こんにちは。スギムーです。(@sugimuratakashi)
目的(戦略)と手段(戦術)はよくこんな風になっています。
手段「これってもしかして」
目的「私たち」
「「入れ替わってる〜〜〜〜?」」— みすま (@msmt9) 2016年9月22日
男女が入れ替わるとラブストーリーが生まれますが、
目的と手段が入れ替わると絶望的です(笑)
目的を実現するために手段を考える。
その手段を実現するために、他の手段を見つける。
すると、いつの間にか最初に設定した手段が目的になってしまう。
よくあることです。
Contents
■戦略と戦術の違いを分かりやすく言うと
戦略=幸せになること
戦術=結婚すること
例えばこう言うこと。
人生の目的は、自分の価値基準に沿って生きることで、
その結果、いかに長く幸せな感情でいつづけられるか?
と言うことであれば、
その手段として、ある一定の条件を満たした結婚をすると。
こう言うことですね。
で、この戦略と戦術が入れ替わると、
結婚そのものが目的になってしまい、
どういった条件下であれば幸せなのか?
という基準がどこかへいってしまいます。
■戦略と戦術、目的と手段が入れ替わった例
・お金が欲しい
・起業したい
・このビジネスをやりたい
・ブログで集客したい
・ファンを増やしたい
といった、様々な希望は、「戦略と戦術」が入れ替わってしまったものです。
例えば、「お金が欲しい」というのは、
「お金があったらできることをしたい」わけですよね?
つまり、「お金が欲しい」ではなく
「自由が欲しい」ということのはずです。
時間的な自由、経済的な自由が欲しい。
これを忘れてしまうと、
目的のライフスタイルを忘れて
お金が目的になったビジネスをしてしまいます。
もっと言えば、「自由が欲しい」というのも
「幸せになるため」の手段だったりするわけですから
「幸せな自由」という定義を持っていなければ
「ただの自由」を手に入れても苦しくなるだけです。
自由の実態は、「自己責任」という全てが自分のせい、というものですからね。
時間的な自由が欲しいのに、
お金を稼ぐためにルーチンワークをしたり組織ビジネスをしたら元も子もありません。
「ブログ集客をしたい」というのも
本来の目的は、集客じゃなく、収益です。
別にブログである必要性はないですよね?
収益を上げる手段はいくらでもあります。
目的を見失っているのです。
■戦略と戦術が分かっていれば真っ直ぐに走れる
ビジネスでは「直進できた人」がうまくいきます。
いろんなことに手を出して、ぐちゃぐちゃになっている場合はうまくいきません。
例えば、
・私の理想的な生き方と、強みとニーズと競合を調べた時
・私にとって利益を増やすことは〇〇というテーマでビジネスをすることです
・〇〇という人の〇〇という問題を〇〇という業態で解決します
・そのビジネスは▲▲を増やすことが利益を増やすことになります
・その▲▲を増やすために、■■や●●を〇〇○の予算と〇〇時間で実施します
・それにより○件にリーチし、成約率○%で顧客数を○名獲得
・リピート率が○%なので、○ヶ月で目標数値まで到達します
・△△は不得意ですし、ニーズからずれるのであえてやりません。
・今月はこれを実施し、今週はこれを実施します。
ということが言えれば、何も迷う必要がなくなりますよね?
一直線に行動できます。
迷走している間にあっという間に時間が過ぎてしまうのが人生です。
戦略と戦術が入れ替わってしまう人は
何が目的なのか?を最初に設定していないこと、
理解していないことが問題です。
■戦略と戦術の違いが分かる経営戦略の4フェーズ
では、ビジネスの話ですが、
「戦略」と「戦術」とは一体なんなのか?
ビジネスでは、これを4段階に分けて決定します。
(1)戦略
まず戦略です。
ビジネスの目的は利益の獲得にあります。
その存在によって社会に貢献すること以外にありません。
顧客の問題を解決し、利益を得て、雇用を生み、税金を払い、
ということがビジネスの存在意義ですからね。
戦略というのは、「戦いを略く」と書きますが、
要するに、無駄な戦いをしないために設定するものです。
なぜ、無駄なことをしないようにするかと言えば、
「資源が限られているから」に他なりません。
時間は有限ですし、人材も不足し、お金も潤沢にはありません。
だから、戦略が必要です。
では、ビジネスでいう戦略とは何か?
