こんにちは。スギムーです。(@sugimuratakashi)
「コモディティ化」という言葉をよく聞くようになりました。
「一般化」という意味ですが、よく以下のような使われ方をします。
「商品サービスやお店が似たり寄ったりで、コモディティ化してしまっている。我が社もコモディティ状態から脱却しなければならない!」
つまり、似たような商品ばかりだから自社の製品サービスが選ばれないから、何かしらの対策をしようという文脈で語られる言葉ですね。
これを受けて、中小個人が「コモディティ化していないビジネス」を見つけようとしたり、変わった商品を作ろうとしたり、差別化を図ろうとする流れがあります。
ですが、これは致命的な間違えです。
そもそもコモディティ化しているから商品が買われているという大前提が抜けています。
これで意味がわかる方はこの記事には用はないと思いますが、「コモディティ化」がネガティブな現象だと思っている場合は以下を読まないと後悔します。本当のコモディティ脱却方法もお伝えします。
Contents
■コモディティ化の意味とは?
コモディティとは「日用品」という意味ですが、ビジネスでは以下のような意味を持っています。
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コモディティ(英:commodity)化は、市場に流通している商品がメーカーごとの個性を失い、消費者にとってはどこのメーカーの品を購入しても大差のない状態のことである。なお英語の「commodity」は日用品程度の意味しかないが、別儀としては必需品など生活に欠かせないものも指し、後述されているようにその分野の物品は消費者の生活にとって無くては困るものともなっている。
出典:wiki
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つまり、似たり寄ったりで個性を失っている状態のことを一般化しているということでコモディティ化しているといいます。同時に、必需品のことも指しています。
・コモディティ化が引き起こす問題
1、コモディティ化は競争を引き起こす
市場がコモディティ化すると、商品サービスが似たようなものになるので顧客の選択肢は「価格」のみに変わっていきます。つまり、「やすい」という価値にしか重点を置いて商品の選択ができなくなるということですね。それにより、提供者同士の価格競争が起こっていくという流れです。
2、コモディティ化は低価格化を招く
ということは同時に製品が安くなるので、顧客側からすると買いやすい状態になるので嬉しい状態になります。これにより、さらに製品が広まり、まさに一般層までがその製品を買うようになっていきます。安くなれば、それだけ購入者も増えるということ。競争が増えれば、機能やサービスもより向上し、価格も安くなり、市場はその適正規模まで拡大をしていきます。
3、コモディティ化は利益の縮小につながる
結果として市場は拡大するものの、競争が続くことで徐々に価格が低下し、商品の生産に必要な原価にまで値下げされることで利益が縮小していきます。そこから脱却するために、企業は差別化をして自社の特徴を打ち出すという持続的イノベーション(求められる機能の向上)が必要に迫られるということ。
・コモディティ化の原因
1、模倣
では、なぜコモディティ化が引き起こされるかといえば、一番の原因は「模倣」です。競合他社の良いところを真似して取り入れる、ということをほぼ全ての会社がします。それによって似たような製品になり、特徴がない状態にその市場の製品の全てがなっていくということです。
全員が同じような服装、メイクを真似するみたいなことですね。
2、供給過多
次に供給者が多くなりすぎることが原因です。市場が大きくなれば参入する企業も増えます。それにより市場に出回る製品サービスが増えて、結果的に購入者よりも供給者の方が多くなってしまうということ。
全員かわいいのに婚活している、みたいなことですね。
■コモディティ化したものだから売れるという真実
ここまでを聞くと、コモディティ化するということはビジネスにとって最悪な事のように思えます。
すると、これからビジネスを始める人や、中小企業は「コモディティ化していないビジネス」を始めようとします。「全く新しいもの」や、「客層を絞り込んだもの」という、いわゆる「差別化」を最初から意識します。
が、これは大きな大きな間違いです。
そもそも、コモディティ化して、一般層が買っている商品だからこそ買う人が多く、商品というのは売れやすいわけです。聞いたこともない商品サービスを、個人や小さい会社から買う人は少ないことは想像しやすいはずですし、何より「非コモディティ商品」は、客層を減らすだけの行為です。
・ビジネスはコモディティ品でなければならない理由
コモディティ品がなぜ良いのか?以下の図をご覧ください。
縦の軸が「使用頻度の高さ」
横の軸が「客数の多さ」です。
コモディティというのは、「大半の人が買っているもの」です。
客数が多いということ。
これを「大衆品」と言います。
マーケット規模が大きいものです。
そして「毎日のように使っている・毎月買っている」というものが「日用品」です。
左側が「非コモディティ」で、右側が「コモディティ化」ですが、コモディティではないということは、「ごく少数の人が」「たまーにしか買わない」ということです。
逆に、「コモディティ化」ということは、「大半の人が」「しょっちゅう買っている」ということ。
すでに買われている、しょっちゅう買っているという商品を扱うからこそ、大きな市場から少しのシェアを獲得することができます。
つまり、「かわいいは正義」です。
女性の全ては美しいのです!(意味不)