思考法

サンクコストと機会費用|サンクコストの呪縛が人生を無駄にする

こんにちは。スギムーです。(@sugimuratakashi

「今までやってきたことが無駄になる」
「今までやらなかったのに今更やるなんて」
「せっかくお金を払ったのだからもったいない」

といったことはよくありますよね。

起業をしたいと相談を受けた時、よくあることが、「何がしたいかわからない」「得意なことが特にない」といったことです。そんな時でもいくつか起業する手段はありますが、それでも「選べない」と言う人がいます。そしてそのまま何年も時間が経過してしまいます。

1年も経過してから「そんなに何もないなら、情報発信ビジネスくらいしかないから、ブログを書き始めたら?」と言うと、「でも、ブログって1年くらい経たないとビジネスにならないですよね?」と言うわけです。しかし、それまでに1年以上も経過しているわけです。

これはファイナンスの原理を知らないために、なかなか判断ができずに時間という最も貴重な資源を無駄にしている例です。例えば、「サンクコスト(埋没費用)」「オポチュニティーコスト(機会費用)」という考え方を知っていれば、ビジネスに限らず、実生活においても物事の判断が的確にできるようになります。


■サンクコスト(埋没費用)の意味とは?

サンクコストとは、過去に支出された回収することが不可能な費用のことです。「sunk」は「沈没」という意味。「cost」は費用。つまり、水に沈んで戻ってこない費用ということ。

ビジネスなら最初にお店や商品を手に入れるために投資をして、それを価値にして販売し、費用を回収しますが、もしそれが売れなかった時には、支払ったコストはもう戻ってきませんし、先ほどの起業の例のように、過去の時間というものも戻ってはきません。

いくつかサンクコストの例を出していきましょう。

・例)恋愛のサンクコスト

例えば、10年間付き合った彼氏がいたとします。しかし、年齢を重ねるごとに考え方やライフスタイルが合わなくなってきた。彼に結婚の意思はない。そうした時に、過去に彼に費やした時間や労力を考えて、別れないのか?それとも、さっさと別れて次の人を探しに行くのか?という選択に迫られます。この場合、彼氏と過ごした10年間というのがサンクコストです。そのサンクコストが判断を鈍らせています。これが、一週間しか付き合っていない相手なら判断が鈍ることはないかもしれません。

・例)時間のサンクコスト

例えば、映画を借りてきて見始めたとします。しかし内容がつまらない。そんな時に、せっかく借りてきたから(サンクコストー埋没費用)と見続けるのか?それとも、映画をやめてその時間を別のこと(オポチュニティーコストー機会費用)をするために使うのか?

例えば、書籍を買ったら全部読む人がいますが、少なくともビジネス書やノウハウ本は、全部読む必要はありません。必要なことが実際にできればいいだけなので、ちょっとアイデアを読んで、すぐ実行すべきです。本を最後まで読むこと自体がサンクコストを重視しすぎて時間の無駄を過ごしています。もちろん行動をしなければ、無駄どころの話ではないですけどね。

・例)ビジネスのサンクコスト

例えば、新商品を1年かけて開発したとします。お金もかかっています。しかし、売れませんでした。せっかくそこまでの時間とお金をかけたのだからと、サンクコスト(埋没費用)を重視して、なんとか売ろうとするのか?それとも新たな機会に目を向けて、辞めるのか?

こうした戻ってこないコストのことをサンクコストと言います。
しかしサンクコストを大事にしていると、基本的に良いことにはなりません。

■サンクコストの呪縛の末路|コンコルドの誤謬

イギリスとフランスが共同開発した超音速旅客機コンコルドは1970年代に4000億円の赤字を出したにもかかわらず、それまでにかけたコストを回収するために、運用し続けた結果、最終的には数兆円の負債に膨らみ、ついには破綻しました。

そのことから、サンクコストの呪縛に取り憑かれ、諦めなかった結果、最悪な事態を招くことを「コンコルド効果」「コンコルドの誤謬」と言われます。

「あきらめるな!」

といった、精神論は少なくとも論理の世界であるビジネスでは一切通じません。
費用対効果が悪ければ、早く撤退すべきですし、投資回収率が悪いビジネスなら最初からやるべきではないんです。

