戦略・ビジネスモデル

強みの意味と例とは?強みがないのは当たり前。ビジネスの強みを探す方法

こんにちは。スギムーです。

ビジネスの相談を受けていると
「強みが見つかりません!」
と言った、ご相談がたまにありますが、これ一番、意味がないです。

  • 強みを見つけよう
  • 強み発掘
  • 強みを生かして

と言った耳障りのいい話が世の中に出回ってますが、探さなければならない強みなんて、最初から強みはないんですよ。

そして、自分の強みなんてものはビジネスには不要です。
強みとは「あるもの」ではなく、「作るもの」だからです。

ダイヤモンドが価値があるのは綺麗だからでしょうか?
違います。
「珍しい」からです。

自分が価値が高い存在になるのも、自分のビジネスの価値が高まるのも、「どこにでもいる人や用事のない会社」ではなく、『必要かつ珍しい存在』になるからです。

それを意図して作るということで「強み」が持てるわけです。

「自分探し」のように強みを見つける旅をしてしまうのは、おそらく就職の面接の際に強みや弱みを聞かれたからかもしれません。
ビジネスは個人技の世界ではなく、市場に対して何をするかが全てです。

強みを探すよりもこの方法で作業をしてください。


■強みの意味とは?

まず、強みとは何か?ですが、
様々な定義がありますが、定義とはコトを成すために意味のある定義でなければいけないと、このブログではいつも言っていますね。

その点を踏まえて、簡単にここで「強み」を定義すると、『強みとは目的に対しての優位性』のことです。

例えば、ビジネスで考えてみましょう。
ビジネスの目的とは利益を得るコトです。
利益を得るとは、低コストで多くの売り上げを立てるコトです。
それはつまり、多くの人に利用されるコトであり、利益の出る価格で販売できるコトであり、何度も利用されるコトです。

その利益を得るという目的に対して「強い」というのが「強み」です。

目的を成すことに対して、有利に働く要素を作るための資源を強みと言います。

  • 低コストで行うための要素を作れる資源があるのか?
  • 高価格で販売できる要素を用意するための資源があるのか?
  • 顧客を引きつける要素を作れる資源があるのか?

ということであって、情報・スキル・知識・資格・経験・人脈・お金といった「資源」そのものは、(利益を得るための)強みには一切なり得ません。

もっと言えば、すでに商品サービスがあったとして、その素材が日本で唯一の素材を使っていようが、利益を得るために有利に働く要素でなければ、強みでもなんでもないわけです。お客さんからしたら「だから何?」で終わります。

「自然にできること」
「他者にできなくて自分にできること」
など、様々な強みの定義がありますが、たとえ、自然にできようと、他の人ができなかろうと、それだけではお客さんからしたら「だから何?」なわけです。その要素が、価値に繋がっていたり、利益を得るのにプラスに働かなければ意味がないわけです。

そのスキルや知識やお金といった資源で作られた価値をお客が求めていて、それが他で容易に満たせるニーズではない時に、ようやく強みとなるわけです。

価値といっても、「効果が今までより高い・今までより品質が良い」といったことだけではなく、「できなかったことができるようになった(無かったものの誕生・その問題に特化されたこと)」「不満が解消された(安くなった・買いやすくなった・便利になった)」といった幅広く未解決問題が解決されることを価値が高いというわけです。

強み(資源)が、効率的な組織運営と、価値の高い市場提案に結びつかなければ、強みとは言えません。それはただの「特徴」です。「性質」とも言います。

■強みなんてなくて当たり前

なので、最初から強みを持っているケースは非常に少ないわけです。

最初から強みを持っているということは、その特徴そのものが、すでにみんなが欲しいと思う価値として完成されていたり、誰も知らない秘匿性の高いノウハウ・情報を持っていたり、特殊な人脈やノウハウによって、大量に販売できたり、低コストで提供できたり、といったケースだけです。

そんな特徴、状況があれば、「強みを探す」という行動などせずして、最初からその特性を生かして物事を決めているはずです。

「10年間、〇〇について研究してきました」

というなら、強みなど考えるまでもなく、もはやその研究結果こそが強みなのは誰もが明白ですよね。

そういう人はすぐにビジネスや進路は決まるはずです。

もし進路がなかなか決まらない場合は、その強みで作ることができる価値にニーズがなかったり、ビジネスモデルが破綻していたりするからです。その場合は別の方向でその強みを活かせないか考えればいいわけです。

もし「強みが見つからないです」というならば、ないんですよ。強みは(笑)

でね、悲観することはないんです。
それが当たり前なんですよ。それがごくごく当たり前の状態です。心配いらないです。

これを勘違いして、資格を取ったり、勉強をし始めたりしたら最後、数年間もそれをやり続けて、ようやくその業界の「並」の会社、並の人材になれるだけです。

■強みとは用意するものである

ビジネスで言えば、強みとはニーズに対して用意するものであって、すでにあるものをどうにかするということではありません。

例えば、
「この地域にこういうお店がなくて困っている」
というニーズがあった時に、
そのお店を作ることによって「この商圏でこの業態店は当店だけ」という強みが作れるわけです。

例えば、
「この地域にこの商品を扱っている専門店がなくて困っている」
というニーズがあった時に、
自社の資源を加工して、その商品を扱えば強みになるわけです。

例えば、
「こういう人が、こういうことができなくて困っている」
というニーズに、自分のスキルを加工するってことです。

個人でも法人相手でも、相手が困っている、欲していることがあって、それに対して自社(自分)の資源を加工することで「強み」が生まれます。

その強みがあることで、客数・客単価に対して有利なわけじゃないですか?

