『幸せになりたい』は不幸の呪文

こんにちは。スギムーです。(@sugimuratakashi

アイ盆中。(特に意味はありません)

さて、「幸せになりたい」という人がいます。
世の中、「幸せになる方法」の類の書籍は消えません。

しかし、「幸せになりたい」と言っている人が
幸せになることはあり得ません。

なぜなら

■「幸せになりたい」と言っている人は全てを失う

「幸せになりたい」ということはですよ?

裏を返せば、『今は幸せじゃない』ということですよね?

・今、生きていることも
・今ある仕事も収入も
・今、目の前にいる人も
・今、経験している全てのことも

「全部いらない」と言っているわけです。

「コレジャナイ」と言っているわけです。

だからね、「幸せになりたい」と言っている人は
今手にしているものさえも、失うようになっているのです。

今ある仕事に「コレジャナイ」と言っていれば仕事さえも失い
お金がないない言っていれば、増やすことも考えず減って行き
目の前にいる人に「あんたじゃない」と言っていれば友人や恋人さえも遠ざかり
自分がダメなんだ、と言ってれば、『自信』や健康さえも失うわけです。

だって、「今あるもの全てがダメだ」と思っているから
「幸せになりたい」と言っているわけですから。

■なぜなら「今ある幸せ」に気づけないから

「幸せになりたい」人は、「今ある幸せ」をないがしろにして
別のものを手に入れようとします。

しかし、実際は『今持っているものを使う』ことでしか
人は幸せという気持ちは手に入りません。

聖書の有名な一節です。

「富める者はますます富み、貧しき者は持っている物でさえ取り去られるのである」
―新約聖書マタイ伝13章12節―

富める者=持っている人

貧しき者=持っていない人

お金持ちはどんどんお金持ちになり
貧乏人は持っているお金さえなくなる。

という意味ではありません

持っているかどうかは、何も物質に限って言及されていることではありません。

「持っている」というのは、
『持っていることに気づいているかどうか』という意味です。

今ある幸せに気づいているかどうか?

・今持っている精神と肉体
・今ある時間
・今あるお金
・今ある人脈
・今ある道具
・今ある知識と技術

そうした「持っているもの」をフル活用するから
幸せになれるのに、今持っているものがダメだと言っているわけですよ。

だから今あるものさえ使えなくなる。

■すでに幸せだと気づいた時、資源が見え始める

「おおー自分、こんなにいいものいっぱい持ってんじゃん!」

と気づいた瞬間に、「持ってるもの」に気づきます。
そしてようやく、持ってるものを大事に使い始めるのです。

持っているものを使い始めると楽しくなっていきます。

・持っている技術で何かを作った
・持っている知識で誰かを助けた
・目の前にいる人と楽しく会話した、大切にした
・持っている道具をフル活用して何かを生み出した

こういうプロセスが「幸せ」という感情を生みます。
ただそれだけなんです。

■成功したい人は成功できない

「幸せになりたい」と同じように
「成功したい」という願望も同じ話です。

成功したい人は成功できません。

「今ある成功」に目がいかないから。

ドラッカーで最も有名な名言に

「強みの上に自己を築け」

という言葉があります。

自らの好きなこと、夢中になれること、強みの上に築いてこそ
成功は成り立ちます。

つまり、自分の成功要因をフル活用すること
自分が持っているものを使うことでしか成功はできません。

なのに、「自分は成功していない」と思っていれば
その大切な宝物は埋もれたままです。

・自分の得意、好きなこと
・自分の成功している顧客
・自分が持っている知識と技術
・自分の限られた資源(お金と時間)

それらを使って、成功は築かれます。

■今持っているものにフォーカスしよう

さて、これがご理解いただければ
もう成功の魔法の薬を探し求めることも、
幸せになる魔法の方法を求めることも、
遠くの賢者に大金を支払ってそれらを学ぶことも

一切、必要ありません。

全て、あなたは持っているのです。

あなたが持っているもの、経験、強み、環境
それらを書き出してみてください。

全て、とっても幸せなことです。
とっても成功している、他の人にはできないことばかりです。

それらを箇条書きで出しましょう。
あなたはもうすでに幸せなはずです。

「幸せになりたい」なんて、
周囲の人に失礼極まりないことを言っていないで
今持っているものを使って、
何かを始めましょう。

声が出るなら、あいさつをしてみましょう。
歌ってみてもいいです。
文字が書けるなら手紙を書きましょう。
自分の知恵を人に与えてみましょう。
自分が解決したことがあることを他人に教えましょう。
自分の技術で何かを作ってみましょう。

いつのまにか、「持っている人」になれますよ。