アーティストビジネス

「音楽をやっていますが、お金になりません。」エンタメやアートをビジネスにするには?

こんにちは。スギムーです。

今回は、音楽家・アーティスト・作家など、
芸術系分野のビジネスの話です。

このような質問をよくいただきます。

<質問>

音楽をやっていますが、お金になりません。

音楽はビジネス系と異なり、
困っている相手をサポートするということは
当てはまらないと思い、
どのように考えていけばいいのかわかりません。

 

こうしたご相談もたくさんいただいています。
ご連絡いただいた方、ありがとうございます。

まず、いまさらですが
僕は出身が音楽系なんですね。
音楽生まれ、IT育ちです(笑)

最大手レコード会社で顧問コンサルタントとして
有名アーティストのマーケティングを
担当していたこともありますし
音楽業界のマーケティング構造改革にも携わりました。

というわけで、それなりに詳しいとは思います。

が、まず、音楽アーティストの人で
音楽ビジネスを学びたい!

というモチベーションがあるならば、
国内で最も最適な場所を紹介したいです。

エイベックスの元取締役であり、
浜崎あゆみさんなどのマネジメントをしてきた阿部元博さんが、
ビズミューという音楽ビジネスのオンラインスクールを
やっていますので、そこで学んでください(笑)

事前に言っておきますが、僕のクライアントさんです。
ですが、ひいき目なしに、オススメできる内容ですし
これほど実績のある方から学べる場は他にない上に、
専門学校で年100万とかですけど、
たった月5000円でそれ以上の実践的な手法を学べます。
しかも、今なら阿部さんに直接相談する機会もあるようです。

では、以上です!

ってわけにはいかんね(笑)

さて、まぁ僕なりの見解も話していきます。

結論から言うと、

「成功の基準を持った方がいいですよ」
「アートもビジネスですよ」
「会社に所属しても意味ないですよ」
「作品を売るよりファンを増やさないといけないですよ」

の4つです。


■成功の基準

よく、芸術系分野の方は同業者で成功している人を見て
自分も同じように活躍したい、
と言った考えを持つ方がいます。

で、成功の基準ですが、

  • 「テレビに出ている」とか
  • 「大きなフェスに出ている」とか
  • 「雑誌に出ている」とか
  • 「知名度がある」とか
  • 「CDを出している」とか
  • 「会社に所属している」とか

そういう基準を持っている人がいるのですが
ここはよく考えてもらいたい。

実は、テレビに出ていても
CDを出していても
全然、収入になっていない人はたくさんいます。

まぁ収入はマネジメント会社に所属しているうちは
給与は保証されるんですが
それは契約期間だけであって、
その期間中に会社の基準値で売れていないと
契約終了するんですよ。

それにメディアに露出しているというのは
超有名アーティスト以外は
むしろ売れていないから
宣伝するために出していたりする
わけで
メディア露出しているから売れているとも限らない。

逆に、全然、露出していなかったり、
会社にも所属していなかったり、
という人でもガンガン稼いでいる人もいますよ。

だから、自分がどういう状態で成功したいのか
は考えたほうがいいです。

ずっと活動できればいいのか?
メインストリームでたくさんの人が関わる
大きなプロジェクトをやりたいのか?

これってだいぶ違いますよ?

それに、自分が参考にしている同業者は、
本当に成功しているんでしょうか?
ということですね。

一つの成功の基準としては
「自分で自分のビジネスをコントロールできている」
ということは共通すると思います。

つまり、自分で集客しようと思えばできるし、
自分が売ろうと思った数だけ商品が売れていく
という状態ですね。

その状態にある人は、幸せに好きなことができていると思います。

で、それが「ビジネス」ということ。

■アートもビジネスも同じ

それから、
ことアートや音楽や作家やエンタメ系、アパレル系など
クリエイティブな職業になると、

「自分たちは普通のビジネスとは違う」

という人がめちゃくちゃ多い。

こういう発想は自分も周囲も不幸にしますよ。

アートもビジネスですし、
ビジネスもアートですよ。

同じです。

人は自分が幸せになるために生きているわけで、
自分を幸せにする行動をするわけです。
むしろ、そういう行動しかとれません。

なので、幸せにしてくれるものにお金を支払うのです。

幸せになれるものというのは

「自分の悩みが解決するもの」です。

ビジネスというのはどこまでいっても
問題解決で、
エンタメもアートも、
人の悩みや欲求を解消することに利用可能だから
買おうという人がいるわけですよ。

ピカソは「アートは武器である」
と言ってますが、
スペイン内戦へのメッセージであったり
平和のメッセージであったりを
独自に表現したことで、多くのファンがいるわけですよね。

