知覚価値の意味とは?商品価値を高めても意味がない|知覚価値を高める方法

こんにちは。スギムーです。(@sugimuratakashi

ビジネスにおいて価値を高める努力というのは当然重要なことではありますが、ほとんどの人が商品価値を高めることしか考えていません。

商品を変えたり、品質や素材にこだわったり、サービスを増やしたりと、商品サービスそのものの価値をいじって、顧客獲得や顧客満足を上げていこうと考えます。

しかし、それで顧客獲得ができたでしょうか?

増えたのはコストだけではないでしょうか?という話です。

顧客を増やすには商品価値ではなく、「知覚価値」を高めなければいけませんよ、という話をします。

  • 高く売りたい
  • ナンバーワンのポジションを築きたい
  • サービス業である
  • 無形商品を扱っている
  • オリジナル商品を扱っている
  • リピートが少ない

こういう場合は、商品価値を上げるだけではなく、それ以上に知覚価値を上げる必要があります。

特に、「リピートが少ない」という状態にある人は、顧客の用途がなく、価値そのものがうまく形成されていない状態なわけで、DMやメルマガを送ってもたかが知れています。

そういう場合は、リピーターを調査し、価値作りから見直して優良顧客に向けたコンセプトや集客手法に変えたりということが必要ですが、稀に、リピーターの属性が不明かつ、やり直しが不可能という場合があります。

例えば、誰も来ないような場所でお店をスタートして、なおかつリピートが少なく、リピーターの属性も不明というような状態の場合ですね。

立地を変えたり、内装や外装・駐車スペースを変えたりできない、というだけならば、まだ、リピーターの属性を調査して、どういう人が何のために来店しているのか?などを知ることで、集客方法を変えるということもできるでしょう。

しかし、それすら不明となると、価値そのものを、その制約の中で作り出さなければいけません。つまり、リピートする理由、購入する理由自体を、今の条件を変えずに力技で作り出さないといけないということです。(そこまでいくと撤退すべきなんですが)

それは例えば、過疎化した村で観光資源もないような利用者が行く用途がない場所に、どうやって集客をし、経済効果を作るか?という難題に似ています。

で、その難題の回答を今回します。

もちろん、ビジネスをやっている人であれば全員が関係のあることです。

コレをマスターすれば、ものは高く売れ、ナンバーワンかつオンリーワンのポジションを築き、あなたのビジネス・商品でなければならないと顧客に選ばれるようになり、誰もいない過疎地であろうと、人が集まってこない場所であろうと、その価値をめがけて人を集めることができます。

そう簡単ではないですが方法論はあります。

人と違うことをする勇気さえあればね。

■知覚価値の意味とは?

知覚価値というのは、「商品の実際の価値」ではなく、「ユーザーが認識している価値」のことを言います。

知覚価値は、商品価値そのものではなく、使う人にとってのイメージや信用、雰囲気といった、抽象的なものまで含まれるわけです。

提供者側は自分の商品サービスについて、事実としてどの程度の価値があるのか?
ということを客観的に把握していますが、
顧客側は主観的に、勝手に自分の中のイメージで価値を認識しているということです。

知人の家の近くにある、小洒落たお蕎麦屋さんがあるのですが、知人はなぜかそこに入ったことがないと言います。とても美味しく、雰囲気も良いお店なのに、です。
なぜか尋ねると、「だってものすごく高いでしょ?」と言うわけです。
実際、全く高価なお店ではないのですが、小洒落た外観のイメージから価格帯が高いのでは?と勝手に想像したようです。

例えば、1億円もするバイオリンと、数万円のバイオリンの音の違いは、ほとんどの人には分かりませんし、盆栽の形をしたケーキと本物の盆栽すら違いが分からないわけです。GACKT以外は。

過疎化した村も住んで見れば天国かも知れないですが、その事実はそこに行ったことのない対象者には分かりません。

つまり、商品価値を提供者と同じように正しく認識しているユーザーというのはほぼいません。価値を正しく認識するには提供者と同等の知識が必要です。

顧客の言う価値とは、自分が勝手に認識している価値、つまり「知覚価値」だということです。

これがどう言うことなのかピンと来た方は、背筋が凍ったことでしょう(笑)

■商品価値(品質価値)を高めても意味がない理由

と言うことは、いくら商品価値を高めても、ほとんど意味をなさないと言うことです。

テレパシーや透視能力があるわけでもないのに、買ってもいない商品、体験してもいないサービスの、商品価値、品質価値を高めても、それは買ってみなければ、体験してみなければ一切、分かりません。

あなたのお客さんはエスパーですか?

と言うことです。

魔美ですか?
それとも伊藤の方ですか?

ってことです。
分からない人は服を脱いでください。そしてカバンの中に入っていてください。

飲食店が料理を一生懸命に凝っても、サービスを良くしても、来店する人は事前に得られる情報で入店するかどうかを決めているのであって、商品が良くなったから入店したわけではないのです。
入店する理由となったのは、看板や外にあったメニューといった文字情報で気になることがあったからかもしれないし、外観がオシャレだったからかもしれないし、業種がイタリアンだったからかもしれないし、インスタで変わった写真を見たからかもしれないし、口コミが良かったからかもしれないし、業態がファストフードで急いでいてすぐに料理が出てきそうだからかもしれない。

何れにしても、商品品質ではないのです。
『事前に得られる情報』で購入するかどうかは決められています。

「事前情報によってニーズが顕在化した」、ってことです。

顕在化というのは、『情報を得て、自分が欲しいものだと認識が変わった』と言う意味です。

これが知覚価値です。

事前情報がなくても購入される商品を「コモディティ」と言います。
触らなくとも、見なくとも、価値が分かりきっている日用品のことです。

野菜やトイレットペーパーやコンビニやファミレスやクリーニングであれば、事前情報がなくとも価値が分かりますよね?ある種、「なんでも一緒」です。

しかし、100円の豆腐はコモディティでも、300円の豆腐は違います。事前の情報がなければ、その価格の妥当性は分かりません。価値が分かりません。

多くの中小企業・個人事業主は、コモディティ化していない誰もが使用したことのないオリジナル商品を扱っていますし、サービス業であれば無形の商品な訳ですから、価値が形成されるのは「事前の情報」によるものなのです。

サービス業・オリジナル商品は、「事前に伝える情報」が全てということです。

商品品質を上げることがメインの仕事ではなく、事前告知が主たる仕事だということです。

「それは当然だ」と認識していない人にとっては、何に時間とお金と頭を使っているか見直す必要があります。今から事前告知に必死になりましょう。

 

知覚を価値を伝える手段というのは、基本的に以下の4種類しかありません。努力すべきは以下の4種の領域だということです。