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主体性の意味とは?仕事で主体性のない人が主体性を持つには?

こんにちは。スギムーです。(@sugimuratakashi

人間は二種類に分けることができます。主体的かそうでないかです。

例えば、大勢の人間の前に出たとき「大勢に見られている」と感じる人間か、それとも「大勢を自分が見ている」と感じる人間か。状況はまったく同じでも感じ方は真逆。

つまり、受け手であるか?送り手であるか?
受動的なのか、主体的なのか?
自己中心的なのか、利他的なのか?
他人軸なのか?自分軸なのか?
見られているか?見ているか?
やらされているか、やっているか?

「主体性がないとよく言われる」
「部下に主体性がない」
「パートナーが主体性がない」
「クライアントが主体的になってくれない」

と言った悩みはよく聞きます。

主体性というのは人間が自立をしていくにあたって、最初にして最大のカギです。7つの習慣の第一の習慣も「主体性を発揮する」ですから。人として成功するにあたっての最初の一歩ということです。

主体性がなければ、全ては外部の影響次第で人生が決まってしまいます。

特に主体性がないままビジネスを始めたりすると顧客目線を持てずに自己中心的な行動をしてしまい、悲惨な結果になりますし、家族を持ったとしても夫婦同士がお互いのせいにしてばかりでうまくいかない結果になるかもしれませんよね。

では、主体性とは何か?どうすれば主体性がない人が主体性を持てるのか?


■主体性がある人は「雪が降っても自分のせい」

結論から言えば、主体性のある状態というのは「何が起きても自分のせい」と考えられるかどうかということ。

どういうことかと言えば、例えばあなたがお店を経営しているとします。雪が降ったとします。お客さんが来ません。

これって雪(問題)が悪いわけですけど、雪が悪いと言っていてもあなたのお店のお客さんは増えませんし、売上は増えないし、経営状態がどんどん悪化して行きますよね?

もちろん雪が降ったのはあなたのせいじゃありません。あなたが悪いという話をしているわけではありません。
でも、お店をやっているのはあなたです。お店の経営を守っていくのはどんなことが起きようとあなたの責任です。どんなに雪に文句を言おうと、お店の最終責任を取るのは自分なのです。

主体性がない人の人生は、自分が変えることができない雪に文句を言い続けているということ。

雪の対策をすることもできるし、雪に文句を言い続けることもできる。

人生の最終責任を負うのは自分ですから、自分の人生に対して、自分が行う仕事に対して、自分が行う選択全てに対して、主体性が求められるのは、当然のことです。人生は100%自己責任。

■主体性の意味とは?

・主体性と自主性の違い

「主体性」の他に「自主性」という言葉もよく使われますが、両者は明らかな違いがあります。「主体」の意味は辞書を引くとこうあります。

物事を構成するうえで中心となっているもの。

対して「自主」とは

独立して事を行うこと。

とあります。つまり、主体性とは「自らの意思・判断で、自らが中心となり、最終責任を負い、物事に当たること」です。一方で自主性とは「自分が独立して物事に当たること」です。

両者は、責任の所在が大きく異なります。
主体性は、自分の意思でやると決めたことを自分の責任において行うことであり、自主性は、「やるべきことを率先して行う態度」に過ぎないということです。

主体性というのは、やることが決まっていなくても自分で考え判断し、やることを作っていくだけでなく、やめることさえも判断し、全ての結果は自らの責任となりますが、自主性は、あくまでやるべきとされていることを自発的に行うということに止まります。

・主体性のない人の特徴

人が自分の人生や、自分がすべきことに対して、自主性しか持っていなければ、行動によって起こる全ての悪い結果は常に「何かのせい」ということです。日本の学校教育は自主性ばかり育ててしまったので、社会に出たときに指示がなければ動けないという人が多くいます。

例えば主体性がない場合の行動は、以下のような特徴があります。

「受け身である」
「指示待ちである」
「常に空気を読んで周りの意見に合わせる」
「報告をして終わる」
「感想を言って終わる」
「環境を改善せずに文句を言っている」
「自分がどうしたらいいか決められない」
「自分の人生とは関係がないことにばかり関心がある(芸能人の不倫とか)」
「他人の話を聞こうとしない」
「自分の意見がない」
「物事を途中で投げ出す。いつの間にかフェードアウトしている」
「常に自信がなくネガティブである」
「報酬や労いがないと動かない」
「全体を把握する気がない」
「全体が見えないため失敗を極端に恐れる」

つまり、何かに対して反応しているだけということ。
「受け身」という言葉で表せられます。

■部下の主体性を育てるには?