今ヒットしている楽曲やアーティストを見ても

・こういう人が
・こういう時に聞くから(使うから)
・こういう感動が生まれる(価値がある)

という用途がありますよ。

言語化しにくいものはあっても、
ニーズ・ウォンツを「満たしていない」ものは
ヒットしているものの中にはないです。

そういうと
「客に媚びている」
「ダサい売り方」
のような、マイナスイメージを持つ人も多い。

だけど、すごくオシャレでクリエイティブなものだろうと、
尖ったものだろうと、
確実にニーズ・ウォンツを満たしていますし
対象者が存在します。

だから価値があると思われるわけで。

例えばアパレルで言えば
めちゃくちゃハイブランドみたいな
オシャレな新しい国内ブランドで
売れているところを見ると、
やっぱりニーズを満たしているから人気になっている。

例えば、
D2Cでやることで価格を抑えて、
モード系の価格のブルーオーシャンを取っていたり、

そのジャンルのその価格帯の中で
サイズのブルーオーシャンを取っていたり、

結局は、ニーズがあるけど供給されていない分野
やっているからお客さんも買う必要が生まれるわけで。

オシャレでクリエイティブな分野だろうと
関係ないですよね。

逆にオシャレなのに全く売れてないものもありますよね。
それはニーズを無視しているからですよ。

そうした、世の中が求めているものと
自分のやりたいことを合致していく
のが
ビジネスじゃないですか?

ですから、ビジネスもアートも同じ。

ビジネスもアートも、

みんなが気づいていない問題に気づいてもらい
解決策を提案するもの

だと言えると思います。

ビジネスは現実的な解決を、
アートでは精神的な気づきを与えてくれるものです。

それがないビジネスやアートは
どんなに表面的に素晴らしく見えても、間違いなくうまくいきません。

それを計算でやっている
賢いクリエイターも多くいますし、
偶発的に注目されたという場合もあるでしょう。

ただ後者の場合は継続的に活動できるかは
運任せなところがあります。

天才と言われている人も
実はビジネスの
外してはいけないポイントを押さえているということです。

例えば、世界的芸術家の村上隆氏はだいぶ前に「芸術起業論」という著書の中で、「自分をブランディングして作品の価値を上げる」ということの重要性を語っています。

これはマーケティング本ですし、マーケティングの基本的な考え方を芸術かも取り入れていることがよくわかります。

ビートルズよりも稼いでいたと言われるグレートフルデッド(個人的に好きなバンドの一つです)もマーケティングをやっていたと分析されている書籍もあります。

米津玄師さんも、「センスやオリジナリティー」と言った曖昧なものを否定し、分析によって作り上げていく過程を肯定されています。

まぁ、何れにしても、売れている人というのは、感覚やセンスで偶発的な機会を待っているわけではなく、積極的に計画的に行動して行った結果ということだと思います。

■クライアントワークかブランドになるか

で、まぁここまでで

とりあえず有名になったらいいということでもなく、
クリエイティブな分野も論理的なビジネスの世界で
構成されているということが納得いただけたかな、、
どうかな。

で、この手の分野で仕事にしていくには
2種類あるかと思います。

・頼まれ仕事をするか?
・自分の作品や自分自身を商品にするか?

です。

「他者が使うものを作ってあげる」というのが
クライアントワークです。

「〇〇を作ってください」

という依頼に応えて、
いくらか報酬をその都度もらう。
というものですね。

例えば、洋服の工場が
他のブランドの依頼で服を作る
というのはクライアントワークです。

デザイナーが企業に頼まれて
デザインをする。

楽曲を作ってくれと言われて作って報酬をもらう。

こうしたものがクライアントワークです。

 

後者は、自分のファンをつけて、
ファンに対して、自分自身という商品を
提供していく形ですね。

自分が「ブランド」になるということです。

例えば、洋服の工場が自社ブランドを立ち上げて
ファンをつけて、ECで販売するということ。

自分が作った曲を自分のグループで演奏して
活動の中でファンをつけてビジネスにしていく。

そんな感じですね。

 

