マーケティング

紹介と口コミに頼ったビジネスほど危険なものはない4つの理由

こんにちは。スギムーです。(@sugimuratakashi

よく、こんな人がいます。

「うちは紹介だけでやってきました」
「口コミと紹介だけで、広告やらなくてもやれてます」
「おかげさまで営業は一切したことがありません」

と、誇らしげに紹介と口コミだけで集客・販売ができているということを語る人、多いんですね。誇らしげじゃなくても、こういうことを、サラッと言ってる時点で、超ヤバイです。

これから起業する人や、今、集客に困っている人も

「口コミと紹介があれば集客に困らない」

と考えてる人は多いんですよね。

ただ、ちょっと待ってね、逆に言えば、口コミと紹介でしか集客ルートがないってことですよね。
そして口コミと紹介って、自分の意図でコントロールってできますか?
増やしたり減らしたりできます?

毎日ご飯を食べるのに、ご飯の材料を買ってくる手段を持たずに、お隣さんからおすそ分けしてもらう前提で毎晩のご飯をやりくりすることなんて、100%ありえませんよね?

どんだけ隣の晩ご飯をあてにしてんのか?っていう。
ヨネスケですか?

紹介と口コミに頼ったビジネスほど危険なものはないんですね。

それは次の4つの理由です。

これをわかってないと、まずいよ。


(1)口コミと紹介は顧客獲得の計画が立たない

「口コミと紹介」というと、聞こえはいいのですが、つまりそれって「自分のことを知っている人」と「自分のことを知っている人が知っている人」にしか売れないってことなんですね。

もちろん、かなり高度なことですが口コミと紹介を「科学的に引き起こす」ということは不可能ではありませんし、紹介が起きやすい業種・口コミが起きやすい業種や条件、というのはあります。それを把握して使いこなしている、そのリスクは理解している、という人はこれ以上読まなくて大丈夫です。

ですが、大半は自然発生的に口コミと紹介が起きていて、それをあてにしたスタイルになっているとなるとまずいという話です。

自然発生的なのでコントロールができません。

「今月は新規を何件取ろう」と思っても狙い通りにはなりませんし、自分でコントロールできないので計画や目標の意味がありません。それに、顧客獲得数が安定しません。ゼロだったりたくさん来たりします。忙しくても、いつまた依頼が来るか、売れるか分からないので、受けるだけ受けます。そして時間に追われます。

口コミと紹介だけしか集客方法がない場合、そういう特徴があります。

ビジネスは毎月、定期的に新規顧客を獲得し、獲得した顧客を維持することで、収益を上げていくものですから、一定数の顧客獲得を確実に毎月、行う必要があるわけですが、「いつどこで、どうやって案件が発生するのか?」ということをコントロールができないと、再現性がないものに経営を依存していることになります。

口コミと紹介以外の、自分でコントロール可能な集客方法であれば再現性があります。

・広告出稿数や予算によってリーチ数は増やし、見込み客数をコントロールする
・検索上位に表示させる記事を増やしアクセスをコントロールする
・見込み客に伝えるメッセージを変えて客層をコントロールする
・既存客にメール、手紙などの手段で来店数をコントロールする
・商品をリリースし、見込み客から予約を取り販売数をコントロールする

など、自分でコントロール可能な手段を複数持っていれば、いつでも計画的に数字を作ることができますが、口コミと紹介だけであれば、行き当たりばったりの顧客獲得の手段しかないということです。

(2)口コミと紹介は客層を選べない

どんなお客さんが来るか?というのは、自社が構築したマーケティングによって決まります。

「誰に対して」「何を」するのか?という市場と価値の決定から始まり、その相手がいる場所、時間、利用用途などを考慮して、その人にあった媒体で、相手にとって魅力的な情報を伝えることで、狙った客層の反応をとっていくということができます。

しかし、友人・知人・既存のお客さんからの紹介、口コミしかなければ、どんな人が来るかは来てみてからのお楽しみです。

どんな問題を持っている人なのか?
どんな用途なのか?
何を解決したいのか?
どんなことを聞いて自社を知ったのか?
何を期待しているのか?

さっぱり分からないのです。

当然そうなると、ミスマッチが起きます。

こちらが提供できることや、こちらの価値もよく分からないお客さんが来るわけなので、「思ってたのと違う」となったり、無理な要求をされたり、値引きを求められたり、ということになりがちです。

実際、僕も15,6年仕事をしてきましたが、紹介の仕事でうまくいくことはほとんどなかったので、今では紹介は基本お断りしています。

なぜなら、こちらが用意している「セールスステップ」があるわけですね。情報提供をして、興味のある人だけにサービスを案内して、という流れがあるのです。それを無視して紹介でいきなり契約となっても、相手はこちらの価値もわからずに買おうとしているわけです。うまくいくわけがありません。

クレーム、変な客層、勘違い、などミスマッチが起きます。

(3)口コミと紹介では解決範囲が広くなる

さらに、口コミと紹介という手法では、相手はこちらの商品サービスの解決範囲の知識がありません。どこまでのことができるのか?何をどこまで解決してくれるのか?相手は商品サービスの内容や仕様がわからないまま依頼してきます。

