マーケティング

集客によって売り上げを増やそうとしてはいけない理由

「売り上げを上げたい」という理由で
「集客」をしようというのは間違いです。

こんなご相談を受けました。

「売り上げを増やすのに広告をやろうと思っています。
どのような広告が効果的でしょうか?」

こういう相談は非常に多いですが
この「売り上げを増やす=集客」と考えていることに問題があります。

売り上げが増えないのは、顧客の数が少ないからだと
考えてしまいがちですが、
実はそれこそが、売り上げが上がらない考え方の1つなのです。

今回は集客における非常に大事な考え方をお伝えします。


■集客の目的は「顧客獲得」である

集客の目的というのは、「顧客の獲得」です。
売り上げアップではありません。

ん??

同じ意味じゃないの?

って思うと思いますが、大きく違います。

集客というのは、「来店」や「資料請求」「登録」などを
増やす行為です。

集客によって見込み客のリストを増やすということです。

例えばお店なら、
来店さえされれば、初回のお試し商品を購入していただき
良さ理解していただくことができます。

そして一定数がリピートしていきますよね?
リピートによって、利益が生まれます。
リピートされるたびに利益になっていきます。

一度、購入者になってもらえれば、
2度3度と購入してくれますし、
連絡先を獲得しておけば、購入を促すことができます。

つまり、自社の利用者になる人たちのきっかけを作ることが
集客の仕事であって、
売り上げを増やすということ自体が集客の仕事ではないのです。

■集客=売り上げアップだと考えた結果

では、「集客」によって「売り上げアップ」をしようと
考えた場合、どうなるか?ですが

例えば、5万円で広告を打ったとしましょう。

初回に販売しているものは5000円のサービスだったとします。

5万円で3人が5000円の商品を買ったとします。

売り上げアップをしようと考えた場合、
5万円の経費で15000円の売り上げなので、
この広告は「失敗だ」と考えます。

そうするとこの広告を継続することはありません。

しかし、その顧客3人のうち2人が毎月1万円の商品を
リピート購入するとします。

そうなると、年間で24万円の売り上げとなります。

5万円の経費をかければ年間24万円の売り上げになる
ということなら、その広告投資は長期的に見れば成功していますよね。

それを継続して大きくしたのが成功している会社です。

それを短期的な儲けだけを見て、辞めてしまうのが零細企業です。

前者は集客の目的を「顧客獲得」においています。
後者は集客の目的を「今月の売り上げ」においています。

この考え方の違いが、大きな差を生んでいるのです。

■売り上げが増えないのは、集客ではなくビジネスモデルの問題

売り上げが増えていかないというのは、
「集客」に問題があるわけではありません。

もちろん、最初は集客に力を入れていく必要がありますが、
それ以前に、
「顧客が来たら利益が出る仕組み」
になっていなければいけませんよね。

・「買いたい」と思う他社にない商品力があるか?
・利益が出る価格で売っているのか?
・合計購入額を増やす商品サービスがあるか?
・商品サービス、接客などに満足していただき、リピートにつながるのか?
・顧客リストをとって、2回目、3回目の購入を促すことができるか?

といった、仕組みによって
リピートが起き、そのリピートによって利益は生まれます。

その「利益が出る仕組み」をビジネスモデルと言いますが
ビジネスモデルがあることで
集客をすれば、毎月のリピーター数が増え、
「積み重なり」、毎月少しずつ前月比を超えて売り上げは上がっていきます。

「集客」だけでは利益は産みません。
「ビジネスモデルがある場所」に「集客」するから利益は生まれます。

■ビジネスモデルが整っているなら最低の反応率が出ればどんどん広告ができる

逆に言えば、「お客さんが一人来ればこれだけ儲かる」
という図式が最初にあるなら、
広告費をどんどんかけても問題ないのです。

一回の広告で、初回の購入額がトントンなら
どんどん広告投資をすべきですし、
トントンではなく広告費が初回の売り上げより上回って赤字でも
数回のリピートで利益が見込めるなら
集客をやめてはいけないのです。

それを、集客で利益を出そうと考えるから

・いかに無料で集客できるか?

といった思考で、無料ブログや無料の検索対策、
PRなどにこだわって、
再現性のない集客方法の「やり方」レベルで
コピーライティングやSEOのスキルなど
不毛なことに時間を費やすことになります。

もちろん、無料で集客の経路も持っておくに越したことはありません。
ただ、結果が出ていないなら、
経営を「トータルで利益を生むには?」と考え直すべきです。

あるいは、

・いかに初回の広告で利益を出すか?

ということにとらわれて
「チラシの作り方」や「紙質」、「デザイン」など
小手先の「やり方」レベルにとらわれて
経営自体を見失っているのです。

経営は投資と回収であって
広告の反応率を上げることそのものが目的ではありません。

以下に3つの対処方法を書いておきますね。

■1、集客できているのに利益が出ないなら

集客はされている

なのに利益が出ないという場合は、
先ほどのこれをチェックしてください。

・「買いたい」と思う他社にない商品力があるか?
・利益が出る価格で売っているのか?
・合計購入額を増やす商品サービスがあるか?
・商品サービス、接客などに満足していただき、リピートにつながるのか?
・顧客リストをとって、2回目、3回目の購入を促すことができるか?

集客できているのに利益が出ない場合の対処法は、
「もっと集客をする」ではなく、
上記のビジネスモデル部分の改善です。

■2、狙った集客がゼロの場合

自社で狙って顧客獲得ができていない場合は
集客という行為自体をやっていないということです。

チラシやウェブ広告など、
自社の顧客層にあった媒体で、集客を始めるところからスタートです。

集客ができるようになった時、
(1)の「リピートが増えず利益が出ない」という問題が出たら、
(1)の内容の改善をしましょう。

■3、ビジネスモデルはあるが、集客数が少ない

リピートによって利益が出るモデルになっているなら
集客数が少なくても問題ありません。
その集客を増やして、続けることです。

ポイントは、あなたがやっているビジネスにおいて
最低限、必要な顧客数が集められるくらいの
予算を割いて集客をすることです。

例えば、10万円の広告費で、10人集めているなら
顧客獲得コストは一人1万円ですよね。

それで、そのビジネスにはあと30人は毎月新規が必要だというなら
30万円をかけるようにする必要があります。

モデルができていて、その30人のうち7割の21人が
翌月から毎月5000円購入するモデルなら
毎月10万5千円の増収ですよね。
そうなれば、30万の経費は概算で3ヶ月で回収できることになります。

それを毎月増やせば、毎月10万円ずつの増収です。

30万かけて10万しか返ってこないような「ひどい」広告モデルでさえ、
あとで利益が出る仕組みさえあれば、
これほど利益回収ができるのです。

これが初回の売り上げが広告費とトントンなら、いうまでもありません。

■まとめ

集客の目的は売り上げアップではなく、「顧客の獲得である」ということです。
顧客を獲得して、継続的に利益を生むことが経営です。

それには、
集客をしていない人は集客を始めること。

集客数が少ない人は、しっかりと経費と収益計算をして
採算が合えば広告投資を必要客数まで増やすこと。

集客できているのに利益が出ないなら
ビジネスモデルを見直すこと。

これをやってください。

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