こんにちは。スギムーです。(@sugimuratakashi)
ビジネスの問題とは、たった3つしかありません。
「売れない・集まらない・儲からない」
たったこれだけです。
「そりゃそうだ」と思われるでしょうが、実際は「売れない・集まらない・儲からない」理由を正しく答えられる人はかなり少ないと思います。
実はこの3つを順番かつ、同時に解決することでしか、ビジネスが健全に成立することは、まずありえません。
ビジネスは楽してできるものではありませんが、複雑怪奇なものではなく、非常にシンプルです。
「売れる・集まる・儲かる」の3点をクリアするのみですから。
今回は「売れない・集まらない・儲からない」のその考えうるほぼ全ての理由を一覧にしてセルフチェックができる診断テストにしたので、自分のビジネスがどこに当てはまっているのかを、発見して見てください。
問題が発見できれば、対処方法は考えて行くことができますよね。
問題は「問題がわからないこと。」それだけなのです。
次から、順番に問題をピックアップしますので、自分が当てはまっていないか?チェックしながら読み進めて行ってください。ビジネスに問題がある場合は、必ず次に挙げるどれかに当てはまります。上から順番どうりに解決していかなければ全く意味がありませんので、「てんでバラバラ」に考えるのではなく、全ては一本線に繋がっていることを理解してください。
星の数を数えておいてください。最後に診断結果を発表します。
Contents
(1)売れない
ビジネスは、問題解決という価値の提供によって「買われる」という現象が起きなければ話になりません。
商品サービスが売れない理由というのは3つです。1つは顧客にとって「欲しい商品がない」。2つ目は顧客にとって「欲しい価格で売っていない」。3つ目は「競合が多すぎる」。これだけです。
では詳しく見ていきましょう。
■問1.顧客が欲しい商品を売っていない
「顧客が欲しい価値を提供しているか?」
危険度:★★★★★ MAX
売れるというのは、自分が売ったわけではありません。顧客が買ったのです。
さらっと言いましたが、ここが最も重要です。
「自分が売っている」と考えている以上、「どうやったら売れるか?」しか考えることができません。しかし、本来は、顧客が欲しい商品サービスを顧客自らが買っているのです。顧客の立場で考えれば当たり前のことです。であれば、「どうやったら売れるか?」ではなく、「顧客が欲しい商品サービスは何か?」「顧客が欲しい商品サービスを、どう作るか?or 仕入れるか?」という問題しかないのです。
売れない問題を細分化すると、以下の5つになります。
1.市場がない
まず、売れないというのは「市場がない」という可能性です。選んだテーマの市場規模はリサーチして把握していますか?市場規模がしっかりとあるでしょうか?すでに買われている商品サービスのテーマでしょうか?意味のわからない商品サービスを扱っていませんか?オッケーですか?
次に、出店した場所の商圏に、人口はどれだけ存在しますか?ちゃんとビジネスが成立するほどの人数はいますか?
次に、その人たちの大半が購入している商品を扱っていますか?あるいは、女性なら必ず利用する商品サービスであるとか、特定の層の人間が、必ず一度は買うような商品、興味がある商品サービスを扱っていますか?
次に、その人たちが毎日、毎月、毎年、必ず繰り返し購入するような必要のある商品サービスを扱っていますか?あるいは、たまーにしか買わないような商品であれば、粗利額は高いですか?
これらを満たしていないと、「市場がある」とは言い難いです。
2.用途がない
さらに、もっと具体的に、誰が・いつ・どこで・どんな場合に、必要になる商品サービス・お店か説明できますか?つまり、あなたの商品サービス、お店の用途は何かということです。
用途が不明であれば、いくら市場があったとしても、あなたのビジネスが選択される理由がありません。
例えば、ある手芸屋さんは、「小さなお子さんを持つお母さんが、お子さんが幼稚園に入学するときに、幼稚園で必要になる手芸によって手作りするエプロンやカバンなどを作る目的で、その作り方を教えてくれる手芸教室を主催する手芸店に来店する」という用途によって、その材料を販売するというビジネスを展開しています。
必ず、人が何かの商品サービスを買うとき、お店に来店するときは、何かしらの用途があって来店しています。
にも関わらず、「手芸用品を販売しています」では顧客にとって用途が不明確なのです。
売り手の都合で商品くくりで販売する「業種」から、買い手のしたい事を考えられた売り方で販売する「業態」に変更しなければいけません。
こじつけの用途ではなく、お客さんが本当にその商品サービスを買い求める必要性は、いつ、誰が、どこで、どんな場合に、発生するのか?明確になっているかチェックしてください。また、大手企業の商品サービス、お店は、この用途が明確であることを確認してください。不明なビジネスは世の中に存在しないです。
3.想定している顧客の課題がズレている
次に、用途が想定されているにも関わらず売れないということは、想定している用途が、その対象者には無い、という用途がズレている可能性はありませんか?ということです。
ある建築会社は、「うちのお客さんは天然素材の住宅が欲しくて買いにきているんだ」「健康重視のお客さんだ」と考えていました。しかし、その情報を訴求していても、良い反応は得られませんでした。
お客さんの話を聞いたところ、想定している課題と、実際のお客さんが悩んでいること、求めていることがずれていることがわかりました。お客さんは、その会社がその地域で最も多く二世帯住宅をたてている古い会社だから依頼していたという声が大半でした。実際に、作っていたのは多世帯住宅がほとんどでした。