部下でも子供でも、自分でもいいのですが、人が主体的になるということは、「外部からの影響によって自分の状態が決まる」と思い込んでいる状態から、「自分の選択によって自分の状態を決めることができる」という反対の視点に切り替えなければなりません。

つまり、少なくとも自分が行なっていることに対して、自分の人生に対して、「他人事」から「自分事」にしていくということです。

人の意識は、「される」と「する」の2つで成り立っています。
つまり「被害者」なのか?「当事者」なのか?です。

・当事者意識

主体的になるということは自分ゴトになるということ。
つまり当事者になるということ。

「どうやったらもっと良くなるか?」
「問題はどこだ?」
「どうやって乗り越えようか」
「あの人に協力してもらおう」
「これをやれたら次はこれだ」
「目的地はあそこだ」

と、自分が主体(中心)となり、自分の責任において率先して行動する意識です。

極端な話、起業家ならば、無報酬でスタートするわけですから、報酬がもらえるからという交換条件によって行動するという意識とは次元が違います。自らの意思で、目的を持って責任を当たり前に引き受けます。

・ゲスト意識

当事者意識と被害者意識の間にあるのがゲスト意識です。

「やってもらって当たり前」
「指示を待つ」
「報酬をもらう」
「メリットがあれば行う」
「時間になったら切り上げる」
「褒められれば行う」

と言った交換条件による行動がベースにあり、他人に褒められたり目的を教えられたりして動機付けをされなければ、ふてくされてしまうのがゲスト意識です。

・被害者意識

最悪なのが被害者意識です。

「なんで自分がやらなきゃいけないんだ」
「なんで自分ばっかり」
「自分には関係ない」
「〇〇のせいなのに」
「仕方がない」

など、自分がすべきことや、頼まれごとを嫌々やる意識です。

被害者意識の人は報酬と指示(決められたルール)によってしか動きません。

・部下を当事者意識にする

当事者意識の人は、自由(責任)と目的によって行動を起こせます。

権限(自由)を持っている範囲でしか責任は取れませんから、組織内部の話であればどこまで主体性を発揮できるかは、その人の職務責任の範囲によって決められます。そして、彼はその職務や作業の目的を知らなければ、主体的にはなれません。

つまり、人に主体的になってもらいたければ、自由と目的を与えないといけないということです。

自分は、どの範囲までの自由と責任を与えられているのか?
自分は、どんな目的でそれを行うのか?自分の役割は何か?

といったことを明確にすることが大事です。

意見を押し潰され、自由と責任を与えられず、その範囲も明確になっておらず、職務と職能の定義もわからず、結果が悪ければ文句を言われるという部下が育つわけがありません。

物事を部下や組織のせいにしているという上司ならば、その人自体の主体性が疑われます。

■主体性を持つには?7つの習慣「主体性を発揮する」

(1)刺激に反応するのをやめる

多くの人は出来事が起きて、それに対して何かの反応をします。
何かが外部で起きて、そして自分の状況が決まると思っています。

例えば、雪が降った。
だから、自分のところに客がこないと嘆く。

例えば、遊びに誘われた。
だから、宿題ができなかった。

外部に何かが起きて、自分の状況、状態が決まると考えています。

この反応するだけの態度を止める事です。

「〇〇されている」という立場から「〇〇している」立場に変わる事です。

それには「反応を選ぶ」ということをします。

何かが起きたという出来事は変えられません。

税金が上がるかもしれないし、近くに大手が参入してくるかもしれないし、相手が怒るかもしれないし、何が起きるかは分かりませんし、それらを変えることは不可能です。

でも、自分の反応は選べます。

出来事に流されて感情的になったり、嘆いたり、一喜一憂するのではなく、最終責任を取る自分の立場として、どういう反応をするか?ということです。それが主体性の第一歩。

(2)影響の輪と関心の輪

それには「影響の輪」と「関心の輪」を分けて考えることです。

影響の輪とは自分が影響を及ぼせることの範囲で、関心の輪は自分が手出しできない範囲です。

主体性のない態度は、本来は影響の輪にあるはずの「自分がしていること」自体を関心の輪に入れてしまい、手出しをしない態度になっていて、逆に、自分が手出しできない関心の輪にある他人や他人がしている事や、世の中の関心ごとなどに対して不平不満を言ったり、興味を抱いていたりします。

影響の輪にあるものは「最終責任を自分が負う自分の課題」です。

関心の輪にあるものは「他人が最終責任を負う他人の課題」です。

この判断基準によって、「変えることができるもの」と「変えられないもの」を分けて考えることができます。

自分が責任を取るものであれば、どんな出来事があろうと自分自身の課題です。適切な応対をしなければ自分の問題が大きくなります。

逆に他人が責任を取るものであれば、それがどんな出来事であろうと他人の課題です。自分がしたことは自分の課題であっても、それを他人がどう捉えるか?は他人の課題ですし、他人がしたことはこちらはどうすることもできません。

