こんにちは。スギムーです。(@sugimuratakashi)
「1万時間」
これは1つのプロになるために必要な時間と言われているものです。
毎日8時間の同じ仕事をしたとして、
365日で2920時間。
ということは、およそ3年半。
そのことだけをやり続ければ一人前になれる。
と言うのが、このベストセラーで有名になった
「1万時間の法則」
と言うものです。
さて、これを聞いてこの話が「本当」か「嘘」か
あなたはどっちが「都合がいい」ですか?
と言うのは、
「たった3年半の努力でプロになれるのか!」
と言う希望を持つ人と、
「そんなにかかるのか!」
と言う人がいるからです。
Contents
■「1万時間の法則」は嘘
結論から言えば、1万時間でプロになると言うのは嘘です。
この書籍では、あらゆる成功者を調べると
一人前になるまでに1万時間の時間を有したと言う
調査結果のようですが、
単純に3年半、何かに打ち込めばプロになれるわけではありません。
実際にある研究結果では技術と所用した時間の関連性は
1割程度しかないと言う話もあります。
「1万時間もかかるのか!」
と言う人は残念でした(笑)
1万時間と言う時間だけでは全く足りません。
何が足りないかって、「時間」ではありません。
ある一つの要素が足りないんです。
それは「正しい方向性」と言う要素です。
■1万時間を正しい方向性に使うこと
闇雲に3年半を費やしたところでプロになんてなれません。
あくまで努力は正しい方向性でしなければ意味がありません。
例えば、3年間、営業職についていたと言っても
全くセールスができない
3年間、ギターを弾き続けても上達しない
3年間、会社を経営しても経営状態が良くならない
と言うことはザラにあります。
これらは方向性が正しくなかった結果です。
逆に言えば、正しい方向性であれば
3年半もの時間が必要がない分野もあると言うことです。
例えば、寿司職人になるには「飯炊き3年握り8年」と言われるほど
下積みの長い、修行が必要な分野ですが
今では「2ヶ月で一人前にする」と言うプロ養成学校があります。
例えば、素人にコンサルティングの技術を教えて
3ヶ月で結果を出してもらったこともあります。
僕がやっているコンサルティングもそうです。
正しい方向性でクライアントに努力していただくから
結果を出すことができます。
間違ったやり方という情報を使っていれば
何年やり続けても結果は出ません。
とにかく3年やれば!
10年下積みすれば!
というのは、ただの根性論。
その時間は無意味に流れます。
つまり、正しい方向性というのは、正しい情報を使うということです。
■1万時間を何かに費やしたことさえないなら起業なんて無理
かけた時間より、時間の質が重要と言うことですが、
もちろん、質が高い時間を何万時間も過ごしている人こそ
スペシャリストになれるのは言うまでもありません。
例えば起業ブームですが、
起業ブームになると資格ブームが訪れます。
なぜなら資格を取って手っ取り早くプロになれる
と思う人がいるからでしょう。
もしその資格がかなり質の高い教育で、
資格の技術をサービスとして提供した時に
素人が資格を取っただけで、
確実に結果を出せるような素晴らしいものであれば
ビジネスとして成立する可能性はあります。
しかし、質の高い資格を勉強したところで
あくまでスタートラインに立っただけ。
その質の高い学習や経験を
何万時間も費やしている人がライバルになります。
例えばコーチの資格を取ったところで
コーチとして何十年も活動している人がライバルになるわけです。
ましてや資格が人気であるほど
ライバルは多いわけですし
資格を取るのが簡単なほど、誰でもできる仕事なわけで
競合が多すぎることになります。
ましてや、結果の出せない資格や知識なんて論外です。
手っ取り早くプロになると言うのは
不要な下積みをせずに時間を有意義に使える点では優れていますが、
そもそも1万時間程度の時間を
何かに没頭することができないようなら
起業自体が無理です。
起業したらそれを毎日やり続けるわけですから。
■新しい資格を取らせようとする無能な指導者たち
「これを勉強して起業しましょう」
「これをマスターして収入を増やしましょう」
と言う類のビジネスは昔からよくあります。
しかし、今回の話をよく考えてみてください。
今までそれについて何もしてこなかった
それを何も勉強したり、興味も持たなかった人が
急に、ゼロから、学び始めたところで
まともな技術になりますか?って話です。
例えば、だいぶ前に起業相談を受けた時に
アドバイスに従わずに勝手に自分で考えてしまうタイプの人で
最終的には、その人は自分に全く関係のない
ある有名な資格を取って、それで起業する
と言い出したんですね。
それから何年も経っていますが
その方は、おそらく起業すらできていないと思います。
今まで1万時間以上も費やした分野があるのに
それを、平気で捨てさせ、
全く新しいことをはじめさせようとする
人の才能を無視した情報を垂れ流して
人を地獄に突き落とす指導者がたくさんいます。
そもそも、あなたはこの人生の中で
多くの時間を費やした「何か」があるはずです。
それを大事に使わなくてどうするんですかってことですね。
■1万時間を費やしたことを価値に変えよう
つまりは、僕が言いたいことは、
「1万時間かけて努力してプロになりましょう。努力が足りないんですよ!」
でもなく、
「いや、方向性が間違ってれば意味がない!ノウハウを学んで手っ取り早く2ヶ月でプロになろうぜ」
でもありません。
「今まで1万時間以上を費やしたことを活かしましょう」
です。
それが全くない人はいません。
足りていない場合は、それはそれを価値に変える正しい情報が足りていないだけです。
そこを学んで、今までやってきたことを活かせばいいのです。
例えば、美容や健康の知識がたくさんあるのに
なぜか株式投資を勉強し始める人がいるわけです。
もったいないです。
あなたがこの人生で情熱を傾けたことがあるはずです。
人生の中で多くの時間を費やした問題解決があるはずです。
なんでもいいです。
ヨーヨーがうまいでも、
ディズニーが大好きでも、
絵を1万枚描いたでも、
なんでもいいです。
その情熱を傾けたことを「価値」に変える努力をしましょう。
サラリーマンでも、起業希望者でも
新規事業がしたい起業家でも同じことです。
自分が圧倒的に詳しいことを活かして
誰のなんの問題を解決できるのか?
それには、どんなノウハウが足りていないのか?
ビジネスのノウハウなのか?
サイト制作なのか?
プレゼンなのか?商品作りなのか?
その足りていないものさえ埋めてしまえば
今まで1万時間以上費やしたそれは、
輝き始めますよ。