これはすでにスタートしているビジネスの話なので、既存顧客のリサーチをすればズレは修正できますが、起業した時点でズレが発生していて売れない状態の時は、根本的に市場リサーチ不足です。妄想で課題を設定してしまっている可能性があります。
改めてリサーチをしたり、自分が顧客の時に体験したニーズなどから課題を想定しているかどうか、確認し直す必要があります。
4.課題と解決策がズレている
次に、想定している課題、用途は、お客さんを調べたところ合っていると分かったとします。アンケートを十分に取ったが、みんなそれに困っているということが分かりました。想定している問題と同じです。なのに、売れないのであれば、その課題の解決策がずれている可能性はありませんか?ということです。
解決策というのは、裏返せば、「お客さんが得られる結果」のことです。
お客さんからすると、「その問題には困っているけれど、その結果が欲しいわけじゃないんだよなぁ」という状態です。
得られる結果がズレていれば、課題があっていたとしても売れません。
例えば、アメリカのピザチェーンが日本に参入した際、アメリカではピザの需要はものすごく大きく、さらにピザのデリバリーは日本でも成功している、よってピザの需要は大きいと考え、都内に出店しましたが、日本人にピザをストリートでクレープ感覚で食べる習慣はなく、事業撤退を余儀無くされました。
確かにピザは好きな人は多いわけですが、そういう形で食べたいわけではなかった、という、得られる結果がズレているという業態だったのでしょう。
業態そのもの、商品サービスの提供方法や、得られる結果が、顧客が求めているものと異なっていないか?確認する必要があります。
5.解決策と商品がズレている
さらに、顧客の悩み・課題は想定通りであり、解決策としても問題がない、にも関わらず売れないのであれば、その商品サービスの設計方法がズレているということはないか?ということです。
つまり、お客さんからすると、「アイデアは良いけど、肝心の商品サービスが違うんだよなぁ」という状態です。
例えば、
- 欲しい商品はそこにあるけれど、ほかに必要な商品が全て揃わない
- そのサービスは欲しいのだけど、提供時間が長すぎる・短すぎる・少なすぎる
- その商品は欲しいのだが、結果が出るまでに時間がかかりすぎる
- 欲しいけれど、大きすぎる
- 欲しいけれど、重すぎる
- 欲しいけれど、ダサい。使いにくい。欲しい色がない。
- 欲しいけれど、予定が合わない・選択肢が少なすぎる
- 欲しいけれど・・・
などなど、顧客にとって、商品設計・サービス設計・店舗設計に、決定的な致命傷(ボトルネック)があることで、敬遠されているということです。
- お試し商品は買ってもらえたけれど、本命商品が売れない。
- 入会してもらったけれど継続してもらえない。
と言ったことも商品設計の問題が大きいでしょう。
むしろ後発組ならば、既存の他社サービスのボトルネックを解消し、不満を取り除くというアップデートをしないといけません。
これらすべてがクリアされて、初めて顧客にとって「欲しい商品」であると言えます。すべてですよ。一個でも欠けていたら売れない現象が起きますからね。注意してください。
■問2.顧客が欲しい価格で売っていない
「顧客が欲しい価格で提供しているか?」
危険度:★★★
さらに、欲しい商品を扱っていたとしても、それが「顧客が買いたい価格」でなければ、売れることはありません。
利益を削って安売りをしろ、ということではなく、顧客にとっては『その課題解決に対しての予算は最初から決まっている』のです。
売れ筋のプライスゾーンというのは決まっています。プライスゾーンを分けると以下の5つになります。
・ポピュラープライス
→8割の大衆が購入している安価な価格帯
(小売でいえば、卸価格の量販店、コンビニ、スーパーなど)
・モデレートプライス
→専門性の高い商品の価格帯。全体の10〜17%
(専門店の価格帯)
・ベタープライス
(高級専門店の価格帯)
・ベストプライス
(高級デパートの価格帯)
・プレスティッジプライス
(最高級ブランドの価格帯)
以上から、顧客が買いたい価格帯というのは基本的にポピュラーとモデレートに集中します。ポピュラーは、大手企業が仕入れやローコストオペレーションを工夫して実現している価格帯のため、なんの策もなしに中小企業がつけることはできませんから、モデレートを狙うことになります。
売りたい価格ではなく、買いたい価格をつけていなければ売れないでしょう。
■問3.競合が多すぎる
「競合が多過ぎないか?」
危険度:★★★★
そして、「欲しい商品」を扱っていて、さらに「欲しい価格」で売っているのに売れないのは、競合が多すぎるからです。
同じ課題解決ができる商品サービスが、ほかで販売していればそちらで購入する顧客が増えます。そうすれば、ビジネスが成立するだけの顧客数を確保できるかどうかという問題になります。
さらに、他社の方が商品・価格において優れていれば、こちらの商品を買う理由はありません。
リアルビジネスであれば、同じ商圏内に、競合は何店舗あるでしょうか?
「商圏人数÷競合数=支持人口」を出してください。
その支持人口であなたのビジネスは成立するだけの顧客数がいるかどうかということです。すでにお店がある隣に同じ業態店を作ったら、どちらかが明らかに別の用途で別の客層に使われる店でない限り、どちらかが潰れます。これは距離を少しはなしても変わらず、商圏内にいる競合数の問題です。この問題を販促だけでカバーするのはかなりのコストが必要です。
ネット完結型ビジネスであれば、競合数は検索キーワードのライバルに直結します。当然、需要があるキーワードかつ、そのキーワードのライバルが少ない方が有利なのは同じです。
(2)集まらない
次に顧客が「集まらない」という問題です。