で、どっちがいい、ってこともないです。

正直、クライアントワークを
下請けのように仕方なくやっている人が大半ですが

クライアントワークも
価値が高いと、ブランドになります。

ただの美容師さんと、
カリスマ美容師の違いです。

例えば、「君の名は」の新海誠監督は、劇場版の長編アニメでヒットする以前から、企業のテレビCMのアニメーション制作をしていますが、圧倒的な作品ですよね。

 

どっちでもいいので、

「どういう形ならやっていけるのか?」
ではなく、

「どういう形でやっていきたいのか?」

の方が重要だということです。

■会社に所属しても意味がない

ここで補足しておきますが

レーベルに所属すれば色々と上手いことやってくれる、
誰かにプロデュースやマネジメントをしてもらえれば勝手に上手いことやってくれる

と思っている人がいるのかもしれませんが

もうこの時代、お分かりの通り、
基本的に会社は何もしてくれません。

昔ながらのプロモーションの
基本メニューをこなすだけです。

音楽業界に限らずですけど、
誰かに丸投げで、
自分は言われたことだけやっている、ではうまくはいきません。

意味がないとは言いませんが、
丸投げでは意味がないでしょう。

年間、数百組がデビューして、
数組しか売れないどころか、
ほとんどが契約打ち切りになるわけで。

わけもわからず、

「会社に言われたことをやっていればいい」
「自分の仕事は作品やパフォーマンスだ」

的なことを考えているようならアウトです。

奇跡的によほど凄腕のマネージャーに出会わない限り、
丸投げでOK、なんてことにはなりません。

ちなみにほとんどマネージャーで決まると思います。

音楽プロデューサーで売れるか決まるとか、
タイアップで決まるとか、
楽曲の良さで決まるとか、

色々言われますが、
それらすべての方向性を決めているのは
結局のところマネージャーさんです。

マネージャーを「小間使い」か何か
だと勘違いしている人は、多分無理です。
意味がわかってません。

計画を立てて、動きを決めたり、
案件を持ってきたり、物事を決めていくのは
マネジメント側の動きです。

独立して自分でやっていく場合も
セルフマネジメントが最重要ですし、
自分の仕事をコントロールするために
結局はビジネスを理解していないとアウトです。

■企業のサポートがつくアーティストとは?

とはいえ、作品の制作からファン作りからライブや活動の全てを自分一人でマネジメントして行くというのは、よほどビジネスの能力が高い人でなければ難しいでしょう。

プロダクションやレーベルなどの企業などのサポートがつくからと言って売れるわけではないですが、様々な完成度は上がるわけなので、どこかの段階でサポートはつけたいところです。

で、そうなると、どのようなアーティストならば、企業がサポートに入るのか?ということを考えなければなりません。

それが、簡単にいえば、可能性を感じるかどうか?ということになります。

企業は、そのアーティストに投資をするわけです。
お金や人材を投下するわけですから、そのアーティストがビジネスにならなければ損失になります。

企業は1アーティストに、年間で数千万円の投資をすると考えてください。
スタッフが一人つけば、年間の給与や諸経費で1スタッフあたり、6〜700万くらいの経費になりますし、作品の制作も数百万円をかけて行うわけなので、それ以上のリターンが見込める可能性を見いだせるアーティストでなければ一緒に仕事をしよう、ということにはならない。

だから、企業に対して可能性を示していないといけない。ということです。

その可能性というのは、才能などだけではなく、やはりファンがいるかどうか?という指標です。

ファンがいれば、ビジネスになると考えられるからです。

例えば、近年デビューして売れているアーティストの多くは、デビュー前からインターネットで支持を集めている人がほとんどだと思います。今の時代、いかに支持されているのかは、視聴数やフォロワー数などの指標で視認できます。

米津玄師さんは当初はニコ動で活動されていてその才能をデビュー前から見ていた人も多いはずです。
藤井風さんは、中学生の頃からYouTubeでカバー曲をアップする活動をずっと行っていました。
「うっせぇわ」のAdoさんも、SNSのDMでレコード会社からデビューの話が来た、ということでした。

いきなり、ポンとデビューして売れました。なんてことはほぼありません。

アマチュアの頃から、自主制作で音源や動画を発表して、ファンを作り、その可能性を示していたアーティストが、企業のサポートを受けて、より完成度の高い活動になっているということであって、全てが企業のサポートのおかげ、というわけではないです。

