こんにちは。スギムーです。(@sugimuratakashi)
「コンサルだけど、高額セミナーどころかセミナー自体をしていない」という話をしましたが、ではどうやってコンサル型ビジネスをしているのか?という話をします。
ある分野の社長さんで成功してきた人であれば次に展開したいビジネスの一つがコンサルだと思います。同業者や自分の業界の役に立てますからね。
あるいは、今までの経験を生かして自分の知識やノウハウを使ってだれかの役に立ちたいという方も多くいると思います。
そうしたメソッドをすでに持っている方にオススメしたいのがコンサル型ビジネスです。
何も成功事例を持っていないという人は、これから何かの問題解決にチャレンジしていけばいいので、そういう視点をもてるならば誰にでもコンサル型ビジネスは始められるものと言えます。
ちなみにコンサルといってもビジネスやマーケティングの分野だけではなく、問題解決業全般を指しますし、あらゆる分野でコンサルティングは可能です。
しかしコンサルとして起業してフリーランスになる、自分で会社を行う、という形になると、自分で商品サービスを作り、顧客を獲得していかなければならない。
そうなるとどうしても、楽して稼げそうな「高額セミナー」「資格ビジネス」「協会ビジネス」のような、結果が出ないにも関わらず高額で提供するというビジネスモデルに注目してしまう人が多くいますし、そうしたモデルをやっている人は目立ちますから、あたかもそれが正解のように思えてしまいます。
しかし、高額セミナーの問題は以下の記事でも言った通りで、結果が出ないものを高額で販売すると言った要素があることは否めません。
あるいは、エージェントに登録して、仕事をもらうということを考える人も多いでしょう。もちろん、優秀なエージェントであれば、ちゃんとした企業の案件を紹介してもらえますし、ハイレベルな仕事を見つけることもできます。しかし、所謂、下請けや業務委託のような形になり、自由度や自分のブランドを作るという意味ではしんどいですよね。
やはり起業しているならば、自分独自のサービス、商品を作って、自由に集客をし、販売をしたいものです。
そこで、今回は高額セミナーどころか、セミナー自体を一切やらずに、また、下請けなどもせずに、目立ちもせず、叩かれもせず、コンサルビジネスを展開していくという、僕が実践してきているビジネスモデルをお話ししていきます。
Contents
■高額セミナーをしないフリーランスのコンサルタントのビジネスモデル4つのポイント
フリーランスで自由にコンサル業を行うということは、自分で商品サービスを作り、自分で集客メディアを持ち、自分でサービス提供を行うということです。
それには、顧客の問題を解決するというメソッドを持っていることはもちろん、以下の4点を考慮してビジネス展開をしていくことが重要です。
(1)無料or低価格でノウハウを提供する
まず、情報提供、知識提供は、無料・あるいは低価格で提供して行きます。
問題解決業には、顧客の教育が必要です。
- なぜそれが必要なのか?
- なぜ自分が失敗しているのか?
- 何が原因なのか?
- どうやって解決できるのか?
- どんな実例があるのか?
- まず何を行動したらいいのか?
といった、知識を提供しなければ、見込み客は興味を示しませんし、サービスの必要性も理解できません。
だから知識提供は必要です。ただ、その情報提供を、高額セミナーで提供をするといったことをせずに、ブログ、動画、メールマガジン、あるいは動画セミナー、テキスト教材など、デジタル化・印刷、などコピーできるコンテンツにして提供することです。
そうすれば、無料、もしくは低価格でそれらの知識を見込み客が身につけ、コンサルの実力も理解した上で、サービスを依頼をいただけるようになります。
その点では、独自ドメインのWordpressブログのように自分独自のプラットフォームを持つことが重要です。
媒体は、はてなブログ・アメブロのような無料レンタルのものではなく、サーバを借りて、独自ドメインをとって、ワードプレスでホームページを作成し、そこに無料コンテンツを掲載していくという形が望ましいです。無料レンタルサービスは、商用利用が禁止されていたり、いつサービス提供が終わるかわからないためです。
サイト作成に必要なことは以下の記事に書いていますので参考にしてください。
(2)見込み客リスト獲得
無料、または低価格で情報提供をしていき、見込み顧客との接点を持つための仕組みを用意しておきます。
- ステップメール
- Line@
- 体験セッション/体験レッスン/低価格セミナー
- 低価格コンテンツ販売