そうなれば、主体性のある態度というのは、「自分の影響の輪にフォーカスする」ということです。外部で何があろうと、自分がすること、自分の反応に集中をするしかないのです。

(3)依存から相互依存の分散へ

主体的であるということは人間の自立としての始まりにすぎません。

人間は「依存段階」「自立段階」「相互依存段階」へと成長することができます。

依存段階とは、親に何かをしてもらうことが前提の子供と同じ状態です。
子供は親がすることに影響を受けます。

親が住む場所を決め、学校を決め、食事を用意し、服を与え、小遣いを与え、価値観を教え、と、親がすること、つまり外部の影響をもろに受けています。親が子供に何も与えなければ、子供は何も得ることができません。自分では何もできません。

何かに頼らなければ物事が進まない。何も得られない。

これが依存段階です。

人間はこの段階から自立へと向かいます。
自分の影響の輪にフォーカスし、自分自身で目的を作り出し、優先順位を決めて、主体的に思考し、判断し、行動を起こせるようになります。これが「自立段階」です。

そして、影響の輪の範囲をどんどん広げるために他人との協力関係を築いて行きます。相手のことを理解することから始め、他人とwin-winの関係で人間関係を作り、win-winにならない関係は関係をせず、他人と相乗効果を生み出し、社会的に成功をしていく「相互依存段階」になります。

最初は人にぶら下がっているところから、
単独で立てるようになり、
最後は他人と協力し大きな力を持てるようになる。

これが人間の成長です。

さらに言えば、協力関係にある相互依存先を分散して持つ。つまり依存先を増やすことによって、より自立した存在になることができます。

例えば、1社に雇われてその会社に貢献をすることで報酬を得るよりも、何社とも契約をしていた方が、もし1社がダメになっても土台は揺るぎません。つまり、相互依存先、協力相手、顧客が増えるほどに自分は自立ができるようになるわけです。

■影響の輪をコントロールする

自分の影響の輪の範囲や、中身をコントロールできてこそ主体的な態度です。

例えば、ブログを始めたとします。ブログのアクセスを増やすには検索エンジンからの流入を増やすか、SNSの流入を増やすと言った方法があります。

主体的な態度では、検索エンジンという外部要素さえも、自分の責任において使いこなします。検索エンジンの仕組みを知り、使う立場になって記事を書くことで、アクセスさえもコントロールします。主体性のない態度では、自分の好きなことを書いて、「なぜアクセスが増えないんだ?」と検索エンジンに文句を言ったり、漠然とした疑問を持ったまま状況把握をするための勉強さえしません。

つまり、外部要素に対して「なるほどこういう仕組みか、では、自分はこういう風にしよう」と、外部要素に対して自分の反応を自分で選ぶということです。検索エンジン自体を変えたり、どうこうすることはできませんが、自分の行動は変えられます。

このように、自分の影響の輪にあるもの全てに対して興味を持ち、責任を持つことが主体的な態度です。

日本で生活をして仕事をしていても日本経済の状況、ビジネスの仕組みを知らず、起業したのにビジネスの原理やマーケティングの仕組み、検索エンジンを使っているのにその原理も知らなくては、自分の行動を変えることができませんし、自分が行うことに対して無責任な状態なわけです。

「あなたは誰からお金をもらっていますか?」と聞けば「会社から」という人がたまにいますが、お金をいただいているのは顧客です。このような理解では、会社の仕組みもよくわかっていない状態ということです。リテラシーの問題以前に主体性の問題です。

そうした状態から、自分の仕事の目的を知り、責任の範囲を知り、どんなことに自分の作業が影響するのかを知り、会社の仕組みを知り、経済の仕組みを知り、と、影響の輪にある物事に興味を持ち続ければ、影響の輪はより大きく深くなって行きます。

■他人事を自分事にするとビジネスになる

仕事を任されたり、人と関係するときに、他人事の意識から自分ごとの意識に変わることによって、主体的に物事に当たることができます。

それをさらに拡大すると、他人の問題を解決するという視点に切り替わります。
つまり、これがビジネスの誕生です。

社会で成功をしている人は、「他人の問題が自分の問題になっている人」なのです。

・刺激に反応するのをやめて反応を選ぶ
・関心の輪ではなく、影響の輪にフォーカスする
・自立を終え、相互依存先を増やす

と言った段階を経て、自ら「他人の問題が自分の問題になっている」という『流れを生み出す人』になり、他人に影響を与える存在になりましょう。

そしてこのことを部下や周囲に伝えていけるのもあなたです。

主体性のある人間ばかりに社会がなれば、どれだけ豊かな穏やかな世界になるでしょうか?

あなたの人生の主人公は、あなたです。

自分自身の人生に対して、自分が最も影響を与える存在だということは、揺るがない事実です。
それなら、どうします?

 

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