戦略・ビジネスモデル

ニッチ市場の本当の意味とは?失敗しない市場の見つけ方

こんにちは。スギムーです。

ビジネスをスタートする時に、
「これだけはやってはいけない」ということを
1つだけ選ぶとしたら、「小さい市場を選ぶこと」です。

小さい市場で上位を取ろうとするよりも、
大きい市場でたった0.1%、1%といった市場を取りに行く方が現実的
だからです。

にもかかわらず、「市場」「ニッチ」「絞り込み」といった言葉が
間違って捉えられ、わざわざ成功しにくい市場に入ろうとする起業家が後を絶ちません。

市場選びを間違えたら、後でどんな戦術を打とうと無理です。
いくら頑張ってもうまくいきません。
ビジネスモデルや、商品価値は変更が可能ですが、
市場、そしてその市場に入るための業種・業態というのは
そうそう変えることができませんからね。


■ニッチ市場の本当の意味とは?

「ニッチ市場」の定義は以下のように説明がされることが多いです。

ーー
ニッチ市場(にっちしじょう、Niche market)とは市場全体の一部を構成する特定のニーズ(需要、客層)を持つ規模の小さい市場のこと。狭義には、その中でも商品やサービスの供給・提供が行われていない市場とされる。隙間市場(すきましじょう)ともいう。
出典:wiki
ーー

この定義自体は、全くもってその通りですね。

多くの間違いは「小さい市場」がニッチだと認識されていることにこそあります。
小さい市場のことではなく、ここの定義にあるように、
「市場全体の一部を構成する特定のニーズ(需要、客層)を持つ規模の小さい市場」のことなんです。

つまり、「大きな市場の中の特定のニーズ・客層」のことを「ニッチ」と言います。

「大きな市場の中の特定のニーズ・客層」で、
「競合がやっていない(不在)」という市場です。

市場として認識されている、
すでに顧客のいる市場で、競合不在ということです。

間違っても「小さい市場」ではないのです。

■ニッチ市場の企業の例

ニッチというのは、小さい市場、小さい企業ということではありません。

例えば、「ロゴデザインの制作サービス」というビジネスがあったとしても
聞きなれない人からすればマニアックなサービスだなと思われると思いますが
実際は、会社という会社、全ての会社はロゴを制作しますから
客数が少ない市場ではないのです。
大きな市場の、ごく一部の製品ラインということに過ぎません。

もちろんロゴ制作という分野だけでは売り上げ規模は大きくはならないでしょうけど、
そのロゴ制作サービスを入り口に、他の商品も販売することができます。

例えば、DELLは、パソコン市場の中で
オーダーメイドでオンラインでPCを組み立てるサービスで大きくシェアを獲得しました。
「パソコンのカスタマイズサービス」と聞けば、マニアックな商品と思われますが、大きな市場の中の一部のニーズをやっていたわけです。
パソコンは、すべての企業、個人が使用するものですからね。

これを勘違いして、何人も使わないようなマニアックな小さい市場を最初に選んでしまうと大変な間違いになります。

■ニッチ市場の反対とは?市場選びのコツ

ニッチ市場の反対は、「マス市場(大多数・大衆)」となると思いますが、
厳密には、マスの中にニッチがありますし、
ニッチから入り、マスになっている企業もあります。

まず、マスの市場を選び、その中で細分化したニーズを選択する、という手順です。

ですから、マス市場が何かを知らないと、
話になりません。

マス市場とは以下の要件を満たしているものです。

1、Everybody:みんなに関係がある商品

まず、みんなが使うものです。

・全人口が買うもの
・日本人が買うもの
・男性が買うもの
・女性が買うもの
・この地域全員が買うもの
・法人すべてが買うもの
・経営者すべてが買うもの
・この業界すべてが買うもの
・この職業の人全てが買うもの

・この趣味の人すべてが買うもの
・この行動をする人すべてが買うもの

といった感じで、徐々に客層は狭くなっていきますが、
ある属性の客層の80%の人が使うもの、買っているもの、解決したいもの
というのがマス市場です。

シャンプーなどの消費財は全員が使います。
車や家は全員が買ったり借りたりします。
そういうものを売っている企業が大きいですよね。

2、Everytime:頻繁に使われている商品

次に、頻繁に使われるものである必要があります。
使用頻度が高く、買い替えが起こるものです。

・毎日、買う
・毎日、消費する
・毎日、使う
・毎週、買う
・毎月、使う
・3ヶ月に一回は使う
・1年に一回は使う

といった感じで、利用サイクルが長いほど、
客数が多いか、高額でなければいけません。

シャンプーや洗剤などのCMが一番頻繁なのは、
低価格でも消費する客層が多く、毎日使うからですし、
国内でトップの売上高の企業は毎日使う、車を売っているトヨタです。

3、Low Priced:価格帯の安い商品

次に、安い、お得な商品であることです。
既存の解決策より、コストが落ちるからその商品が選ばれるわけなので。

もちろん「安売り」という価値しかないものでは選ばれません。
価格帯、つまりプライスゾーンとして、
その市場のメインになる低価格ゾーンのことを指しています。

例えば、シャンプーが100円で販売されているからといって、
あまりに安ければ、効果が出ないことは予測ができますので
買いませんよね?