もちろん、ファンがついてビジネスになっていれば、インディーズのまま活動をし、企業のサポートを受けないという活動手段を選ぶアーティストもたくさんいます。

むしろ今の時代は、タレントさんなどは事務所を辞めて独立して、YouTubeやインスタやオンラインサロンなど自主的な活動をしている人も多くなっていますし、これからも増えてくるはずで、企業のサポートを必要としない風潮も出てきています。

というのも、企業の所属するよりも、そっちの方が自由な活動もできますし、収益性も高いからです。

例えば、レコード会社からデビューをしても、1万枚のCDを売ってようやく経費が支払える状態になりますが、個人活動ならば1万枚販売できれば、利益は全てアーティスト側のものですから相当な収益になりますし、YouTubeなどをやっても広告収益の全てはアーティストに入ります。これが会社に所属していれば固定給になるわけですから大きな違いです。

その点は自分がどう活動していきたいのかを考えて選択すべきことだと思います。

■注目されるアーティストの共通点

では、なぜアマチュア時代からそうしたアーティストは注目を浴び、可能性を示すことができたのでしょうか?

つまり、注目されるアーティストというのは個人活動の段階からファンがついていた、ということですから、世の中に価値を提供していたということです。

なぜ、そのようなことができるのか?

才能があったから?
オリジナリティがあったから?
偶然?

その、偶然のギャンブルをしていては、夢を自分のものにすることはできませんよね?

本当に、彼らは行き当たりばったりで、自分の好きなことをして、世の中に認めてもらったのでしょうか?
認めてもらったのは、たまたまなのでしょうか?ということです。

もちろん、なんだかわからない神的な能力で、空から降ってきたメロディーと歌詞を世に出したら、大ヒットした。

という、「なんだかわからない不思議な才能」に人は魅入られます。

しかし、一時的に注目されるのは、その偶然で良いかもしれませんが、「注目され続ける」には、「偶然」ではなく「必然」にしなければなりませんし、それは「才能」ではなく「技術」にするということです。

  • 人が求める作品を作る技術
  • 感動を生み出す技術
  • ファンを作る技術

がなければならないということです。

繰り返し、再現して行い続けるのがプロです。たまたま、ではプロではないので。

たまたま感動する作品を作れるのではなく、何度でも感動できる作品を作り続けるには、そうした技術が必要です。

技術というのは、「偶然」生まれるケース以外では、「帰納法」から生まれることが多いと考えられます。

帰納法というのは、過去のデータに基づいて、多くのケースを参考にして論理を組み立てる思考法のことです。

もちろん偶然、技術が生まれることはあります。

例えば、ノートに貼り付けたりする「付箋」がありますが、あれは、強力な接着剤を研究開発していたら、たまたま接着力の弱いものが作られてしまい、その不良品を使い方を変えることで、付箋が生まれたそうです。

コーラも頭痛薬を開発している途中に偶然に生まれた飲み物だというのは有名な話です。

多くの「イノベーション」は、「偶然」生まれています。

おそらく、音楽やエンタメも、実験を繰り返すうちに、新しい技術が生まれていったことでしょう。

しかし、その偶然に頼っていては、あなたの人生の多くの時間を無駄にすることになります。

なので、「偶然」以外で、人に注目される技術を身につけていかなければなりません。

例えば、米津玄師さんは多くのヒット音楽を分析することで、自分の作品作りに活かしていったことをインタビューで話しています。極端なオリジナリティ至上主義を否定されています。

西野カナさんは、マーケティングリサーチをした上で歌詞を書くことを告白されましたが、残念な受け取られ方をして炎上してしまったことは記憶に新しいかと思います。

こうした分析によって良い作品を作ろうとすることはプロとしての努力ですし、他にも多くのアーティストが、たくさんのものを聴いて、観て、学んで、分析をして取り入れることをしています。ゼロからオリジナルを作ることはできません。あくまでアイデアはアイデアの組み合わせなので。もちろん、パクリとクリエイティビティを履き違えてはいけませんが。

つまり、人を惹きつけるには、過去のヒット作や、今ヒットしているものや、聴く人たちの情報を集めて、帰納的にものを考える必要があるということです。

また、もっと具体的なことを言えば、アマチュアの頃から注目されていたアーティストは、多くは有名な曲のカバーを自分なりすることから始まっています。無名アーティストのオリジナル曲には注目は集まりませんが、カバーなら注目される可能性があるからですね。

