身動きが取りにくいビジネスをスタートして儲からないのでは目も当てられませんし、60年〜80年も働くわけなのでずっと続くビジネスはありませんから、変身することに躊躇しないことです。そのためにも複数の収入源を意識しましょう。
■これからの時代のビジネス5つの対処方法(事業編)
本格的に起業する人、ビジネスをしている人からすると、これからの時代の変化はリスクを多分に含みます。
・成熟市場化、寡占化によるマーケット縮小。業種ビジネスの終焉
・情報革命による既存マーケティングの終焉
・第四次産業革命による市場縮小
・EC化率上昇によるリアルビジネスの影響
・シェアリングエコノミーによるBtoC市場の縮小
・少子高齢化による客層変更
・人口減少による売上減少
・ギグエコノミーによる人材の流出
・中小企業減少によるBtoB市場の縮小
と言った、今までの常識がガラッと変わることばかりです。
なので、すでにビジネスをしている人は以下の点を踏まえて「改善・改革・革新」をしていってください。今から本格的に資金をかけて起業する人は以下の点に注意して起業しましょう。
(1)ブルーオーシャンの発見
市場が成熟化しているので、ビジネスアイデアを決める際は、この考え方しかありません。
これから伸びる or 今後無くならない、という流行のレッドオーシャン市場に参入して、1%でもシェアを取ると言った考え方です。
しかし、「これからの市場」ではなく市場が成熟しきっている場合、参入する余白はそうそうありませんから、その中で顧客に注目してもらうには、基本的に現在の市場への不満・未解決問題を扱わなければ顧客は獲得できません。それはブルーオーシャンの発見に他なりません。
どういうことかというと、例えばリアル店舗をやるにしても、その商圏にニーズがあるのに他にお店がない店をやるということです。ニーズがあるのに、ほかで扱っていない品目に特化するということです。ニーズがあるのに、競合が解決していない問題を解決するビジネスにするということです。その業種のメインターゲットとは全く正反対のターゲットに変えると言うことです。個人向けしかないのなら法人向けにできないか?リアルでしか売ってないならネットで需要はないか?
と、未開拓のニーズに少しでも近づくことが重要です。あなたの地域にあったら便利なものがあればそれをやればいいと言うこと。まずはこの考え方が基本になっていきます。
(2)業種ビジネスから業態ビジネスへの変更
次に業態化です。なるべく業態に近づくようにビジネスを構築する必要があります。
例えばコンサルタントは業種ですが、「ブログを始めたい人のためのオンラインスクール」とすれば業態に変わります。生徒はほぼ無制限に集めることができ、生徒が受ける価値が画一的に品質が保たれ、誰がいつどう言うときに買うサービスなのかが明確になります。
夕飯の材料が一通り揃うスーパーマーケットに、八百屋さんも魚屋さんも肉屋さんも市場が取れました。自分の顧客がキャベツを買いにきているのではなく、夕飯の材料を買いにきていると言うことに気づかなかったことが問題です。
必ず「〇〇屋」と商品カテゴリーで説明するビジネスのやり方はやめましょう。誰がいつ何の問題で活用するサービスなのかが大切です。
(3)マーケティング至上主義からコンテンツ主義とコンセプトの認知へ
情報革命によって購入の判断材料が増えたため、今や信用経済になりました。要するに、うまく宣伝をしようと、うまくイメージを作ろうと、もうダメなわけです。
信用に値するかどうか?が最も重要になりました。
つまり、顧客が欲しがっている良い商品サービスを作って売ると言うことです。
それが良ければ信用され、広まります。
ブログの無料情報が良かったら、信用されて依頼がきます。
そう言う時代です。
時代は、他者を蹴落とし自社の魅力を伝えるマーケティングプロモーションからマーチャンダイジング(顧客が欲しいものを作り・仕入れ・管理する)の時代になってるのです。
なので、大げさな広告だから良いと言うこともなく、それよりも端的にその商品サービスの価値が伝わるコンセプト(メッセージ)を作り、それを単純にシンプルに認知させることが大切です。やたらと派手なプロモーションで勢いで買わせる的なものはやめましょう。価値を作ることです。
(4)ビジネスモデルのLTV主義
人口も減っていきますし、広告も通用しなくなりつつある今、一人の顧客と長年付き合っって行くことが大切になりました。
つまり、一回の取引に注目するのではなく、一人との生涯の取引で考えることです。LTV(ライフタイムバリュー=顧客生涯価値)を上げていくことです。
具体的には、何度もその顧客にリピートしてもらうこと、より多く買ってもらうこと、より長く使ってもらうことです。大手がサブスクリプションにシフトしていることを考えれば当然の選択ですね。
(5)業態転換
個人と同じく変身し続けることが大事です。同じステージに長居をすると、状況が瞬く間に変化していつの間にかダメになってしまう恐れすらある時代です。
業態転換は利益を大きくしていくため、存続していくために行うことです。
例えば、第一業態は年商2000万円で600万が利益として残るようにする。その利益を5年貯めて、次の業態は3000万円かけて年商2億のビジネスを作り年間5000万円残るようにする、その次の業態は・・・と、徐々に拡大していくために業態転換をしていくのが、投資回収率の良い本来の経営です。
拡大を目的としなくても、時流の変化が大きい時代となるため、常に次のビジネスの準備をしておく必要があるということです。
■これからの時代のまとめ
はい、最後まで読んでいただき、お疲れ様でした。
だいぶ全貌についてダイジェスト的にお届けしたかと思います。
ここまで最後まで読める方はこれからの時代、問題ないと思います。
学習し続ける態度こそが人生のあり方だとおもうので。
では最後に、時代の変化をまとめます。
<個人への影響>
・企業寿命23年時代において合併・倒産・リストラは免れない
・寿命100年時代において教育→仕事→老後の3ステージでは通用しない時代になった
・第四次産業革命によりなくなる職業・需要が増える職業がある
↓
<これからの時代の解決策>
(1)企業をあてにせず、マルチステージによる複業を前提にする
(2)ギグエコノミー・シェアリングエコノミー・ソーシャルの活用
(3)経験をビジネスにする
(4)変身し続ける
<ビジネスへの影響>
・成熟市場化、寡占化によるマーケット縮小。業種ビジネスの終焉
・情報革命による既存マーケティングの終焉
・第四次産業革命による市場縮小
・EC化率上昇によるリアルビジネスの影響
・シェアリングエコノミーによるBtoC市場の縮小
・少子高齢化による客層変更
・人口減少による売上減少
・ギグエコノミーによる人材の流出
・中小企業減少によるBtoB市場の縮小
↓
<これからの時代の解決策>
(1)ブルーオーシャンの発見
(2)業種ビジネスから業態ビジネスへの変更
(3)マーケティング至上主義からコンテンツ主義とコンセプトの認知へ
(4)ビジネスモデルのLTV主義
(5)業態転換
ということですね。
この記事によってバラバラになっていた情報が、一つのつながりとして見えてきた方も多いかと思います。
こうした時代の変化があろうと、嘆くことはありません。
全ては諸行無常。
常に、変わりゆくものです。
この世界に変わらないものはありません。
唯一変わらないのは、物事は変わり続けるという真理だけ。
変化する時代に対応できるのは「強者」ではありません。
「適者」です。
自らが変化できるものにとっては最高の時代なのです。