■やめられないのは、サンクコストバイアスがあるから

しかし、なかなかやめられない、あるいは、今更できない。
ということは心理としてあります。
それは「サンクコストバイアス」があるからです。

バイアスというのは、「偏り」「偏見」のこと。
つまり、コストをかけてきたのだからと、ひいき目で見てしまうということがサンクコストバイアスです。

・暴力にあっているのに、昔はいい人だったからと言い聞かせる
・これだけ費用をかけたのだから、ビッグビジネスになるはずだと思い込もうとする
・これだけ考えたのだから、このアイデアは素晴らしいはずだ
・今までしてこなかったのに、急に勉強なんてしても意味がない

と、過去のコストを正当化し、
色眼鏡をかけて物事を見てしまう
わけです。

■オポチュニティーコスト(機会費用)の意味とは?

機会費用とは、「複数ある選択肢の内、同一期間中に最大利益を生む選択肢とそれ以外の選択肢との利益の差のこと」で、機会費用を増やさないということは、「機会損失」を招いているということです。機会損失とは「本来、有効活用していれば手に入れられたのに、手に入れることができなかったもの」のこと。

・例)時間の機会費用

例えば時間です。ビッグスターは移動にヘリコプターをチャーターする人がいますが、移動時間中に稼げるはずの金額がキャッシュアウトしてしまうから、ヘリコプターを借りた方が安いのです。

他にも無駄な会議や朝礼がありますが、例えば、代表クラスの人間が10人集まって2時間の会議をしたとしましょう。彼らの時給が1万円だったら、2時間で全員で20万円の機会費用があったわけです。その会議で20万円以上の決断ができたのかを考えて時間を使うべきですね。

「Time is money」という言葉がありますが、「時は金なり」というのは、この機会損失を表現した言葉です。むしろ、「Time is Everything」です。「時は全て」です。人間に与えられたものは、本質的には、「体と時間」だけです。人生の全てを無駄にすることが、時間の無駄というものです。

・例)起業の機会費用

例えば起業です。Aさんは1年間、ただ勉強をして過ごしました。しかし、その勉強したことを例えばブログに書いていれば、1年後には数百ページものウェブサイトが出来上がり、そこから収入が発生したことでしょう。あるいは、その期間を使って、資格や技術を習得していれば、今頃、何かのプロとして仕事ができたかもしれません。しかし、Aさんはその機会にコストをかけなかった。これが機会損失です。

・例)ビジネスの機会費用

儲からない、忙しい、苦しいと言った誰も得をしない、ダメなビジネスをいつまでも続ける人がいますね。これも本来なら、別のアプローチや、別の商品なら上手くいく機会があったのに、そちらに目を向けない結果です。時間を使っても、お金を使っても、ビジネスがうまく言っていないならば、「もっと頑張る」という方向性から、「変える」という方向に切り替えなければいけません。

ビジネスの勉強にコストをかけない人、コンサルが高いと思っている人は、この機会損失を一生続ける人種です。機会費用の概念が分かっていれば、「変えること」に対して積極的にお金と時間を支払えますからね。

■サンクコストを無視してオポチュニティーコスト(機会費用)をかけていく

つまり、本来、サンクコストは切り捨て、新たな機会を生むコストである「オポチュニティーコスト(機会費用)」を増やすべきなんです。

せっかく新たな機会、変える機会、があるのに、今の状態を維持しようとする。
それはサンクコストの呪縛に囚われている状態です。

サンクコストに縛られていれば破滅します。
ダメならば、変わらなければいけないのです。

それには

1、今やっていることをやめる
2、新しいことをする

ということです。

「もっと(more)」という考えから「変える(Change)」
という考え方
をしていくことが大事です。

限りある人生、
その与えられた唯一の資源である時間を、
最大限活用し、機会費用をかけて、
幸せな人生を自分で作り出すための、判断基準として
ぜひ、覚えておいてください。

 

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