こんにちは。スギムーです。(@sugimuratakashi)
現在、特にインターネットマーケティングの世界は
『高額ブーム』です。
30万円のセミナーに、50万円の起業塾、
100万円のコンサルに、150万円の講座・資格と、
まさに今、
『大高額時代』なのです。
秘宝ワンピースを求めて。
そんな高額のサービスなら、すごい何かがあるのだろう
と思うわけですが、
果たしてどれほどの効果があるのか?どんなものが待っているのか?
というのを、そういう情報が入ってくるコンサルという立場として
考えて見たいと思います。
Contents
■高額な起業塾・セミナーの怪しい実態
以下は以前、僕のコンサルに応募された方のメッセージの抜粋です。
今回応募した理由ですが、数年前に高額なものを含むセミナーにいくつか足を運びましても知り合いが増えただけで何も応用できず、得たものが殆どありませんでした。
「効果がない」と
ここで決めてしまうのは、早計で、
あくまでこの方には効果がなかったということですね。
ただ、上記のような話は頻繁に入ってきます。
例として、僕の耳に入って来たものを、
バレないような感じで書き出して見ます(笑)
・120万円の講座を受けたが、そこに来ている人、全員が未だに起業すらできていない
→それなのに、次の講座を主催者はローンチしているので悪質な例。有名な人
・1年間、高額な資格習得のために勉強し続けたが、その資格では稼げない
→これは有名な資格なので資格に問題があるというよりも、この方がビジネスを舐めているだけだと思います。資格は、サービス提供の技術にすぎません。実際に販売するには、経営の知識も仕入れる必要があります。
・高額な起業塾に入ったら、子供時代のトラウマをなんとかしないと起業できないと言われた
→これは危険な香りがします(笑)
・誰でも簡単にできるという高額塾に入ったら、できそうもないスキルを教わり、形にすらならなそう
→これはビジネス舐めてるだけです。誰でも簡単な訳がないので。もし誰でもできるなら、参入者が多くて激戦区のため初心者なんかやっていけません。
一応、資格とビジネス系だけにしておきますが
他のジャンルでも同じような感じですね。
これらの情報では、
提供者にも購入者にもどちらにも問題があるようにしか思えませんが、
共通しているのは不満を述べる方は
結果が出ていないということです。
■「すごい人」に教わりたい『雰囲気商法』
しかし、なぜそんなに高額商品を買いたい人がいるのでしょう?
なぜすごい効果が出ると思い込むのでしょうか?
今や「雰囲気商法」という名前もあるようですが
こんな仕組みなんですよね。
実際はこういうことですよ。
これは投資ですがビジネスでも同じ。
・Facebookの友達が5000人いて人気者っぽい
→ツールで友達は増やせます。
・高級ホテルでランチを食べている写真をアップしてお金を持っていそう
→お金払えば誰でもいけます。
・大人数で写っている写真をアップして盛り上がっている感じがある
→イベントやってるだけ。お客と記念写真撮ってるだけ。
・本を出版している
→専門書以外は誰でも出版できる時代です。
こういう人に教わればとか、そういう感じの人がやっていると凄そう
という理由で高額でも支払う人がいるわけですね。
これを「ブランディングをする」と言ってるみたいですが
個人ブランディングって、見栄を張るってことなんでしょうかね?w
↑突然現れた成功者っぽい演出は、こういうことだったりします。
■高額商品とはそもそも何か?
ここまでくると「高額商品」=「悪」
みたいに見えますが、
そんなことはないです。
価値があるものほど、高いのは当たり前です。
しかし、ここで問題なのは「価値がないのに高額」というものです。
さらにいうと、「実際は中身は空っぽだった」
というものなら、詐欺に当たるので、主催者が捕まったりしますから
それならそれで決着がつきますが、
いちばんの問題は、「それなりに中身がある」ということなんです。
なので、詐欺ではない。
でも、結果は出ない。
でも、価値がありそうにして高額で売る。
という微妙なラインが成立しているというのが高額ブーム。
大高額時代。
で、「商品を高額にする」というのは、どういう方法があるか?
