起業挫折者・ブラック企業を生む7つの「無理ゲー」ビジネス

こんにちは。スギムーです。(@sugimuratakashi
結局、「ギャフン」て、なんなんですか?

ビジネスの多くの問題は「無理ゲー」にあります。

無理ゲーの解説は過去の記事で書いています。

■起業の挫折・ブラック企業体質は勝ち目のない「無理ゲー」7種類にある

以下に代表的な「無理ゲー」ビジネスを7種類にまとめました。

(1)多忙ゲーム「業務キャパがすぐにいっぱい」
(2)多売ゲーム「価格が安すぎるため多く売らないと利益が出ない」
(3)薄利ゲーム「利益率が悪いため、いくら売ってもそもそも利益が少ない」
(4)売り切りゲーム「リピート性がない商品を扱っているため集客に追われる」
(5)低確率ゲーム「成約率が悪いシステムを採用・ファネルがない」
(6)集客ゲーム「見込み客が集まらないシステムを採用・3Mが合ってない」
(7)知名度ゲーム「知名度を上げて仕事を取るシステムを採用・マーケティング不在」

■(1)多忙ゲーム「業務キャパがすぐにいっぱい」

業務そのものが
利益を出すのが不可能に近い形でスタートしている場合です。

「代わりにやってあげます」
というビジネスや

「私がやってあげます」
というものに多いです。

〇〇師さん、先生業、クリエイター、ハンドメイド、制作代行などの業態。

たくさん案件を増やして、
どれだけ頑張って作業をするか?
処理能力をいかにあげるか?

が売上を上げる唯一の手段。

問題は「疲れます」(笑)
安定しません。

売上の上限が、時間と価格で決定するので
まずそのバランスを整えられる業態に変更することが急務です。

■(2)多売ゲーム「価格が安すぎるため多く売らないと利益が出ない」

価格が安いものしか扱っていないと、
とにかく多売するしかありません。

友達いっぱいだけど、誰とも本音を話し合えないのと
たった一人の信用できる人がいるの
どっちがいいですか?という話です

多く売るには、多く集客しないといけません。
集客コストが多くなります。
作業も多くなります。

よってそもそも利益が出ません。

多売ゲームから抜け出すには
適切な価格設定を行うことと
価格を上げたぶんだけ価値を明確にして行くことです。

たくさんではなく、価値を感じる相手だけに向けていくことです。

■(3)薄利ゲーム「利益率が悪いため、いくら売ってもそもそも利益が少ない」

どんなに価格が高かろうと、利益率が悪ければ
そもそもいくらやっても利益が出ません。

稼ぎが良くても
金遣いの荒い旦那と結婚してはいけません。

「利益額が高い」

というのは、あくまで経費を支払った上で
利益額が多く残る状態を指します。

例えば1000万円のサービスを販売して
原価が8割かかったとして
200万円の粗利としても
そのサービス提供に4ヶ月かかり、3人で対応しないといけないなら
残る利益はないのです。

この場合は利益率を改善することが急務ですが、
意外と現場の人が頑張ってなんとかしてしまっているので
経営者は気づきにくい問題の1つと言えます。

社員を酷使してなんとかしているのです。

つまり、夜な夜な
奥さんが肉体労働をするハメになります。
(奥さんにしただけで意味が広がってしまいました)

「良いものを安く!」が正義だと考えている方は要注意です。
良いものは高いのです(笑)