あくまで、この大きな市場の中で、特定のニーズを持った客層への価値があり、プライスゾーンが最もポピュラー(一般的)であるということです。

高級品は、その時点で市場の中の1割〜2割しか選択する人がいません。
対して、低価格ゾーンは8割が選択します。

さらに、低価格ゾーンは(2)の使用頻度も高いことが多いのです。

例えば、一度の食事で高級フレンチを1人客単価1万円で食べる人は、100人中、1人くらいしかいません。そして、そうした食事をする人も、年に一度くらいしかそうしたレストランにはいきません。

しかし、ポピュラーな価格帯のレストランで客単価1000円であれば、100人いたら、80人は、平均して毎月1度、行くものです。

1人あたりの年間消費金額は同じ程度ですが、客数が圧倒的に違います。
だから、ファミレスを運営する企業は何十社も上場していますが、高級レストランで上場している会社はほとんどないのです。

まずこの3つの条件を満たしたものが、
マス市場です。

■ニッチ市場のメリット

中小個人がニッチやブルーオーシャンといった競合不在マーケットを選択するメリットは、価格勝負に陥らないという点です。

どうしてもメジャーになる、マスになる、には、高級品よりもポピュラープライスゾーンになりますが、小規模な事業をやるには、「ちょっとしか売っていないけど、儲かる」という利益率の高いビジネスの方が安全です。

未解決分野のニッチを見つければ、一般的な価格帯より若干高級でも販売できるようになることが多いです。アップルのMacや、スターバックスも、大きな市場の未解決問題に着目した企業です。スターバックスなら、コーヒーショップという業態ですが、居心地の良さを改善して、特定層に受け入れられるコンセプトがあるから、価格競争には巻き込まれていません。

例えば、高級商品の市場はマス市場ではありません。しかし、客層は2割未満に減ってしまいますが、その市場で高級品のニーズがあるのに競合が弱いようなら、高級品、高いプライスゾーンで参入しても問題ありません。競合が弱ければ、それはニッチ市場なのです。

しかし、価格帯が異なると用途が変わります。
1000円のレストランと、1万円のレストランでは、行く目的が変わります。
当然、1万円なら記念日とかそういう時にしか使われないですから、それなりの場所、外装、内装、サービスが必要になります。

価格を変えただけで別の市場に変わるということではありませんのでご注意を。

■ニッチ市場戦略|ニッチ市場の正しい見つけ方

まず、第一に、そうした「みんなが、頻繁に使う、ポピュラープライスゾーンのマス市場」を選択してください。

  • 聞いたこともない市場を選択したり
  • 客数が少なすぎる分野
  • 使用頻度、購入頻度が低い分野
  • 高級品

といった市場は、最初からとてつもなくハンデがあるということです。

例えば、1億しかない小さすぎる市場で、1%が取れたとしても、100万円ではビジネスにならないのです。そうした小さい市場なら、その市場の80%をとるような戦略を立てないといけません。

ちなみに小さい市場というのは、

「ごく特定の人が、ごくたまにしか買わない商品」

のことです。

それはどれだけ大勢の人が使うのか?8割型、使うものか?
頻繁に使っているものか?

ということを考えてみてください。

次に、マス市場が選択できたら、その中で、満たされていない、未解決の、特定のニーズに対応することを考えます。

マス市場にごく当たり前の商品で参入しても、それはレッドオーシャンです。
ライバルが多すぎて、コモディティ化(一般化)しています。

ですから、ポイントは、

・競合の不満は何か?

を考えることです。

その問題が見つかれば、ニッチ市場が見えてきます。

ちなみに、ニッチとブルーオーシャンは、一定の分野に特化するという「集中戦略」という意味では、ほとんど同じ意味ですが、若干ニュアンスが異なります。ニッチは、「市場として認識されている分野」ですが、ブルーオーシャンは、未だに「市場として認識されていなかった市場」のことです。

前者は、競合が満たしていないニーズを、
「改善」することによって隙間市場が見つかります。
顧客もそれが必要だということは理解しています。

後者は、「改革(イノベーション」
つまり、業界の常識、既成概念をぶち壊してこそ見つかります。
顧客はそれが必要とは思っていませんが、こういうサービスがあると知れば、今までの問題が一気に解消するので、その存在を知って初めて自分のニーズを理解します。

詳しくはブルーオーシャンについて以前書いているので、この記事をご覧ください。

■ニッチ市場戦略のまとめ

ニッチ市場とは小さい市場のことではなく、
大きな市場(マス)の中で満たされていないニーズを満たすことです。

マス市場のチェックポイントは

・みんなが使うもの
・頻繁に使うもの
・お得なもの

の3つの条件を満たしたものです。

まず、マス市場を選択し、その中で競合不満を解決し、ニッチを見つける、あるいは潜在ニーズを具体化し、ブルーオーシャンの切り口を見つける。どちらでも構いません。

市場選択だけは、間違えないようにしましょう!

 

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