考えていけばわかるのですが、以下の3つが代表です。
(1)いっぱい買うとお得だよ
例えば回数券とか、プリペイドやデポジット的な発想で前払いしてもらうものです。
なので、提供者は後で大変になりますが、キャッシュが一時的に潤うタイプです。
まともな商品を、たくさんパックにして売るってことです。
なので、怪しいことはありません。
ディズニーの年間パスみたいなものです。
売り手としては、10回分のセッションをまとめ売りする、みたいな話なので、特別儲かるわけではありません。リピート購入が確約されたというレベルの収益アップです。
(2)時間がかかるよ
1時間のセミナーよりも6時間のセミナーの方が内容は濃いと予想できるわけですし、1回のレッスンよりも3ヶ月集中コースの方がたくさんの労力がかかるわけですし、ウェブ開発で3ヶ月間は納品に時間がかかるとか、住宅のように質量がでかく工事期間が長いというものなど、労力のぶん、高額というものです。
パック売りと同様に、提供者は売った後が大変ですが最初に支払ってもらうので一時的にキャッシュが潤います。
特別儲かるかといえば、前借りみたいなものですので、トータルではリピートが増えたようなレベルの収益アップです。売上額は高いけど、支払い(労働時間)も多いのです。
(3)問題が根深いよ
純粋に大きく儲けることができるのは、この根深い問題への解決策でしょう。
お金儲け、美容・健康、人間関係などに関する問題で解決しなかったようなことを解決しますよ、というもの。
これには多額のお金を支払います。
これは「回数」や「労力」とは関係なく、
その解決策に支払うわけなので、少ない労力、少ない経費で大きく利益の出る商品になります。
ただし、これはサービス提供者にかなりの技術や、特殊なノウハウ、などが必要です。
何せ、誰も解決できないことを解決できますよと言って売るのですから。
つまり、純粋に高額な商品というのは、
高度な技術で大きな問題を解決できることが前提です。
(高度な技術がなくても、大きな問題を解決する価値の作り方はありますがここでは書きません)
■いきなり100万円の実態
「スギムーさんの成功事例って堅実ですよね」
という話があります。
裏を返せば、「地味だよね?」ってことだと思います(笑)
そりゃ、1ヶ月目でバーンと10倍!
みたいなことも稀にありますが、
そういうのは条件によります。
ゼロだった人が1ヶ月目で100万!300万!
みたいなことはコンスタントにはありえません。
でも、ネットを見渡すとそういう事例ってたくさんあります。
高額塾に入るとそういう結果が手に入るかも?
と思っているようですが、実際はどういうことをしているか?というと。
例えば1時間1万円でコンサルをしていた人が
100万稼ぐには、100時間のセッションが必要ですよね。
1日4人やったとして25日間、毎日やれば100万円です。
ただそれには、毎月100人を集客する必要があるか、
あるいは、100人が毎月、永久リピートしている必要があります。
それだけニーズがなければいけませんし、
集客とリピートの仕組みが必要ですが、
それこそが真っ当なビジネスの基礎ではあります。
しかし、それだけの確固たる仕組みを作るには相当な時間と努力が必要です。
それをたった1ヶ月でやり遂げるには?
簡単です。
■そこで登場した「100万円の商品を作って、たった1人に売ればいい」理論
もっと手っ取り早い方法ないの?と登場したのが高額ブームです。
短期間で大きな結果を出している場合は
高額商品を、少ない人数に販売しているということです。
1万円の商品を作り、100人を集客し提供する仕組みを作るより
100万円の商品を作り、たった一人にセールスするスキルがあればできるわけです。
しかし、先ほどの高額商品のパターンを思い返しましょう。
高額にするには「高度な技術で大きな問題を解決できること」が必要です。
始めたばかりの人が、それができるでしょうか?
普通に考えてできないでしょうから、
半端な結果を高額で販売するハメになるかもしれませんよね。
それ以外の高額商品は、前払いや大きな労力が必要なものです。
なので、一時的に300万となっても、来月からはその300万円分の価値提供に
奔走する必要が出ます。
つまり、来月も再来月もその売り上げが続く性質のものではありません。
■600万円のコンサル
ちなみに私の企業コンサルティングはフルパッケージで年間600万円です。
それならかなり儲かっているか?