中小個人が利益を削らずに安くするには相当なイノベーションが必要です。

残業が多い会社はこれを疑ったほうがいいでしょう。

■(4)売り切りゲーム「リピート性がない商品を扱っているため集客に追われる」

商品に消耗性がない場合や
イベント売り切り型など
お客を獲得しても短い付き合いで終わってしまう場合
売り切りゲームをしています。

言ってみれば、日々、ナンパです。

この場合は、集客に追われる傾向にあります。

対策は状況によって様々です。

例えば、フラワーアレンジメントを教える講師業の方で、
どこかに出向いて教えている場合
売り切り型になっていて、毎回、参加者を募集しなければなりません。

その場合は、自分の教室という形に業態変更して

参加者ではなく生徒
参加費ではなく月謝

という考え方に切り替えることでリピート性は生まれるでしょう。

■(5)低確率ゲーム「成約率が悪いシステムを採用、ファネルがない」

例えば先ほどの教室ビジネスでもそうですが
「月額契約」のようなサービスや
高額サービスなどは、
普通に販売していたら購入者は極端に少ないはずです。

いきなり結婚を申し込んでるようなものです。

いきなり高額なものや月額のものを買う人はいないのです。

それなりの価格のセミナーや講座を売っている場合などもそうでしょう。

極端に成約率が悪い。顧客が少ない

だから少人数しか顧客化しない、
営業が難しいという状態になりがちです。

この場合は、ファネル化すれば解消できます。

最初にお試し商品、体験会、など
顧客の購入時の悩みを取り除く低価格、あるいは無料の何かを用意し
その中で実際の商品を販売する形です。

■(6)集客ゲーム「見込み客が集まらないシステムを採用、3Mが合ってない」

集客は
マーケット(相手)、メディア(場所)、メッセージ(商品オファー)
の3つが合致しないと成立しません。

適切な相手に、適切な場所で、適切なメッセージを伝えることで
相手が集まってきます。

集客がうまくいかない無理ゲーをしている場合は
この3つが合致していません。

このようなブログ記事を書いていても
壇蜜と出会うことはありません!

ひどい!

あるいは、年商1000万未満で止まっている場合は
そもそも価値が作れていない、
お客が不明だから訴求がうまくいかないという場合もあります。

例えば、リアルビジネスなのに
集客をブログですると考える場合がありますが、
それより先に、地域チラシをやったほうがいい場合も多いでしょう。

それは広告する場所が間違っているのです。

3つを合致させなければ、
その集客を成功させるのは無理ゲーです。
行動力では解決できません!

■(7)知名度ゲーム「知名度を上げて仕事を取るシステムを採用、マーケティングがない」

上記のそれらを無視して、
完全にパワーゲームで売上を上げようとするのが
この知名度ゲームです。

とにかく、有名になる、
とにかくメディアに出る
出版する
ブランディングする
拡大する

そして知名度が高いから「依頼」が来るだろう。
という発想です。

めっちゃ努力して、めっちゃすごくなって、
めっちゃ綺麗になって
誘われるのを待っている状態です。

この場合、その施策自体が成功する確率が極端に低い上に
成功して著名になっても
「依頼待ち」のため、依頼が来なかったらどうしよう?
という不安からは解放されず、
売上のコントロールができません。

自然体でモテるのと、どっちがいいですか?
って話です。

マーケティングがないことが問題の本質であって、
有名ではないことが本質なわけではありません。

■ビジネスは前提の環境条件で決まる

ビジネスも環境条件が整わない限り

いくら水をあげても花は咲きません(集客、営業活動)
いくら実をつけないタネを持っていても実を食べることはできません(利益が出ない)
アスファルトにタネを埋めても育ちません(対象者や場所の間違い)
水ではない何かをあげたら花は枯れます(間違った対象者の集客)
そもそも長く咲き続けるタネでなければ枯れるのが早いです(リピート性のなさ)

それは育たない花を育てる無理ゲーなのです。
花は努力をせずとも
自然と咲きますよね。

それは、花が育つ条件が揃っているからです。

酸素、太陽、土、水

そうした環境の中で

土に種がある。

だから自然と花が咲く。

花は咲くために努力をしたりしません。

問題は、花が咲く条件が揃っているか?なのです。

自然と無理なく花が咲く状態を
見つけて、そこにタネを植えて水をあげましょう。

あなたは必ず素敵な花を咲かせることができるはずだ。