と言えば、「投資と回収」のことです。
どれだけの投資回収率のビジネスに対して、
いくら投資するのか?
ということが、「戦略」です。
それだけが利益を生む原理なのですから。
この戦略は、普遍的なものであり、資本主義社会がなくならない限り、永遠に不滅の原理です。
投資と回収をやめた時点で成長は止まります。
資金1万円からスタートしたビジネスでも
それを100万にし、1000万にし、1億にし、と
投資と回収を繰り返すから利益は大きくなります。
つまり、資産を増やすことが戦略なのです。
(2)経営戦略
次に「経営戦略」です。
経営戦略とは、「どの市場に」「どの業態で」ビジネスを行うのか?
ということです。
つまり、ビジネスアイデアのことを指します。
・どんな市場ニーズに対応するビジネスなのか?
・どんなビジネスモデル(利益を生む数字の公式)の業態なのか?
ということです。
経営戦略は、時代とともに変わります。
不変ではなく、常に、「破壊と創造」を繰り返すのが経営戦略です。
例えば、「ジャパネットたかた」はカメラの部品の販売からスタートし
ラジオ通販になり、テレビショッピングになり、
と時代とともに業態を変化させてきました。
例えば、店舗数を増やすことで利益を生むビジネスなのか?
営業マンを増やすことで利益を生むビジネスなのか?
トラフィックを増やすことなのか?
飲食店なら回転率を上げるファストフードなのか、
客単価を上げるレストランなのか、
例えば美容室なら、郊外に固定費の安い小さな店をやるのか
大型の総合ビューティーサロンなのか、
安いものを合計購入点数を上げる品数のビジネスなのか、など。
どういう数字の公式なのか?というのがビジネスモデルです。
同じ商品を売っていても、提供方式を時代のニーズに合わせていくということ。
大手企業は、常に業態を変化させています。
これが経営戦略です。
(3)戦術
そして、そのビジネスアイデアを実現するために何をどういう仕組みで実施するのか?
というマネジメントの部分が戦術です。
・どんな商品なのか?
・どんな組織にするのか?
・教育システムは?
・予算は何か?
・オペレーションをどうするのか?
・マーケティングはどういう種類のものをいつ実施するのか?
・実行計画のスケジュールは?
といった、いつ誰がどのように何を実施するのか?
という再現性のある仕組みとその運営のことです。
つまり行動のこと。
(4)政策
そして最後に政策です。
商品政策、営業政策、といったもので、政策とは「やってはいけないこと」を決めるということ。方針、ルールのことです。法律と同じですね。
やらないことを決めるから、戦術に集中できるわけです。
どの客層をやらないのか?
どの商品の価格帯をやらないのか?
どの営業手法をやらないのか?
そうした基準によって、各機能(部署)が間違わないようにすることです。
■戦略と戦術の違いのまとめ
さて、ここまで、ビジネスの戦略と戦術をまとめると、
・戦略=投資と回収により利益を生むこと
・経営戦略=そのためにどの市場にどんな業態で参入するか?
・戦術=その実現のためのマネジメントとマーケティングの仕組み
・政策=それらを間違わないようにルールを作る
ということですね。
■ビジネスは人生の目的ではなく、手段に過ぎない
家庭を持つことも、ビジネスを持つことも
それは人生の手段に過ぎません。
それが全てな訳ではないんです。
僕は子供がいるからといって、
子供を人生の目的にして
子供に何かを押し付けたりしません。
自分と同じ、別の人間だと思っています。
家庭もそうです。
家族のために自分の人生を捧げることが
全てだと思ったことはありません。
ビジネスもそう。
はっきりいって、たかが商売です。
それが全てな訳、ないんですよ。
人生の目的を見失ってはいけません。
人生の目的は、自分の価値基準で幸せでい続けることの他にありません。
ビジネスも、家庭も、その目的のための戦術に過ぎない。
一人の人間としての生き方をすること。
それこそが、戦略と戦術の違いをわきまえた
自立した人間でいられる条件だと思います。
経営者でもなく、親でもなく、
ただの一人の人間として、目的を持って生きていってください。
ビジネスで失敗しても、商売を変えればいいです。
でも、人生という貴重な時間は二度と帰ってきません。
あなたの人生が目的を見失わず、
幸せであるように、心から願います。