■自分に強みがなくても問題がない例

ニーズに対して資源を加工するということの意味はわかったと思います。
でも、ニーズがわかったとしても解決策が作れない!という、場合を考えましょう。

自分に強み(資源)がなくても、ニーズさえ分かればどうにでもなります。

例えば、僕はウェブ制作をメインの仕事としてやっていた時がありますが、自分でウェブ制作はやっていません。

ウェブ制作ができる人と組んで、その人に仕事をやってもらっていました。
自分でもできなくはないですが、自分でやると数をこなすことができないし、完成度も上がらないので、しっかりとできる人と組めばいいわけです。

お客さんを見つけてきて、どんなサイトが作りたいのかを聞いて話をまとめてくる。
その話の内容をパートナーに伝えてサイトを作成してもらう。

これなら自分のスキルは関係ないですよね?

あるいは、初期の頃は洋服のネット販売をやっていた時もありますが、服に関しての知識なんてほとんどないですし、当然、製品も作れません。だから、バイヤーから仕入れてきて売っていただけです。そのうち、売るスキルがついたというのが本当のところです。

自分の強み(スキルなど)がいかに関係がないかって話です。

つまり、不足している資源は調達すればいいということ。

  • 業務パートナーを見つける
  • ノウハウを調達する
  • 仕入れ先を見つける

など、モノや情報や人材は調達が可能なわけです。

■強みと弱みの分析の間違い

では、「自分の強みや調達可能な資源を分析して、加工していこう」となりますが、それは順番が逆です。

自分の持っているものが強みになるのか弱みになるのか?
というのは、目的(戦略)がなければ、それが強みなのかどうかは判断できないからです。

よくSWOT分析なる、強みを分析ツールが出回っていますが、あれは戦略を作るためのツールではなくて、戦略に対して資源を持っているのかどうか?戦略が実現できるかどうかのチェックをするためのツールです。

SWOT分析は、かなり間違って使われてます。
コンサルタントもすぐに使いたがりますけど、要注意ですね。

「こういうニーズに対して、こういう業態でビジネスをやるぞ」
という仮説を立てて、
それに対して、強みはあるか?弱みは何か?脅威は何か?チャンスは何か?ってことなので。

目的や戦略もなく、いきなり強みの分析なんてできないんですよ。

なので、最初に「この市場にこの業態でやる」という方向性を決めた上で、強みを分析するというステップを踏んでください。

■強みを作る3つの視点

ビジネスは結局のところ、登場人物は3者です。「自社」「顧客」「競合」です。これらで、顧客が欲しいのに競合ができていないことで、自社ができることこそがビジネスの強みになり得るということ。

(1)自分軸の強み

まず最初に、「自社の資源は何か?」ということです。

・自分の商材
・持ってる知識
・過去の経験
・技術、ノウハウ、資格
・人脈、人材、取引先
・資金
・顧客リスト
・自分の成功体験
・失敗経験
・最もお金を使ってきたこと
・最も時間を使ってきたこと
・最も悩んできたこと
・よく質問されること
・褒められること

と言ったことをリストアップします。

(2)顧客軸の強み

次に、すでに運営されているビジネスならば、自社がどの顧客層に強いのか?新規事業なら、顧客がその市場(商圏)において何を買っているのか?ということです。

・人気の悩み
・人気の品種(カテゴリー)
・人気の品目(商品や具体的なテーマ)
・人気の用途
・人気の業態
・人気の価格

と言ったことをリストアップして、その中から、1で挙げたものと照らし合わせて、実現可能かつ、あなたが得意かつ好きなこと(取り組みたいこと)に絞り込みます。

自分が自然にできることこそ強みの要素になります。

(3)競合軸の強み

次に、既存の競合の解決策で、顧客が何に失敗しているのか?何に不満があるのか?です。

・解決できないこと
・欲しいのに無い品種
・欲しいのに無い品目
・用途、使い方の不便
・買い方の不便
・時間の不便
・価格の不便

と言ったことをリストアップして、その中から、2で挙げたものと照らしわせて、3とも合致するものだけに絞り込みます。

それが、強みとなる要素です。

■強みと個人の資質の違い

強みを持ってビジネスをスタートするということは最高ですが、これだけ難易度が高いということです。そうそう見つかりません。

なので起業段階では「いかに成功モデルをパクるか?」が重要で、模倣したものの不満点や未解決ニーズを改善するだけでオリジナルのビジネスにはなるわけですから、強みなんて見つけていないで、とっととパクって、改善をすべきなんです。

スタートアップに失敗している場合も、基本は成功モデルをパクリ直すのが近道です。

アイデアは既存の2つの要素の組み合わせでしかなく完全オリジナルのものなど無いのです。パクるための資源が不足しているならば、資源を調達することです。

ただし、ビジネスにおける強みは用意することができますが、個人の資質はそうはいきません。

向いていないものは向いていないのです。

資質というのは、生まれ持っての才能による日々の習慣で作られた性質です。
考えることが得意、分析が得意、話すのが得意、色々ありますが、その資質によってどうしても向かないアプローチがあるわけです。

例えば、「考える」「話す」「書く」と言ったことが不得意であったり、嫌いであれば、セールスをすること自体が向かないでしょうし、努力しても人並み以下にしかできないかもしれません。であれば、不得意なことは自分がせずに、別の人や仕組みにやってもらう方がいいわけです。

ウェブやテクノロジーや機械を使いこなすのに頭が痛くなるのに、ウェブマーケティングに取り組むのはしんどいでしょう。数字や分析が苦手という人もいますが、経営や経理をすること自体が苦痛かもしれません。

そうした資質を知らないと無理な作業ばかりしてしまいますので、物事が進みません。
資質については、ストレングスファインダーなどで分析しておくと、おかしなアプローチはせずにすみますよ。

 

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