例えば小説でも同じで、300万ダウンロードのチャット小説アプリ「peep」で最も読まれている120万人に読まれた小説「監禁区域レベルX」という作品は、著者がアメリカで人気になっているチャット小説のシナリオを分析し、ヒットしているシナリオのパターンを見つけ、そのパターンに沿って書くことをしたということでした。

思いつきで良い作品が作れるわけではないですし、オリジナルの無名のものを最初から世の中に注目させるのは至難の技です。

武道には武道の上達の表した「守破離」という言葉があります。

「守」は、教えを守ることで、最初は誰もがコピーから初めて、型を真似をして上達をします。「学ぶ」は「真似ぶ」からきている言葉です。音楽にも型があるように、成功するものには型があります。その型を守るということ。

「破」は、教えを破って新しい型を生み出す段階です。自分なりのやり方をするのはここまで来てからです。

「型」が身についていないのに、自分なりのやり方をするのは「型なし」と言うものです。

まず、過去の成功例から、作品作りやファン作りの型をマスターして実行し、徐々にそこに自分のアイデアを組み合わせていくと言う順番です。

そうすることでアマチュアの段階から注目され、企業のサポートを受けていくと言う選択肢も生まれていくわけです。

■ファンを作るために必要なこと

で、まぁようやく本題ですかね、
自分でファン(顧客)をつけていこうと思っている人。

会社に属していようと、
独立してやっていこうと
どちらにせよ、ファンを獲得していくというマーケティングと、
利益を出していくという経営の側面が必要です。

よく、作業をこなしていけばゴールにたどり着ける
のような、ビジネスを受験勉強のように捉えている方がいますが

優先順位をつけて、膨大な物事をこなしていっても
ほとんど意味がありません。

重要なのは要点をおさえて
最小限の力で最大限の結果を生み出すことです。

個人や小規模では「全部やる」と言った、物量戦、広域戦ではかないませんから。

戦う場所を局地的に決めて、要所にリソースを投下する
しかないんですよ。

だから、膨大なタスクをこなしても意味がない。

結果が出る部分だけにフォーカスすべきですね。

動いているとやっている気になりますけど、
実際は、

情報を得る(学ぶ)

考える(組み立てる)

計画を立てる

行動をする

という順番なので、
自分の常識が間違っていたり、
学んでいることが間違っていたら
ほぼ意味がない行動をすることになります。

今、結果が出ていないなら
立ち止まった方が良かったりします。

 

で、結果が出る要所ですが

第一に価値を作る
第二に広げる
第三に儲ける

これが鉄則です。

これができていないと、

・売れない
・集まらない
・儲からない

というビジネスの三大悩みに確実に陥ります。

まぁ売れだすと「忙しい」という悩みが加わって「四大悩み」になりますが。

ほとんどのうまくいかないプロジェクトは
価値がないものを広げようとします。

で、価値とは自分で決めるものではありません。

欲しい人が受け取って、欲しい結果が得られて、
初めて価値あるものだと認識されます。

自己完結で自分の基準で良いものだと
言っているうちは世の中に受け入れられません。

で、価値はアートだろうと何だろうと問題解決です。

今売れているアーティストを
ちゃんとみた方がいいです。

嫉妬したり、自分の方が上手いとか、才能があるとか
そういう斜めの物の見方で見ないで
なぜ売れているのかをちゃんとまっすぐにみた方がいい。

全員、誰かの心に寄り添って問題を解決しています。
そうじゃない人なんていないですよ。

そしてそこまで素直に物事をみれるようになったら、
自分は誰を幸せにしたいのか?です。

それを活動、作品、全てに表現していくわけで。

 

それから、うまくいかないプロジェクトは
最初から儲けようとします。

儲ける以前に、魅了しないといけません。

マーケティング的には
顧客に先に与えない人は
得られないということです。

試食をして、美味しいことがわかるから買いますよね?
商品を買うときもレビューの評判を見て買いますよね?