というと、労力の割に、全然、普通です。(笑)
なにせ、その規模の受注は年間1社程度しかできませんし、
依頼者も求める成果のレベルが違います。
ものすごい労力を使います。特に最初の1、2年は。
もし、そういう大型受注で儲けるには、
片手間で結果を出す強力なノウハウを持つか、手を抜くしかありません。
つまり、超効率的に結果を出すか、
結果も出ないようなものを売るか?の二択です。
高額には高額なだけの価値が必要なので
むやみに高額にはしたくないというのが実際のところです。
もちろん、「良いものを高く売る」
という考え方は基本です。
しかし、雰囲気商法で結果も出ない商品を
高額で販売して手っ取り早く結果を出す
という考えでは長くは生き残れません。
■ゼロサムゲーム
ーー
ゼロ和(ぜろわ、英: zero-sum)とは、複数の人が相互に影響しあう状況の中で、全員の利得の総和が常にゼロになること、またはその状況を言う。
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出典:wiki
誰かが損をして、誰かが成功する。
これがゼロサムゲームです。
ビジネスはゼロサムではありません。
誰かからお金を奪う行為ではなく、
問題を解決してあげて、その代金をいただくものです。
それが価値です。
しかし、結果が出なければゼロサムです。
誰かが損をして、そのぶん、提供者が成功しているのが
結果の出せないビジネスです。
結果も出ないような商品やサービスを提供していれば
リピートはありません。
あっても、それは『洗脳』によるものです。
ゼロサムをし続ければ、それだけ光を浴びた分、
影も濃くなります。
人を欺く行為は、苦しいのです。
■高額ブームの終焉。アタリショック現象
結果の出ない商品としての高額ブームは終わります。
例えるなら、『アタリショック』というのがゲーム業界ではありました。
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北米における家庭用ゲームの売上高は1982年の時点で約32億ドル(同年末の日本円で約7520億円)に達していたが、1985年にはわずか1億ドル(同年末の日本円で約200億円)にまで減少した。北米の家庭用ゲーム市場は崩壊し、ゲーム機やホビーパソコンを販売していた大手メーカーのいくつかが破産に追い込まれた。ゲーム市場最大手であったアタリ社も崩壊、分割された。この1983年から1985年にかけての北米家庭用ゲーム市場の崩壊をVideo game crash of 1983と呼ぶ。日本ではアタリショックと呼ばれる。
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1986年当時の任天堂社長の山内博の認識によると、「サードパーティによる低品質ゲームソフト(俗に言う「クソゲー」)の乱発がアタリの市場崩壊を招いた」と言う
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出典:wiki
つまり、ブームが終わるというのは、簡単に言えば
ブームになって粗悪品が出回るために終わるのです。
結果の出ない高額ブームは終わります。
一夜に築いたものは、砂の城です。
結果の出る価値の高い商品を作り、
高く売りましょう。
確実に喜ばれる商品サービスこそ、長く生き残るビジネスの基本です。
■高額コンサル・セミナー・塾などの選び方
さて、まとめると、
高額商品は悪ではありません。
悪なのは、「結果の出ない商品」です。
結果の出る高額商品は、最も素晴らしい商品です。
安い商品というのは
「値段は安いので、こんな程度のサービスでも許してね」ってことなので。
解決できなかった大きな問題を解決できるという
素晴らしいアイデア
素晴らしい技術こそ高額商品です。
では、それをどうやって見極めればいいのでしょうか?
それは『今、あなたに何が必要なのか?』
によって決まります。
大きく分けると2つです。
1、今、商品サービスがない人
この段階の人は商品の作り方、商品提供の技術、
などを学ばなければいけません。
プロになるには1万時間はそれをやっている必要があると言われます。
1日の座学で、資格を取ってもプロにはなれません。
ですから、夢のような高額セミナーではなく
1万時間は費やした過去の経験を生かしてください。
自分がお金や時間を使ってきたことを商品サービスのテーマにすることです。
その上で不足している業界の知識を入れるために
高額セミナーなどを使うならOKでしょう。
ただあくまでこれは商品を持つということの知識にすぎません。
それを販売し、利益を出すには経営の知識が別に必要です。
2、商品サービスが売れない・儲かっていない人
商品サービスはあるなら、経営を学んでください。
コピーとかマーケティングとか集客とかではなく
まず経営を学ぶことです。
そうした本質的な経営の知識に投資するなら、時代が変わっても一生使えます。
つまり、勉強するには、
自分に不足しているものが何かを
分析する能力が一番必要です。
ぜひ、雰囲気に流されず、
「被害にあった」となる前に、
自分の行きたい道を選択し、不足している情報を手に入れてください。
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