といった、無料オファー、または低価格な有料オファーを用意して、申込者、登録者の見込み顧客のリストを構築していきます。
彼らに、さらに情報提供をしていき、ファーストセールスへとつなげていくわけです。
例えば、無料オファーであれば、PDFによるレポートをダウンロードできるという特典の代わりに、メールマガジンたLINE@に登録してもらう。あるいは、メール登録者に無料動画セミナーを配信するという目的で登録してもらう。そのレポートや動画そのものがサービスの必要性が理解できる教育になるツールになっている。という感じです。
有料オファーであれば、低価格のコンテンツを販売するページから商品を購入してもらい、購入者のリストに対して、正規サービスを情報提供をしていきセカンドセールスをする。
あるいは、体験セッション・体験レッスン・低価格セミナーのようなイベントに申し込んでもらい、体験時に情報提供し、正規サービスへ申し込んでもらう。
と言ったことです。オンラインで完結するサービスなのかどうかによってやり方を変えます。
オンライン上でリストを獲得して、メールで情報提供していく仕組みとしては、PDFレポートを送るにも、動画を送るにも、ステップメールというシステムが必須です。「メール講座」のようなテキストを送るものも昔はありましたが、今では形式は動画が主流でしょう。
(3)コンサルタントの多角化マネタイズモデル
次にマネタイズですが、高額講座であるとか、セミナーに集客し続けるとか、情報商材を売り続けるとか、そうした一本のビジネスしか持っていないから、やたらと顧客を騙すような高額商品にこだわり出すわけなので、多角的にビジネスモデルを持っていれば問題がないということです。
複数の収益源によって、コンサル型ビジネスは、ブランディングと称して目立ったり、法外な高額設定にしたり、という必要性はなくなります。
例えば、僕が実施しているのは以下の5つのビジネスモデルです。
1、メディアビジネス
ウェブサイトの運営や、コンサル用の集客ブログの運営そのものを広告ビジネスにするということです。
コンサル型の業種であれば、問題解決の知識はたくさんあります。それを記事にしてウェブサイトを作り、そのウェブサイトのアクセス数を増やし、広告を掲載し、広告収入を得るということになります。
僕は15年くらい前から「アフィリエイト」というビジネスをしていますが、商品を紹介してその商品が売れたら広告料がもらえますし、Googleアドセンスのようなクリック報酬型の広告であれば、アクセスを集めるだけで一定の収入が得られます。
もちろん、今ご覧になっている僕のコンサル用の集客ブログであれば、自分の顧客に関係がある商品サービスの広告を紹介するとか、読んだ本を紹介するとか、自分が使っている商品を紹介するといったことになります。紹介できるのは、ビジネス本や、集客に関するサービスなどです。
ただ他にもいくらでもサイトを作っても問題ないわけなので、努力次第でウェブサイトの数は増やすことができます。
これをやることで、見込み客を集客しながら、情報を無料で提供して教育をしながら、さらには収益をえるという流れが自動化します。
2、マッチングビジネス
自分の見込み客に必要なサービスを全て自分で提供できる必要はありません。
外注さんやパートナーと組んで、仕事を紹介することで紹介料や、ディレクション料を貰えば良いわけで。
例えば僕であればウェブサイトの制作、チラシ制作、パンフレット制作など、販促物の制作をパートナーと組んで提供するということを以前からやっています。
自分のメインのサービスの前後に必要になるサービスを提供できるパートナーとマッチングをしましょう。
3、コンテンツビジネス
コンテンツビジネスとは、ノウハウなどを教材やデータにして販売するということです。セミナー動画や、PDFのようなパッケージにして、それらのコンテンツを適正な価格で販売するということができます。
僕の場合はビジネスやマーケティングを指導するコンテンツを販売していますが、全ての業種でコンテンツビジネスは可能だと思います。
・モテるメイクの仕方
・痩せる運動方法
・病気にならないためのレシピ集
・犬小屋の作り方
あらゆるコンテンツが販売されています。人間がお金を出してでも欲しがる情報であれば売ることはできます。
コンテンツ販売の形式としては以下のようなものがあります。
・PDF教材
・音声データ
・電子書籍
・動画セミナー
・Noteの有料記事
・Eラーニング
数千円〜数万円くらいの教材を作成ができるということです。