つまり、売れる場合は
見込み客を魅了する手段が先行してあるわけです。

価値がおおよそわかった上でしか、
人はコストを支払いません。

つまり、先にファンをつけるということ。

音楽であれば
パフォーマンスで魅了できる人なら
ストリートでパフォーマンスをしてもいいでしょうし、
カバー曲をYoutubeにのせてもいいでしょうし、
魅了する方法は様々ありますよね。

顧客がいれば、儲けることは簡単です。

最初にCDを売ろうとか、
ライブチケットを売ろうとか、
そういうことを考えていることが問題です。

ファンでもない人の作品を買ったり
ライブに行ったりしている暇は誰もありません。

逆にファンがいればそんなものは一瞬で売れてしまいます。

だからまず魅了すること。

  • 「売れる」
  • 「集まる」
  • 「儲かる」

これらは一見してバラバラな物事に見えます。

しかし、実際はつながっている物事です。

価値があるということは
人に求められているということですから
見込み客が誰かわかっているということでもあり

見込み客がわかっていれば
彼らが集まっている場所で
価値を無償で、ハードルを下げて提供していけば
魅了することができ、

魅了してファンがつけばなんでも売れますから
お金にすることができる。

つながっていることです。

・誰を幸せにしたいのか?
・彼らを先に魅了するにはどんな方法があるか?

まずはそこからでしょう。

■音楽やエンタメのマネタイズ方法

で、最後に実際に「お金にするには?」ですが、
ファンがついたり、多くの人に自分の作品を知ってもらったところで

「それで終わり」

という人が非常に多いです。

例えば、

テレビに出て知名度が上がって、それで?という状態。

Youtubeの動画がバズって100万回再生されて、それで終わり。という状態。

 

これではお金にならないんですよ。

たくさん再生されるだけなら、広告を出せば再生はされます。
それだけじゃ意味がないです。

だから、最初の方にも言いましたが、
メディアに出ていても、知名度があっても
お金になっていない人はたくさんいるということ。

CDや書籍がヒットしても、大した収入にはなりません。

つまり、「儲かる構図」が必要ということ。
いわゆるビジネスモデルですね。

まず、知名度が増えても、自分のことを気に入ってもらえた人に、その後、連絡を取る手段がなければ、次の作品を見てもらったり、商品を買ってもらうこともできません。

なので、コンタクトを取れるようにしておくために、
例えばTwitterやインスタやLINEなど、SNSで繋がっておくとか、
YouTubeで継続的に視聴者とコミュニケーションをしていくために、チャンネル登録をしてもらい、継続した投稿をしていくとか、
有料のメンバーシップへ誘引するとか、ファンクラブへ誘引するとか、
いろいろな方法があります。

知名度を上げることをゴールにしないということです。

で、それら自体でも収益にはなりますが、それを目的にするのもナンセンスです。

つまり、

・作品を売る
・SNSのフォロワーを増やし、広告収入を得る
・ファンクラブに入ってもらう

これらのマネタイズは、入り口にしか過ぎませんし、大きな金額にもなりません。
これ自体を目的にしていては、よほど有名にならない限り、ビジネスにはなりません。

これらはやって当然のツールです。

これらでファンと繋がっていないと、今後のフォローや告知ができませんからマストです。

 

例えば、映画って、映画のチケットで利益を出すと思いますか?
例えば、遊園地は、入場券で利益を出すと思いますか?

ノーです。

グッズや、お土産や、食事で収益を上げています。

僕は最近、「シン・エヴァンゲリオン」を劇場に観に行きましたが、チケット代は2000円もしないじゃないですか?でも、グッズを2万円くらい買いました(笑)

当然、物を売った方が金額がでかいですよね。

ファンがいれば、そうしたグッズや別のものを販売することができるわけです。

お金にするというのはそういうことです。
アーティストや作品によって、グッズ以外にも様々なキャッシュポイントがあるはずです。

ただ、それもこれも価値があって、ファンがいるからマネタイズできることです。

なので、マネタイズの仕組みの前に、まずは価値を作ることが先決なのですよ。

 

■まとめ

だいぶ長くなったので、
具体的な手法については冒頭で紹介したサイトにお任せします。

また具体的な手法はビジネスを学んでいくことでも
応用できますから、
このブログでも学んでいただけるかもしれません。

まとめると

「成功の基準を持った方がいいですよ」
「アートもビジネスですよ」
「会社に所属しても意味ないですよ」
「作品を売るより先にファンを増やさないといけないですよ」

ですね。

 

あなたの才能で、

あなたが幸せにしたい人たちを魅了してください。

その手段は誰にでも開かれていますよ。

 

ではでは。

 

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