なので、場当たり的にその都度対応して、「それはできます」「ちょっとやってみます」といった感じで、その場で相手の悩みに合わせて、商品サービスを作り変えているようなものなのです。

本来であれば、「うちの商品は、こういう問題を持った人のために〇〇の問題を解決できるサービスです」と、明確なターゲットと、方法論と、その結果得られるベネフィットと、ベネフィットの範囲までが決まって、提供内容と価格が決まっているものです。

しかし、相手がこちらの解決範囲を知らなければ、あれもこれもやってくれ、となります。

なので、新しいスキルを覚えたり、情報を集めたり、その都度新たな対応をしなければならなくなります。そのうち自分の業種がなんなのかも不明になってくるかもしれません。

(4)口コミと紹介では価値がないのに売れてしまう

最後に、一番の問題です。口コミと紹介というのは、基本的に人間関係で仕事が回ってきているということです。相手は「〇〇さんの知り合い」ということ。なので、「〇〇さんが言うなら良いものだろう」と言うことだけで売れてしまいます。

売れることは良いことかもしれません。

ただし、言い換えれば、価値がないのに売れているってことです。

相手はこちらが提供する価値について情報不足によって理解していないので、価値を目当てにして依頼をしてきたのではなく、「〇〇さんの知り合い」だから依頼をしてきています。

何かに困った顧客がウェブで検索をし、やっとのおもいであなたのサイトにたどり着き、あなたのサイトに書かれる情報をくまなく読んで、共感をし、自分にぴったりのサービスかもしれないと、問い合わせをしてきたわけではないのです。紹介をされたのです。

もちろん、そこまでは悪いことじゃない。

自社が自分たちの商品サービスの価値を明確に理解していれば、誰に対してどんな効果があるのかを説明できるならば、誤解もなく説明をすれば滞りなく適正価格で取引できますし、無形サービスのような複雑な価値のものであっても説明次第でまっとうな取引になるでしょう。

しかし、自分で自社商品サービスの価値を把握していなければどうなるでしょうか?

口コミと紹介で仕事を取るのが日常的になっていて、価値を目当てにして依頼ではなく、紹介ベースならば、価値形成がなされていなくても売れてしまうのであれば、こちらの作業そのものが価値だと自分が思い込んでしまいます。仕事を頼まれ、それを遂行することが価値だと思い込んでしまう。

価値というのは、顧客にとって問題が解決された状態のことです。問題を解決するためにお金を払います。

例えば、ウェブ制作なら、顧客は集客をしたいからお金を払ってウェブを作りますし、もっと言えば、売上をあげたいからウェブを作る、リニューアルするという施策に打って出るはずです。

その場合は、ウェブ制作をして集客数が伸びた、問合せ数が上がった、売上が上がった、という目に見える数値で評価がなされます。そしてそれを、ある程度の約束ができるから仕事を受けます。その約束に対してお金が支払われますから、約束していることが大きいほど単価は上がります。

価値を目当てに顧客が買っているのであれば、顧客が何を求めて買ったのかをこちらは把握することができますし、その価値をまっとうするための技術も上がってくるでしょう。

しかし、人間関係で仕事を取っている以上、なぜ顧客が自分に仕事を依頼してきたのか?という理由を答えられません。

  • 〇〇さんの知り合いだから
  • 信頼があるから
  • 人間性が評価されている
  • 仕事が丁寧
  • 気遣いができる

といった、理由しか思い浮かばないのは、意味不明な人格レベルの部分で仕事が発生しているのです。

そうではなく、「〇〇の問題を解決したかったから依頼した」と、あなたの顧客全員が言わなければ、それはもはや価値が不明な便利屋、「下請け・作業代行」になっているのです。

■価値が明確じゃないうちに紹介・口コミに頼ると危険

これらの4つの問題は、実は全て繋がっています。

(顧客の購買動機が不明問題)
・人間関係で売れてしまうと価値が不明のままになる

(解決範囲の問題)
・価値が不明だから、あれもこれもやらなくてはならなくなる

(顧客獲得の問題)
・顧客が誰なのかわからないからマーケティングが組めず、計画が立たない

(客層の問題)
・マーケティングが組まれていないから狙った顧客層を相手にできない

なので、全ては顧客が不明・価値が不明、ということにあるわけです。

口コミ紹介が悪いわけではなく、むしろそれはとても良いことですが、価値が不明なまま、顧客が誰なのか不明なまま、口コミ紹介で仕事が発生していると、上記のサイクルに陥るということ。

「営業や広告はしたことがない」

というのは、営業先がわからないということであり、顧客が見ている媒体もわからなければ、見込み客を獲得する仕組みもなく、顧客が誰なのかわかっていないということであって、決して優れているということではない。

もちろん重ねて言いますが、口コミと紹介を科学的に引き起こし、自分でコントロールをして、毎月、一定数の顧客獲得ができる、といった状況であれば、上記は当てはまりません。

もちろんそういう状態であれば、ターゲットの居場所や属性を把握しているわけなので、広告も検索もSNSもリアルの営業も、ターゲットに合わせてなんでもできますけどね。

「人間関係で売る」をやめて「価値を売る」ことに切り替えましょう。

こちらの記事も参考に。

 

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