これは見込み客にとっては、「まとまった情報」という価値がありますし、より深く内容を伝えることができます。収録したもの、一度作成したものを販売するわけなので、その都度作成したりする手間はかかりません。決済から商品提供までを自動化することもできます。
見込み客にとっても、サービスを受ける前に低価格で知識が手に入りますし、その教材が悪ければ、サービスを依頼しないで済むわけで、ミスマッチが防げます。
4、コンサルティングビジネス
当然、メイン業務はコンサル提供になります。僕の場合はビジネスコンサルなので、キャパシティとしては、月間で同時に見れる相手は10社(名)程度です。
そうしたクライアントから、打ち合わせまで含める場合は、月間15万円。作業など含めて全て内部に入って行う場合は月間50万円、顧問サービスならば5万円といった感じで、適正価格でサービス提供を行います。
このブログでは、個人向けコンサルとしてメールコンサルを顧問サービスとして提供しています。
顧問サービスの場合は、期間の設定が普通はありません。僕のような経営の分野であれば、クライアントさんも常に何かにチャレンジしていたり、問題は起きるわけなので、価格も税理士さん並みなため、契約が終了するということは、少なくなっていきますし、安定した関係性が保ちやすいです。
実際、プロジェクト単位で契約を行う場合は料金が高くなる上に、問題が起きたときだけ病院に行って薬だけをもらっているような関係性であって、自立しているように見えてそれこそ依存させている原因です。顧問で関わっている方が、問題を未然に防げますしね。ビジネスコンサルであれば、ミニマム価格の顧問サービスはやっていた方が顧客のためです。
また、コンサル型ビジネスも、zoomなどでグループ型で行うとか、オンラインサロン型にしてコンテンツを提供しながら所謂Eラーニング形式+サポートコンサルのような形式、スクール型のような形式なども増えてきました。そうしたモデルであれば、10社、20社とは言わず、もう少し対応数は増やせます。
対面のボディワーク系のビジネスであれば、スクール形式でクラスを作っていくということで複数人数を同時に行うモデルと、少し高額なマンツーマンのモデルを複合していくことになるでしょう。
以下にコンサルティングの販売形式をまとめておきます。
・単発のskypeやzoomなどのオンライン通話コンサル
・単発の電話コンサル
・長期契約のメールコンサル
・会員制のFacebookグループを利用したオンラインサロン形式のコンサル
・個別の単発の対面コンサル
・複数人数を対象にした単発のグループコンサル
・期間が決まったオンラインの講座形式のコンサル
・期間が決まったリアルの講座形式のコンサル
・プロジェクト単位のコンサル
・顧問契約
・テーマ別のコンサルなど
5、プロデュースビジネス
最後に、成果報酬型コンサルティングという形で、クライアントの事業をプロデュースをしています。仲良くなったクライアントや、お互いにメリットがありそうな場合は、共同で事業を立ちあげるといったケースがあります。
この場合、相手が稼げればこちらも稼げるので、利害一致しています。
重要なのは契約書をしっかりと取り決めて、業務領域を決めることです。
例えば、個人ビジネスであれば粗利益の○%といった契約で行います。
企業体であれば利益計算が複雑なのでしっかりと話し合いましょう。
例えば、月間100万の利益が出たら20万円もらう、といったパートナーが何人かいれば、それだけで十分な収益になります。
こうした複数のビジネスモデルを持つことで、目立って稼ぐ、高額で一気に稼ぐ、といったことをせずとも、それなりにやっていくことはできるはずです。
(4)コンサル案件を断る
最後に、コンサル型の業種の場合、クライアントさんの努力あっての成果です。
いくらこちらにコンサルスキルやノウハウがあっても、相手が努力してくれなければ成果は出ません。
だからこそ、誰にでも販売して良いサービスではないのです。
僕の場合はコンサル依頼の半分以上はお断りしています。最近では割合的にもっと断ってますね。ブログをはじめて依頼が増えてきたので。
相手の業種やモデルがこちらが不得意で成功の見込みがなかったり、相手が全くブログなどを読んでいなかったり、学ぶ姿勢がないような人だったり、商品価値を持っていなかったり、素直じゃなかったり、人間性に問題があったりすれば、長く付き合うことは不可能なので、お金欲しさで契約をするのではなく、適正を見定めて、win-winになるかどうか?その一点で、相手のために、受ける受けないという判断をするのがいいでしょうね。
そのためにも、相手とのミスマッチを避けるために(1)の無料での情報提供が重要になってくるということです。
■フリーランスのコンサルタント業に必要なスキル
