こんにちは。スギムーです。(@sugimuratakashi)
今回はフィットネスインストラクターの方のコンサル成功事例を紹介しますね。
教室業、サロン経営などをやられている方は参考になる内容です。
こちらのフィットネスインストラクターの方は、お一人で施設を間借りして運営して、起業後3ヶ月程度で15万円の売り上げの状態でした。
そこから、業績改善を行い、3ヶ月後に15万円→90万円の売上げアップとなりました。
今回の問題は「自分で作ったルールに縛られていること」です。
Contents
■フィットネスインストラクターの実践内容
<当初の問題>
・日中のレッスンの集客ができない
<解決策>
・1日のレッスン数の改善
・価格の改定
・場所の変更
では、一つずつ見ていきましょう。
■フィットネス教室が売上げが増えない理由
状況としては、ダイエットや健康促進の目的で代表者の方がお一人で地方で運営しているフィットネスサービスで、一回のレッスンで6人の生徒さんが参加されるのが最大数で、1日に夜と昼の2レッスンを実施、一週間で5日稼働、1レッスンの単価はチケット制で2000円程度でした。
当初の悩みは「日中のレッスンの生徒が増えないこと」。
ですから、集客のご相談ということです。
お話を聞くと、夜の時間帯のレッスンはほぼ埋まってきているが、日中の方がガラガラで、それをなんとかしたいということでした。
目標は月商100万円。
当初の売り上げは月15万円程度でほぼ夜のレッスンが売り上げを生んでいました。
しかし、ということは日中のレッスンを埋めても、売り上げは30〜40万円にしかならないということ。実際に、全てのレッスンが満員でも売り上げは40万円ちょっとという計算でした。
つまり、いくら集客をしても売り上げは100万には届かないのです。
■在庫を増やせば売り上げは増える
教室やサロンといった、人を介在するサービス業は、提供できる業務量が決まっていますよね。
計算をすれば、最初から提供できる人数や、レッスン数は決まっています。
それがサービス業の「在庫」ということです。
その在庫量に対して、客単価を掛け算すれば最大売り上げ金額が、やる前から算出することができます。
このケースでは、
2レッスン×6人×20日稼働×2000円=48万円
ということで、全てが満員になって48万円の売り上げが最大な訳です。
まずは、この「在庫」を増やすことを考える必要があります。
そこで、1日2レッスンを単純に4レッスンに。
(インストラクターの労働量が増えないタイプのレッスンだったため、1日何レッスンでも可能だったことを考慮)
次に、1回6名だった生徒さんの数を6名から8名対応可能に変更。
これで在庫が48万円→128万円になりました。
売り上げを増やすというのは、本質的には「在庫を増やす」ということでしかありません。
売れる在庫がなければ、売り上げは増えることはないのです。
■フィットネスの客単価を上げる方法
他の掛け算式で挙げられる数字は客単価です。
客単価を上げるには、合計購入点数を増やすか、高額サービスを一部の人に買ってもらうか、といったクロスセルやアップセルといった視点があります。
しかし、最も簡単な客単価アップは「値上げ」です。
単純にサービスの価格を、2000円→2500円にアップすればいいのです。
シンプルですね。
これで最大在庫は
4レッスン×8人×20日稼働×2500円=160万円
になりました。
半分の稼働率でも80万円になります。
■日中に集客できないならしなくていい
これで、数字上では売り上げは最大160万円まで可能になりましたが、当初の悩みは「日中に集客できない」ということでした。
そこで、どれだけ反応率を高めるか?
強烈なオファーをするか?
チラシにお金をかけるか?
といったことを考えがちですが、その前に考えるべきことがあります。
そうです。
昼が集客できないなら、無理にすること自体がおかしいのです。
逆に言えば、夜は埋まっているわけですから、夜に需要があるわけです。
であれば、夕方、夜にレッスンを集中させた方が集客がしやすかったわけですね。
ここを無理に型にはめて相手を昼間に動かそうとしがちですが、自分が需要のある形に変えればいいわけです。これで、ガラガラの昼間のレッスンを増やすのではなく、夜に二回、昼と夕方に一回といった形で行うことで、需要に対応したわけです。
■集客しにくいなら場所を変えればいい
あとはこのビジネスモデルに実際に集客をするだけです。
そこで最も集客しやすくするにはどうすべきか?ですが、
これは簡単で、立地のブルーオーシャンに参入すればいいのです。
つまり、競合がいない、という商圏に場所を変えるということです。
基本的に、市場というのは、商圏と商圏内の競合の数によって割り算されます。
ですから、同業種がいない地域に出れば、その地域の人はそのお店を使う以外に選択肢はないのです。
これをしたことで、チラシの反応率が良い結果になり、集客には困らない状態になりました。フィットネス関連のサービスがいない地域にしたことが最大の勝因です。
■自分ルールが自分を苦しめる
これらの施策によって一人でも月商90万円以上の売り上げを獲得するに至りました。
地域に根ざして、スタッフを増やし、スタジオを持つことで、地に足のついた経営を行っていくベースができたわけです。
最初に決めた、出店地域、業種・業態、によって競合の多さとの兼ね合いで自分のマーケット規模は変わります。
最初に自分で決めた価格、レッスン回数、提供人数などによって、在庫量は変わります。
それら、自分で決めたマイルールが、自分のビジネスを苦しめている原因なのです。
コンセプトやブランディングにこだわる方も多いですが、この事例ではコンセプトやブランディングなどの高度な技術はまだ用いていません。一般的なチラシをうっているだけですし、なんならまだホームページもありませんからSEO対策もしていません。
単純に、数字の論理を使って改善を行っただけなのです。
感覚の経営から、数字の論理の経営に切り替えることで、地に足のついたビジネスができるようになります。
「ダイレクトレスポンスマーケティング」「USP」「コンセプト」「オファー」「O2O」「ブランディング」「コピーライティング」など、いろんな専門用語がありますし、そういったものが必要不可欠だというポジショントークが専門家によって行われていますが、そんな複雑かつ、できもしないことをする必要は、今の段階ではないかもしれません。
「本物のマーケティング」は単純明快です。
全て、数字で表すことができます。
是非、学んでいってくださいね。