上記のビジネスモデルを実践していれば、頑張ればかなり稼げますし、パフォーマンスが良くなくても食いっぱぐれないくらい安定してやっていけると思います。
フリーのコンサルのメリットとしては、そうしたビジネスモデルを自由にコントロールできるという点があります。
働く時間も自由ですし、うまくビジネスモデルを作れば、労働集約型であるコンサルビジネスにも関わらず、そこまで労働がなくやっていくこともできます。
これを実現するために必要なスキルは3つです。
(1)コンテンツ作成スキル
セミナー動画や、テキスト、教材、レポート、と言ったコンテンツを企画し、製作するための能力が必要です。
僕は15年前からコンテンツビジネスをやってますが、見込み客が困っていることを発見し、相手が知りたいことを、伝わる順番で伝えていく、さらに役立つ内容であり、さらには分かりやすく、面白いものを、ということを心がけて作成しています。
コンサルをしていくにも、教科書を用意していかないといけませんので、メソッドをまとめる能力が必要です。
例えば僕の場合であれば、経営やマーケティング分野のコンサルなので
- 市場調査の手順
- 起業、新規事業立ち上げの手順
- 商品開発、サービス開発のステップ
- マーケティング構築のステップ
- ブログ集客のステップ
- チラシ作成のフレームワーク
- 問題解決のフレームワーク
と言った、オリジナルのコンテンツを作成して、それらを目的や対象者を変えて販売したり、コンサルティングで使用したりするわけです。
ちなみにメルマガで配信しているスライド動画はkeynoteで作っています。
(2)情報発信スキル
次に集客のスキルですが、オンラインに限定すると情報発信のスキルということになります。
今であればSEO対策、ブログの記事作成、SNSの使い方、メルマガの使い方などです。
もちろん、テーマ次第ですが広告が機能する分野が多いですから、広告の手法も含めて集客のためのスキルが必要です。
情報発信によって、見込み客を集客し、教育し、販売への土壌を作っていくということになります。オンライン完結型であれば、セールスまでをオンラインでやっていくわけなので、情報発信スキルがそのままセールス能力になって行きます。
要するに情報発信スキルとは、コピー作成能力です。文章です。
言ってみれば、チラシ、広告、セールストーク、販売ページ、その全ては言葉なわけなので、プレゼンテーションのためのコピーをいかに書けるかということが最大のスキルという話です。
その言葉によって人を行動させられるかどうかが最大の鍵となります。
(3)コンサルティングスキル
最後に当然、コンサルティングスキルです。コンサルスキルというのは、やっていかないと上がって行きませんが、いま持っているノウハウを教えるというだけでは意味がありません。
相手の問題を解決していかないといけないので、問題解決能力が求められます。
そのためには
- 相手の話を聞く傾聴
- 問題発見するための観察力
- 原因を特定する分析を行うための洞察力
- それらを掘り下げる論理的思考
- 問題の本質を発見するクリティカルシンキング
- 解決策を作り出す戦略的思考
- ノウハウを伝えるためのティーチング能力
- 相手の能力を引き出すためのコーチング能力
- 逆算により計画を立てていくためのマネジメント能力
- 物事を進めていくためのディレクション能力
- モチベーションコントロールのためのエンパワメント
などなど、あらゆるスキルが必要になりますが、最も重要なのは「ものの見方」です。
捻じ曲がってものを見なければ、大筋はうまく行きますからね。コンサルティングに求められる最大のスキルは観察と洞察ということです。間違った部分を掘り下げたり、間違った場所にハシゴをかけてしまえば最悪ですからね。
■まとめ
フリーランスとしてコンサル起業をする場合、まっとうなやり方をするんであれば、多角的なマネタイズをしていくこと、知識ノウハウなど事前に情報提供をしていくこと、誰にでも売ろうとしないこと、ということが大切です。
またコンテンツ作成、情報発信や集客、問題解決スキルなどを新たに習得していくためにも実践あるのみです。
決してクライアントに何も変化が起きないような、結果が出ないような商品サービスを高く販売して一人勝ちをしようと言った考えでコンサル型ビジネスをしてはいけません。
ただでさえ無形サービスで何やってるかわからない怪しい職業だと思われてるんですから(笑)
ぜひ、コンサルティングビジネスをご自身の分野で展開して行ってください。
追伸:
「コンサル型個人ビジネスの教科書」をnoteで販売しはじめました。